虚構の世界~昭和42年生まれの男の思い~

昭和42年生まれの男から見た人生の様々な交差点を綴っていきます

釧路の街で~黄昏のモノローグ~「ドーパミン」

2018-03-14 17:54:04 | 小説
*このお話はフィクションです。

 日々の激務の中で時々ドーパミンを感じる瞬間がある。

 今日もそんなことがあった。

 3月で退職される女性社員の方が

 「部長のおかげで最後まで勤めることができました」とわざわざ言いに来てくれた。

 「今の部署の仕事で残務整理などありましたら遠慮なくふってください」と言ってくれた。

 

 めったにない時だが、時々、こんなことが起こる。

 だからこの激務に耐えられるのかもしれない。


 今日も一日が終わる。

 3月は全てにおいて過酷な日々が続く。

 ワークリミット・タイムリミットを分析しながら綿密に仕事を進めないと大変なことになる。

釧路の街で~黄昏のモノローグ~「不安は当然」

2018-03-14 07:22:48 | 小説
*このお話はフィクションです。

 「ご栄転おめでとうございます」
 
 「これで取締役への道に乗りましたね」

 ここ数日、こんな言葉をかけられる。

 4月から部長として新しい部署に配属されることになった。

 取締役になった人が通ってきた部署だ。

 扱う仕事も部下も今の部署の3倍ほどはある。


 周りから見ると、順調に見えるかもしれない。

 しかし、自分には不安しかない。

 そんなまた厳しい環境で自分は通用するのか、不安が渦巻いている。


 しかし、自分は心の中にある不安をなくそうとはしない。

 不安が起こるのは当然・・・。オロオロするのも当然・・・。

 それが自分だから・・・。そうやって自分はここまで生きてきた。

 いや、おそらく、これから先も、不安を持ち、悩みながら生きていく。

 無理に不安をなくそうとするとから余計に自分を見失う。


 不安が起こるのは当然。


 今日も不安を抱えながら一生懸命に誠実に生きる。

 不安がないように見せて掛けて、傲慢なタイプの上司もよく目にするが、そんな人を人は認めたくない。


 今日も修行という名の一日が始まる。