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conscience

my diary

すぐそこの未来における危機

2025年08月31日 | 日記
 共同通信社が全国の自治体に実施したアンケートで、「介護保険サービスの持続に危機感を抱く首長が97%に上った。」という記事を読んだ。理由は、現場の人手不足や費用の膨張ということであり、国や利用者の負担引き上げを検討すべきだという回答も85%を占めたとのこと。人口ピラミッドの中で大きな割合を占めて来た団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる中で、いよいよ介護保険制度そのものの維持が困難となってきつつあるのではないかとの危惧を覚えた。
 これを知って、考えれば、私の両親が認知症になったり、癌を患って緩和ケアの治療に移行した時に、福祉関係者に相談したり、介護保険制度のお世話になったりして、高齢者施設に入所出来て助かったことがあったが、もしかすると、前期高齢者となった私自身は、これ以上長生きしても、同様のサービスを受けることが出来ないかもしれないと思い段々と不安になってきた。

 これに限らず、今、我が国においては、経済成長や安全問題に限らず、近未来、せいぜい10年先、20年先を見通しても、不安を覚えることが多い。まず、この猛烈な暑さである。小川ローザというタレントが「オオモーレツ」と、ミニスカートが風に捲れる中でモンローばりに叫んでいた丸善のハイオクガソリンのコマーシャルを見たのが、確か1969年であったらしいが、私は、そのコマーシャルを見て、暑い夏に相応しいコマーシャルだと思い何故か記憶に残っていたが、その頃と比較すると、全国の平均気温は約2℃上昇しているらしい。気温の推移を気象庁のグラフで見ると、この30年間、明らかに右肩上がりとなっているので、何か恐ろしさを感じてしまう。単に、農作物が高温障害で不作になったり、海水の温度が変わって、魚が採れなくなるという以上に、最近、特に思い出すのは、数十年前にオーストラリアのエアーズロックに団体旅行で行った時、ガイドから、サングラスの着用や飲料水の携帯を勧められ、実際に付近を散策した時、肌に痛みを感じて、こんな直射日光のきつい中では住めないと思ったことである。厳しい紫外線が肌に良くないとか、老化が進むという以上に、何か本能的に、危険性が感ぜられて仕方がなかった。暑い夏場を経験し、「ああ、我が国もエアーズロックのような気温になってしまったのか」とも思うし、この暑い気候は今後も続いていくのだろうと考えてしまう。次に来るのは、南極や北極の海氷が融解することによる海水面の上昇であろう。そうなると、沿岸部では住めなくなる日が来るのだろうか。しかし、我が国の居住地の多くは、沿岸地域に立地している。徳島市などは、眉山から見下ろすと、街のほとんどが海近くの平地である。
 一方、国の検討会は、富士山が噴火したときのシュミレーションを発表したが、それによると、富士山で1707年12月の「宝永噴火」と同規模の大噴火が発生、15日間続いたことを想定したうえで、富士山周辺から関東にかけての各地で火山灰がどのように積もっていくか、時間ごとに計算していて、静岡県御殿場市付近では1時間に1センチから2センチ程度の灰が降り続き、最終的に1メートル20センチ程度にも達し、80キロ余り離れた横浜市付近でも1時間に1ミリから2ミリ程度の灰が断続的に降り、最終的には10センチ程度積もる見込みで、90キロ以上離れた新宿区付近では、噴火直後は灰は降らないものの、13日目以降に1時間に最大1ミリほど降り、最終的に1.3センチほど積もるとしている。富士山周辺では建物の倒壊など甚大な被害が出る他、離れた首都圏でも道路や鉄道、空港などに影響が出るだけでなく、さらに雨が降ると停電が発生するおそれもある。降灰の影響で道路や鉄道が不通となり、停電して、上水道施設にも影響が出るなどした場合、首都圏に住む人々は、政府が言うように、二・三週間分の水や食べ物を用意しているだけで、はたして命が助かるのだろうか。江戸時代の宝永噴火の時代では、江戸と言っても、政治的な中心というだけで、人口も今に比べると遥かに少なく、郊外は青々とした田圃であった。その上、経済活動は主に近畿圏が主であり、各藩もそれぞれ自立していたが、今は、首都圏に三千万人近くの人口が集住していて、経済・政治・行政・情報が集中していることから、 我が国全体の経済だけではなく、存続自体にも大きな影響が及んで来る可能性もある。第一、首都圏に住む人々は、二週間近く孤立して、水も電気もなく、コンビニすら開いていない中で暮らしていけるとでも言うのだろうか。他の地域に脱出していくにしても、道路や鉄道が不通となる中で、徒歩で降灰でぬかるむ道をどれ程の距離移動可能というのだろう。「それでも、あなたは、首都圏に住み続けたいのですか。」と、改めて、首都圏にお住まいの方々に問いたい。
 なお、富士山は依然として活火山であり、地下のマグマ溜まりの活動も確認されていて、宝永噴火から300年余り活動を休止しているだけだとのこと。

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