音楽配信サービスが始まった頃、数十万曲からあなたは選び放題？と聞いて単純に思った。
一曲チョイスしてる間に人生が終わったゃうよ？……と。
散々書いてきたからもう良いんだけど……『アレが出来る』、『コレも出来る』、デジタル、デジタル、デジタル……と煽られて僕達は何でも出来そうな気がして…実のところ何も手に入れてない苛立ちを募らせている。
一つの身体しかない僕らは……一つの場所にしか存在出来ないってことを忘れがちである。
不変の条件だと思ってた資本主義が揺らぎにゆらぎ、共産主義を標榜する前近代的な君主国家が演りたい放題を繰り広げる……の図。
自分だけが置いていかれている？そんな焦燥感や嫉妬が寂しい笑顔の下でのたうち回っている？
アマゾンが、楽天が……、世界から美味しいものを届けてくれるって言ったって一つの身体が一回の食事にこなせるモノなんてたかが知れているのである。
何かを開発したり、編み出したりする活動には１００％の賛意を表する僕だけど……。
人間の味覚一つ取ってもオイシイ！！とするモノが無尽蔵に見付けられるわけじゃない……これ、とっても当たり前の話なんだけど。
結局、ネオスタンダード、ネオベーシック、ネオオーソドックス……ソコから再思考するしかないな？と思った。
家カレーとか？家ハンバーグ？、家鍋？……そんな基本中の基本を掘り直して見よう！……そんな運びで今になってというより今だから、僕はカレーに取り憑かれたのです。
『進化より深化！』トヨタが昔、標榜したキーワードだけど日本の希望を一手に引受けてる感のトヨタの水素エンジン……。
内燃機関というクルマ百年の歴史のベーシックに……注入する燃料だけを水素へとリニューアルする発想……大成功の予感から確信へと変わりつつあるのを感じるのです。
目新しいモノには魅力がある。ソレを口にしとけば取り敢えず安心って運び。しかし、自分の思考は何一つ新しいわけじゃなく、無軌道に『新しさ』に飛びついてる状態だと気付きたいよね？ソロソロ。
今走ってる日本のクルマ、全部電気自動車に切り替えるなら？原発を新たに十基作らないと間に合わないのだと何かで読んだ。
クルマだけは電気だぞ、正義だぞ！って捲し立てる。
しかしその電気は化石燃料で作るって？まさに『エリア限定の正義』……浅はかにして愚かである。
数多（あまた）の先祖が生きて死んで逝く中で練りに練って思考と試行を重ねてたどり着いた基本。
その基本ってやつは未来への示唆に富んでいるのである。
僕は……アップルのウオッチに個人的に恨みも偏見もない。
でも……でもね？そんなので心拍数計ったり、酸素濃度気にしてる暇なんて無いのです…。
カレーという、オーソドックスな家庭料理の奥深さにはキリがないのです。
皆が、ネコも大好きなカレーライスと遠藤賢司は歌ってた。
だけど『何故？美味しく大好きなのか？』って分かるのは至難の業なのです。
何故？という視点で基本を見詰めると……飽きることのない興味が無尽蔵に湧き出てくる。
基本には未来への夢と希望が詰まっている。
旧くて新しい！！……何時の世もソレが基本的アプローチって事だと僕は思うのです。
