サンチョパンサの憂鬱

夕刻のサンチョパンサ……何やかやと理論・セオリーはあるけれど

スマートニュースでハーバード大学のアーサー・ブルックス教授へのインタヴュー記事があった。

『成功依存症の危険』について言及していた。富、名声、権力などなどの『成功モデル』に取り憑かれる危険である。

例えば野球選手。
当たり前の話だけど……例えプロ野球選手になれても誰もが大谷翔平になれる訳じゃなく……。
『成功と言える条件』を手に入れるのはその中のほんの一握りの人間しかいない。

何時までも諦めきれず成功依存症に苛まれることになると……。

例え望んでいた条件を手に入れてももっともっと!そんな心理にとらわれるかも知れない。
実際に筆者は8年かけた計画で全て目標をクリアしたのに……全く『満足は手に入らなかった』のだと述べていた。


その言わんとする所……仰るとおり!なんだけど……。

最近『この手の情報』に接する度に基本的理論の必要は認めるけれど……何処か?鼻白む思いを抱いてしまう様になった。

『演らずして学べる事なんてない(学んだ気になっても)……と感じる様になったせいである。
『生きてきた経験』というものがそう教えてくれるのである。

『カネというもの』が人の心にそんなに大きなウエイトを占めてるなんて三十歳過ぎる迄『僕は知らなかった』……。

演るしかない!そんな立場で取り組んだ畑違いの衣料品販売。演ってみれば『業界履歴が長いだけの人達』が凄いポンコツ振りなことを『知った』……。

同時に自分は平均点以上の仕事をいきなりこなせる力があった。僕の『冷めた目線』が大いに役立ったこともあったのだろう…。
自分のホントの力を自分が過小評価していたのだと演ってみて『知った』のだった。

カネに纏わる不祥事にも事欠かなかった。
不始末をしでかした張本人がシャラっと被害者になってて嘘を触れ回るなぁ~んてことも初めて『知った』のである。

『初見で感じた違和感』をねじ伏せて理屈で幾ら自分を説得しても結局は長い時間を使って直感通りの結果を招くことも『知った』……。

まさにコーヒーのCMのキャッチコピーそのもの……。

人間って奴は『このろくでもない、素晴らしき世界』を創っているのだ!……と今なお学びつつ未だ長い旅の途中に僕はいる……。
明日のことは明日を生きてみないとホントのところは分からないということである。

何が言いたいか……?

切羽詰まると人多く……『論を頼る』けれどそんな時こそ『自分の直感』に従うこと。
ホントに自分を救いたいと願う時……人は初めて虚栄の皮を自ら剥がす事が出来るのである。

『成功依存症』一つ取っても、本気になって演って見てこそ『その虚しさを学べる』のである。

ギャンブル依存症の男に共依存にまで沼った体験は『自分自身の為に頑張ること』が大切だと心底僕に教えてくれた。
『自分を思い遣ること』なくして人を思い遣る事なんて絵空事だと高いカネと時間を費やして学べた。

何にせよ……先ずは思ったことをトコトン『演って見ること』が肝要なのだと言いたかった。
正解であれ誤謬であれ?本気で演らない人は事の本質って奴は学べる事はないのだと……。






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