ま、『色即是空』ってことだけど。
拠ん所ない事情って奴で僕は何を言われても仕方ない状況に入り込んだ。
それでも……僕の『淡い期待』は相手のアカラサマな欲得とのギャップに驚き狼狽している?……なんてことも先日書いた。
ソレで……分かった事があった……。
人間の本質的、本性的な善性、悪徳をソレ迄にご開帳に及ばれた方々は……事、最後の局面となろうとも……各々の対極にある特質に磨きをかけて披歴なさるのである。
ご迷惑をお掛けしたのに何でこの上?そこまでのご厚情を頂けるのですか?と驚き……事、ここに及んでも未だその悪徳の実行が足りませんか?……というレベルで演られまたもや気圧されるのである。
懲りることなく……重ねて色即絶句の様である。
そうして……過ごす内に、自分の悪心、欲得に絡めとられてる人の苦しみというものが見えて来た……。
ソコまで醜くならずとも?と思えども彼等は『止まれなくなってる』のだと解った。
シャーデンフロイデの粘着質の誘惑によって彼等は衝き動ごかされている?そんな風情が色濃く漂っているのである。
これは……これで生き地獄って奴だな?……と。
僕には僕の苦しみが……彼等には彼等の苦しみが……。
一体どっちが追い込まれてるのか?
一方で迷惑を詫びているのに……被害を被る人が僕の為に涙してくれている不思議……。
それでね?……とその次のこれからの対処を説明しようとする僕を制して……『そんな事はどうでも良い!』……あなたが良くなる事だけを考えて欲しい!……なんて言われるのである。
自分の涙の不意討ちにたじろぎながら相手を見れば……やがて、二人とも泣き笑いとなり相手は言った。
これからも変わらず付き合ってくれるよね?……と。下手な遠慮とかしたら見下げ果てた奴だなと認定するからね……!……と言ってまた泣いている……。
僕は幸せ者だ!……今日も、そして明日からも変わらず幸せを生きていけるんだと思った……。
こんなシーン、楽しむなんて出来ないけれど……自分の幸せを深く深く味わさせて頂いた……。