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サンチョパンサの憂鬱

とても自由な迷子達

何時だったかトンネルビジョンとエコーチェンバーについて書いたことがあったけど……。
意見、趣向をおなじにする人達だけで情報を繰り返し交わし聞くと自分の意見は強化されたと感じる事である。

ソコが心地よい為、日々そこを訪れ限定された同じ風景に身を置くことをトンネルビジョンという訳だが……。(トンネル内の風景)

これは何もネット上の出来事じゃなく日常に於いても同じ現象が起きてるんじゃね?……とふと思った。
何故?そんな事になるのか?

彼等の根底に……自分が異質の意見によって揺さぶられたり不安になったりすることを極端に嫌う体質がある。肯定は歓迎だけど否定はノンという訳である。

成長には『今迄の否定』を通過しない限り手に入らない。友人達の恋愛話の些末なことまで彼等は精密に熟知してるけど、何故?銀行は危機か?日韓は何故?摩擦してるのか?は『トンネル外の出来事』だから情報はなく白紙の状態で温存されるという話である。

情報を知るという権利において彼等は『その必要を感じない』のである。
一方SNSのトンネル内で取り沙汰されるであろう要素に対しては恐ろしく積極的に取りに行く……。

SNSでのイジメは概ね『トンネルからの追放』を以て行われる。仲間からハブられ追放されるんだけど……これはむしろ喜ぶべき話だがトンネルを頼って生きて来た人間には地獄の責め苦となる。

様々な情報から自分なりに今の情勢とその中での自分の位置関係を把握することは、これからを旅する者には地図に相当するスキルとなる。

トンネル内の住人達は、ソコを安全な住み処とし情報の偏りを重症化させていく。
かくして彼等は情報世界での迷子と化すのである。
難解な事や未知の情報に対して『拒絶の自由』を振り回しながら彼等は日々迷宮の奥へ奥へと進んでいる。

若い人達の無知を笑うのは簡単だけど……。
ニュートラルな立場で単に日々を過ごすだけでも相当量の情報は身に付く筈だけど……。

しかし、彼等は『拒絶の意志』でもって新たな情報を排除して生きて来た事に気付かねば問題は解決しない。
難解=不安材料・面倒=排除の公式を会得しているから事は面倒なのである。

『トンネルに逃げ帰れば』……それで良し!としてくれる同じ迷子の友人達が居る……。
かくしてそのトンネルに対する同調圧力は強くなっていく……そんな悪循環が見えて来る。

神戸の須磨の小学校の『職員室というトンネル』の中で四人組はとても大きな存在感があったと思う。何故?皆で修正出来なかったのか?なんて軽々しく責めるのは酷な話なんである。

しかし、ちょっとカレー動画が職員室というトンネルから漏れだし、『世間という情報フォーマット』に乗った途端、その職員室というトンネルは取るに足らない微少な存在感となった。結果……コテンパンの憂き目に合うとという運びだった。

限られた空間(トンネル)での情報は日々世間から遅れていき、限定された情報故に正確性を欠いていく。当たり前の話である。
そして何時か限界を越えてトンネルは瓦解する……。

トンネル住民に残るのは……日々吹き来る情報の風に対する恐怖心だけ……。
閉ざし拒絶する事は武器から致命傷へと一気に変わる。

目を凝らして観ると……彼等は動けないんじゃなく、動く必要性すら感じることが出来ない
『世の中情報界の迷子』の様にさえ見えて来るのである。
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