(よみうりランドジュエルミネーションより 2023年12月19日撮影)
何故私が、補修品営業部に呼ばれたか?それは「購買の知識」つまり、物の購入を営業部門でもすることになったためです。
では、それは何故か?以下、お話していきます。
答えを一言で言えば、純正品メーカーであると同時に、市販品メーカーにもなるためです。
前回お話したように、自動車用の補用品(修理用の部品)には、自動車メーカー自身が販売する純正品とそれを模倣して製造販売する市販品とがあります。
私の会社は、自動車メーカーへの部品供給を行っていましたから、当然純正品の納入を行っていたのですが、同じ部品を市販品メーカー―にも販売していたのです。
つまり、全く同じ部品でも自動車メーカーからは純正品として、市販品メーカーからは市販品として販売されていたことになります。
見方を変えて、市販品メーカーの立場になってみると、自社ですべての部品を製造するよりも、自動車メーカーに納入している部品メーカーから、純正品と同じものが調達できれば、その分製造の手間が省けることになります。そこで、こう言った取引が成立していたわけです。
実は、こう言った取引が成立している理由には、部品メーカーの立場に立つと、全く同じ部品でも、その納入価格は、自動車製造用部品価格<純正品価格<市販品価格という関係にあるのです。つまり、市販ルートが一番利益率が高かったのです。
したがって、市販ルートの強化は会社として重点施策の一つであったのです。しかし、市販品メーカーへの販売を増やすのは、他力本願で簡単ではありません。
そこで、取られた対応が、自らが市販品メーカーなることだったのです。
ということで、市販品メーカーへの道がスタートすることになったのです。
とは言え、市販品メーカーで成功するのは単純ではありません。特に重要なのは、まずは「品揃え」(商品カバレッジ)です。
マーケティングの上で、販売ルートの確保も当然重要ですが、これまで顧客であった市販品メーカーと対抗するためには、それらのメーカーと変わらない品揃えが無ければ、ビジネスを続けることが難しいのです。
そこで取られた手段は、市販品メーカーと同じ手法をとることでした。
つまり、自社で全て製造するのではなく、他の部品メーカーから購入することです。つまり、ここで購入手続きが必要となり、それを購買部門でするのではなく、営業の部門内でも可能なように社内手続きの変更が行われたのです。
ということで、営業に購買業務の専門家を、となって、私が呼ばれたわけです。
本日はここまでです。続きは次回に。
(つづく)
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