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音楽大好き男の徒然なる日記

Back to Sapporo・その12 「何年ぶりのJRでの旅」

2014-12-18 | 旅行
今回の帰札計画で、たいへんな事態が起こった。
「宿がとれない…!?」

気の合う仲間との忘年会のために、いつものように「飛行機&ホテル」パックを探していた11月の時点で、
こんなトラブルに遭うとは思わなかった。
「楽天トラベル」だけじゃない、旅行代理店も市内のホテルのサイトを見ても、どこもかしこも満室なのだ。
話によると、よりにもよってこの日にジャニタレが札幌ドームでコンサートを行うために、
旅行業界が完全に「殿様商売」になって予約がとれない状況と化していた。
空いているものはたかだか2泊+往復航空券で8万円以上とか、
ススキノの「カプセルホテル」かバックパッカー向け「カーテンなし2段ベッドの男女別相部屋(ドミトリースタイル)」しかない。
……おいおい冗談じゃない。
のどかな田舎だったら「とほ宿」もいいが、雑多な大都会では話が別だぞ。
「カプセルホテル」もなぁ……

そうこうしている間に11月も下旬になる。
しかたないので、すがる思いで某ビジネスホテルに「キャンセル待ち」の電話をいれてみた。
したら、意外な返事が「シングルですね、空いております。」
…へ? ホームページでは満室だが。

「すみません、それでは2泊お願いします」と連絡した。
料金こそ特別料金だったが、許容範囲だった。

捨てる神あれば拾う神あり。 かくて宿は確保した。

あとは交通手段だが、前回の帰札はなんとも不本意な「日帰り」だった。
都内JR駅で持ち帰った「みなみ北海道フリーきっぷ」のパンフレットを見つめて、考えた。
いっそのこと今回は“往復JR”なんかいいかも。
パックツアーがとれなかったので、いい機会と思い、本格的に計画を進めた。
なお出発2週間を切った頃、おこぼれみたいなパック商品がネットに出てきた。
もう遅いわい!



そして、12月13日(土曜)に決行に至った。
1本目は上野 6:38発「はやぶさ1号」新青森行き。
早朝の出発はキツイが、乗ってしまえばこっちのもの。
けっこう乗車率が高かった。
大宮を出発すると一気にスピードが上がり、仙台までノンストップになる。
速ーっ… 飛ぶ鳥もあっという間に振り切れてゆく。
ここでMDプレイヤーのスイッチを入れて、Eaglesの2枚組ベストCD「Complete Greatest Hits」を聴く。
列車の車窓とともに、イーグルスの音楽スタイルも変化してゆく。
仙台で多くの乗客が入れ替わり、曲は「Hotel Carifornia」になった。

このベスト盤は良い。 曲順構成も、NYCのエンジニア・Ted Jensen氏のリマスタリングによる音も。
オリジナルアルバム『One of these nights(呪われた夜)』で完全にロックに変わる様がはっきり見て取れる。
仙台からはだんだんと「雪国」に変わってゆく風景が印象的だった。
新青森は定刻 9:50の着だった。

2本目は特急「スーパー白鳥1号」函館行き。(路盤が弱いのでぜんぜん速くないのだが)
若干遅れていた。
北海道新幹線開通までのつなぎのターミナルと言ってよく、在来線ホームはひとつだけ。
新幹線を降りた乗客たちが口ぐちに「さむ~っつ!」と言っている。
雪がしんしんと降っていた。
5分ほど遅れて座席が後ろ向きの特急が入線してくる。


とにかく、青森・函館地区は津軽海峡トンネルも含めてすべてが北海道新幹線開業を前提に進められており、ついに寝台特急「北斗星」の定期運行の廃止さえ決まってしまった。
こんな発想しかできないJRに極めてがっかりした。
2015年4月以降“夏期特別列車”としての運行が計画されているがおそらく初めの夏だけであって、
食堂車「グランシャリオ」は設置されないで不満の声を浴びて完全廃止になる可能性が高いだろう。


「北斗星」じゃない昼間なので、津軽のたゆたう海を見るのはほんとうに久しぶりだった。
今回の道中、実は雪がいちばん深かったのは、この「白鳥」の区間だった。
通路をはさんだ反対側には、青森に住んでると思われるおばさん二人組で、
なまりにたまらない魅力があった。
MDのBGMには、フジコ・ヘミングのピアノと佐々木好・片桐麻美など北海道シンガーソングライターの歌を選んだ。

そして、3本目は函館12:29発「スーパー北斗7号」札幌行き。
ジャニタレのコンサート乗客だらけのせいか指定席は満席で、自由席もかろうじて座れた。

そして、驚いたのが中国系観光客の多さ。 うるさいのなんの。
ほんとうはサンドイッチの弁当が欲しかったのだがすでに売り切れており、海産物弁当を食べる。
また印象的だったのが路盤が弱いくせにスピードアップをはかったために、揺れが激しいこと。
3年前の石勝線トンネルの火災事故以降のJR北海道への失望は高く、特急が走るすべての路線は枕木をコンクリート化して路盤を再設置するくらいの労力をかけるべきなのに、頭が「新幹線一辺倒」なので
やっぱり発想がなっていない。
言いたくないが、2035年度の札幌までの全線開業までに、現状ではまた事故を起こすかもしれない。

道南地区の雪の影響もあったが、「北斗」はとにかく遅れを取り戻すために懸命のようで、スピードを上げていた。
中国系乗客は登別で降りてゆき、また途中から多くの乗客が札幌を目指して乗車してきた。
森を過ぎると雪はみるみる減ってゆき、室蘭~苫小牧間はほとんど雪がなかった。

途中熟睡できて、目が覚めると列車はもう新札幌に着こうとしていた。
定刻より10分遅れて終着・札幌には16:10頃の到着だった。
熟睡できるので、たまにはこういう列車の旅も良い。
(飛行機を使う移動は一本の乗車時間が短いので、絶対無理だ)
札幌駅に降りた時点で自分の「寒冷地仕様」体質に切り替わっており、滞在中は東京よりも寒く感じなかった。

さて、17時に仲間たちと再会できて、恩師も無事顔を見せてくれた。
楽しいひと時は2次会にも進んで4時間半ほどだった。

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