ホットな山紀行
登ったばかりの山の感想を写真を主にしてつづった紀行文です
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八ヶ岳
八ヶ岳
/
2006年10月10日
キレット小屋から樹林帯、砂礫の尾根と歩き、さらに
天空に向かってそそり立つ赤岳の岩峰を直下にして、この急登を
登るのかと思うと泣きたい気分に襲われました。
ここからキレットの核心部分ですが、このとっぱなの
ルンゼ状
の岩棚
を登路に取るか、降路に取るかで難度はいちじるしく異なると思います。
八ヶ岳のキレット越えは今回で三度目ですが、初回はこのことを
きっかけにして山歩きにのめりこんだ、いわく因縁つきの山行です。
今回はその時と同じルートをたどりましたが、二年前は
反対側から歩いています。
さて、まぶたに残っている光景を思い出して大雑把に言えば、ルンゼ状の
この高いピークをこなせば赤岳までほぼ半分の行程を消化したのも同然です。
続いて短い鉄のハシゴを二つ登り、切れ落ちた岩峰
を鎖に身を託して右にトラバースします。
前回この間を身が細る思いで下りましたが、その時の印象と違い
恐怖心を感じませんでした。
仲間と連れ立っていることも割り引いていますが、やはり恐怖心を
呼び起こす高度差の感覚が、登りと下りで大いに異なるからでしょう。
赤岳の山頂を隠しているもう一つの岩峰を
越えれば、山頂小屋と共に赤岳がすぐそこに見られます。
山頂の賑わいはいつものことですが、誰も彼もがはしゃぐばかりに
騒ぎ立って見えるのは、今日の展望の素晴らしさです。
北アルプスの頂に雪を冠していることは登るがてら
に知っていましたが、山頂に立ってならばこその展望とはこの事です。
時間が経てば経つほど白銀の峰が日に照らされて輝きを増し、よけいに
その連なりが迫って見えるようになりました。
しばらくその峰の連なりを追うことに夢中になっていましたが、ひるがえって
富士山、南アルプス、中央アルプス、御岳、乗鞍岳の山々
に視線を移しても雲などに乗ずる余地を与えない
ほど、青空に立錐のごとくその峰を伸ばしていました。
※ ルンゼ
「岩壁に食い込む急な岩溝」を意味するドイツ語。
わかりやすく言うと、岩壁の中で沢状にえぐれた部分。
多くは水流がなく乾いており、周囲からの落石が集中する落石の巣である
ため、一部または大部分がガレになっていることもある。
「はてなダイアリーより」
以下は写真です
一つ目の岩峰に向かい、間もなくルンゼ状の岩棚を四つん這いになって登る。
赤岳の山頂の賑わい
蓼科山は無論のこと、北アルプスなどは総なめ
阿弥陀岳までは足を伸ばせなかった
雪の北アルプスをあきらめて八ヶ岳へ、そんなハイカーがたくさんいました……編笠山の登り
強風の吹き荒れる編笠山、夏が終わったと実感
今夜の青年小屋は100名以上の宿泊者、小屋のスタッフも驚いていました
薄明の富士山
キレットに向かう最初の難関、61段のハシゴ
長いキレット越えからようやく赤岳の山頂に接近
平成18年10月8日(日)~9日(月)実施
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