ミュンヘンなんて、どこ吹く風

ミュンヘン工科大留学、ロンドンの設計事務所HCLA勤務を経て
群馬で建築設計に携わりつつ、京都で研究に励む日々の記録

鉄関係

2011-06-06 22:37:05 | ロンドン・hcla
会社終わり、AAの図書館に寄る。コンペのときに接合部の参照用に借りていたディテールの本を返し、19世紀の鉄骨造関係の本をいくつか借りて帰る。

Nikolaus Pevsnerによる『The sources of modern architecture and design』(1968、『モダンデザインの源泉』の原著)。Owen Jonesについては、Henry Coleらとともに1851年の万国博覧会に携わっていたこと、モリスの登場前からハイヴィクトリアンアートの写実的な自然主義に抗い平面的な装飾パターンを製作していたCole Circleのひとりだったこと、それぞれ一言ずつで簡単に紹介されている。

Jack Simmonsによる『ST PANCRAS STATION』(1968)。Owen JonesはSt.Pancras Stationの設計コンペにおいて、当初の指名参加リストには載っておらず、後から追加で招待されたらしい。Owen Jonesは参加者のなかで最も著名な人物でありながらこのときまでに小さなコンサートホール以上の規模の物件を担当した実績が無かったこと、資料が残っていない落選案の中で唯一そのユニークな提案(Barlowによる大屋根を表通りまで敷地いっぱいに延長し、ホテルはそれに従属的に建設する)でOwen Jonesのものだけが知られていること、が1865-1866年の『Builder』の記録をもとに簡単に触れられている。

Nikolaus Pevsnerによる『Some Arhitectural Writers of the Nineteenth Century』(1972)。Owen Jonesは「The Cole Circle」の章で取り上げられている。脚注には「There is no book on Owen Jones yet - a serious gap in the historiography of Victorian design」とあるが、ここでは主に色彩と装飾の研究家としてのOwen Jonesが取り上げられている。

『Construction History vol.18』(2002)には、ムンバイにあるRowland Mason OrdishのEsplanade Hotel(1867-71)についての論文が載っている。週末にRIBAで読もう。

と、今のところ残念ながら豆知識以上のものは見つかっていない。

 
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