A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

恒例の作曲家シリーズで同じような演奏と感じるが、よく聴いてみると・・・

2015-12-31 | CONCORD
Rosemary Clooney Sings The Music of Irving Berlin

先日の忘年ゴルフコンペでたまたまゴルフ好きの仲間が同じ組になった。「今年は何回行った?」、「平均スコアは90を切れそうだ」、「今年は暖かくていいね」といった、いつもの会話が交わされた。

ところが、自分は会話に加われない。というのも、最近は記録をきちんとつけていなかったので。以前はラウンドの記録は細かくつけていた。コースや回数はもちろん、平均スコア、パット数、さらにはフェアウェイキープ率やバンカーセーブ率まで。記憶は年と共に曖昧になっても、数字や記録は正直だ。数字を見返すとその結果が生まれた情景が思い返せる。それも楽しみの一つなのだが。

昔はライブの記録や買ったレコードの記録も残していた事がある。一番凝っていた時はコメント付きで。最近では、記録はおろかその記憶もあいまい。同じアルバムを買わないように気を付けるのがやっとだ。記録を付ける時は何の為とも思うが、記録が残るとそれなりに楽しめるものだ。来年は復活することにしようと思う。色々ツールも発達し、簡単に残せるようになっていることだし。

最近は記録を付ける事が何もないかと思ったら、自動的に記録が残っているものがあった。3年前に実家に戻ったのをきっかけに、太陽光発電を自宅に設置した。最近は電力の購入金額よりも売却金額が多いのを確認する位だが、当然のことながら電力の総発電量、総販売量、総購入量、そして総消費量の記録が残されている。
さて今年はどうなっているかと見てみると今年の発電量は6718kwと昨年の7140kwを6%も下回っている。確かに8月のお盆休み以降天気が悪い日が続き、11月の連日の日照不足が大きく影響を受けている。天候が不順であった今年一年が数字で検証できるということだ。
当然の事ながら販売量も13%と大幅にダウン。販売金額もそれ相応に下がっている。一方で消費量は8071kwから8383kwへ4%増加している。購入量も2%増えている。本来発電量と消費量は関係がない。日頃、節電を心掛けていないということだ。確かに、設置してすぐは数字が気になっていたので、自然と目標消費量に抑えるべく節電に心掛けていたように思う。
最終的には総消費量を総発電量以内にすれば、今後蓄電技術が発達で電力の完全自給が可能という事になる。新たな目標ができそうだ。
会社勤めをしていた時は日々数字と睨めっこしていたが、何事でも数字や記録は正直に現実を語ってくれるものだ。

さて、コンコルドのアルバム紹介の続きだが、今回はローズマリークルーニー。コンコルドではすっかりお馴染みとなり、そしてこの頃は作曲家シリーズが続いていた。新しいアルバムといっても大体内容は想像がつく。ファンにとっては嬉しいシリーズ物になっていたが、ワンパターン化してしまうと何故か同じ印象を持ってしまい、細かい違いが気付かなくなる。

ということで、このアルバムは前作Harold Arlenと何が違うのかという視点で聴き直してみた。
メンバーを見渡すと、前作同様スコットハミルトン、ウォーレンバッシェといった看板の2人がフロントを占める。そしてこのアルバムの特徴はギターが二人加わっている事。ハミルトンのグループのクリスフローリーに加えて、コンコルドレーベルでこの頃売り出し中のエドビケットが加わっている。曲によってソロとリズムギターを交代で務めているが、リズムギターが常に加わると当然のようにバンド全体でスインギーなリズムが明確になる。ビケットはDuoで伴奏を務めた曲も2曲ありギターの使い方が多様だ。

ドラムにはコンコルドには珍しく(初めての登場かも)ガスジョンソンが加わっているが、元々モダンスイング派のベテランなのでコンビネーションはピッタリ。
そして、ピアノにはウディーハーマンオーケストラにいたジョンオッドが加わっている。前作のウディーハーマンオーケストラとクルーニーの共演アルバムMy Buddyではアレンジも提供していたので、このアルバムがきっかけでクルーニーに気に入られたのだろう。その後、クルーニーのバックを、アレンジ提供を含めて長く務めることになる。クレジットは無いが、一曲目のホーンのアレンジもオッドの手によるものかもしれない。

という訳で、この頃はまだ絶好調であったローズマリークルーニーのいつものクルーニー節が聴けるが、シリーズを支えるバックの編成は一作ごとに微妙に変化し、そして一曲毎に色々配慮をしているのが分かる。やはり、印象を裏付けるには記録は大事だ。クルーニーは、この後もConcordレーベルに亡くなるまでに毎年のようにアルバムを残しているが、どう変化していくか後を追ってみよう。



1. It's a Lovely Day Today
2. Be Careful, It's My Heart
3. Cheek to Cheek
4. How About Me?
5. The Best Thing for You
6. I Got Lost in His Arms
7. There's No Business Like Show Business
8. Better Luck Next Time
9. What'll I Do?
10. Let's Face the Music and Dance

Rosemary Clooney (vocals)
Warren Vaché (cor,flh)
Scott Hamilton (ts)
John Oddo (p)
Phil Flanigan (b)
Chris Flory (g)
Ed Bickert (g)
Gus Johnson (ds)

Produced by Carl Jefferson
Engineer : Ed Trabanco
Recorded at Mastermind Sound Studios, New York City, June 1984
Originally released on Concord CJ-255

Irving Berlin
クリエーター情報なし
Concord Records
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作曲家トリビュートは一番ふさわしい場所で、一番ふさわしい演奏を・・・

2015-01-23 | CONCORD
A Celebration of Hoagy Carmichael / Dave Mckenna

スターダストといえば、子供の頃はシャボン玉ホリデーのエンディングにもなったザ・ピーナツ、ジャズを聴き始めてからはライオネルハンプトンオールスターズのウィリースミスのアルトと相場は決まっていた。最近では昨年亡くなったアルトの名手、堀恵二のアルバムが印象に残っている。





このスターダストはホーギーカーマイケルの名作だ。どうも最近は人の名前もよく覚えられない位なので、スタンダード曲と作曲家の関係もおぼつかない。だが、この曲の作曲家はすぐに思い出せる。個人的にも馴染みが深い曲という事だろう。

作曲家の経歴というのも、なかなか普段検めることもないので、改めてこのカーマイケルのバイオグラフィーを眺めてみた。
インディアナ州出身で、最初は地元のインディアナ大学のロースクールで法律の勉強をしていたそうだ。法律の本を読むとき以外は、当時”Hot Music”といわれていたビックスバイダーベックを聴く毎日。自らコルネットにもチャレンジするがこれは物にならなかったようだ。

1927年弁護士業を辞めて、音楽に専念することを決めた年に生まれたのがこのスターダストだった。その後、作曲家として本格的に活動するが有名な曲が並ぶ。レイチャールズのカバーでヒットしたジョージアオンマイマインドや、自分の好きなスカイラークも彼の作品だ。そして今回の新たな発見。俳優としてあの往年のテレビ番組の名作ララミー牧場にもレギューラー出演していたとは知らなかった。彼もまた多芸な人のようだ。

このアルバムの主役デイブマッケンナはコンコルドではすでにお馴染みのピアニスト。ソロ、トリオの演奏だけでなく、コンコルドオールスターズでの演奏も多い。マッケンナは自らを”Song Player”と言っているように、いわゆる歌物の演奏が得意なピアニストだ。コンコルドでも、The Dave Mckenna Trio Plays The Music of Harry Warrenというアルバムを作っている。ローズマリークルーニーの作曲家シリーズ“Rosemary Clooney Sings the Music of Harold Arlen”でバックも務めている。やはり、歌物は自らの演奏でも、伴奏でも得手なようだ。

今回のアルバムは、ホーギーカーマイケルのソングブックをソロで演じたものだが、さらに素晴らしい演奏の場が設けられていた。
カーマイケルの生地は、インディアナ州ブルーミントン。インディアナポリス郊外の学園都市だ。そこにホーギーカーマイケルジャズソサエティーなる愛好会があって、毎年カーマイケルの曲の演奏を楽しむ例会が催されていた。もちろんスターダストを始めとして、カーマイケルの名曲が毎年楽しめるイベントであった。地元のバンドがメインだが、ゲストも招かれ色々なカーマイケルソングが楽しめるという嗜好が凝らされる。

1983年5月に行われたこもイベントにデイブマッケンナは招かれた。お客は耳の肥えたカーマイケルファンのファンばかり。カーマイケルのソングブックを演奏するにはこれ以上相応しい場は無いだろう。マッケンナも普段演奏するカーマイケルの曲は5曲程度。スターダストを別にすればそれも年に何回といった程度だったようだが、温かい聴衆に囲まれ、慣れない曲も熱のこもった演奏ができたようだ。

ライブが終わり、翌日はこのソサエティーの例会があった。マッケンナは2日続けてこの地で演奏を行った。このアルバムはその2日間のライブレコーディング。このようなシチュエーションのライブ物というのは意味があるものだ。

ソロなので、どの曲もマッケンナの左手の動きが目立つ。バドパウエルのピアノスタイルは、左手からの解放であったが、マッケンナはこの左手に拘った。どちらもジャズピアノの原点、どちらかに軍配を上げる物でもあるまい。

このマッケンナの左手はなかなか他では聴けないものだ。



1. Stardust
2. Riverboat Shuffle
3. One Morning in May
4. Moon Country
5. Two Sleepy People
6. Come Easy, Go Easy Love
7. Ol' Rockin' Chair
8. The Nearness of You
9. Lazy Bones
10. Medley: Skylark / Georgia
11. Lazy River

Dave Mckenna (p)
Produced by Harvey Phillips & Carl Jefferson
Recording Ebgineer : Wayne Gunn
Recorded live at The Second Story Club & The Tubaranch, Bloomington, Indiana, May 1983
Originally released by Concord CJ-227

Celebration of Hoagy Carmichael
Dave Mckenna
Concord Records
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ベテラン二人の共演、一緒にやるのは古い曲が良いのか、新しい曲が良いのか・・・?

2015-01-12 | CONCORD
Rosemary Clooney / Woody Herman and Woody’s Big Band / My Buddy

先日の、ベイシーとブリッジウォーターの共演の悪い印象が残ってしまい、ビッグバンドと歌手の共演となるとどうも必要以上に構えてしまう。冷静に考えれば、あくまでも合うか合わないかは歌手とアレンジの関係だとは思うのだが・・・・。
この件は、今回特に個人的にベイシーへの思い入れが強かったということにしておこう。

ということで、このアルバムを聴き直すにあたっても、過去悪い印象がなかったアルバムだが自然体では聴けず、何故か粗探しのような聴き方で聴いてしまった。

ウッディハーマンとローズマリークルーニー、どちらも当時はコンコルド所属の大物の2人だった。すでに、このアルバムを制作するまでに参加したアルバムは、クルーニーは8枚ハーマンは6枚とどちらもかなりの数のアルバムをコンコルドだけで残している。

クルーニーは作曲家シリーズが調子に乗ってきており、ハーマンは自らのオーケストラだけでなく、ハーマンの統率力を生かしたジャムセッションシリーズが好調に続いていた。
百戦錬磨の両ベテランではあったが、コンコルドではそれぞれ少し趣の違った路線のアルバムを作っていた。この2人の共演となると、さて、どんなスタイルになるのかが気になるところだ。

クルーニーは、コンコルドではコンボ編成の伴奏ばかり、ビッグバンドをハックにしたアルバムは作られていなかった。が、過去を遡ればビッグバンドとの共演経験はあるし、彼女の歌のスタイルを考えてもビッグバンドとの親和性は高い方だ。

一方のハーマンは、自らが歌を歌うことも多いがこれは余興のようなもの。歌手のバックを務めたアルバムとなるとすぐには思い浮かばない。専属歌手を持ったこともあるとは思うのだが、スタンケントンのアニタオデイやクリスコナーといった感じでは出てこない。
オーケストラ自体はスイング時代の最後に誕生、バップスタイルを経て多くのモダンジャズのプレーヤーを輩出した。時代と共に演奏スタイルも変えてきたので、スイング系からジャズロックまでどんな演奏スタイルでもこなすことができる。さて、クルーニー相手にはどんなスタイルを披露してくれるのか?

最近、記事にするアルバムに関しては、アルバムのプロデューサやアレンジャーまで改めて確認することにしている。アルバムの出来というものは、彼らの手腕に負う所が大きいことを改めて感じている。

そして、このアルバムのプロデュースはというと、御大のカールジェファーソンが自ら。となると、どちらかというと作曲家シリーズを続けてきたこともあり、コンコルドではクルーニーは古い曲が多く、モダンスイングのスタイルでの演奏と思われたのだが・・・?

ところが実際の選曲はエリントンのI’m Beginning To See The Lightを除くと新しい曲が多い。ミシェルルグランの映画のタイトルや、ジェイムステイラー、ブラッドスェットアンドティアーズのヒット曲までが並ぶ。
アレンジは、ハーマンのバンドのメンバーのJohn Oddoが担当しているが、ハーマンもクルーニーをあまり意識せずにマイペースの編曲のような気がする。

以前聴いた記憶は、両御大が新しい曲をカバーしてなかなかチャレンジングなアルバムという感じがしたが、今回はエリントンの曲が何故かしっくりきた。
先入観念を持って聴くのと自然体ではこんなに違う物かと?感じたが。もっとも、聴く方でも、時間をおくと、その時々で興味の対象が違うので何とも言えないが。
このアルバムの選曲をしたのが誰なのかがかえって気になる。良くも悪くもこのアルバムの特徴はこの選曲なので。

このアルバムを録音した直後、クルーニーはオーレックスジャズフェスティバルで来日している。この時は、当初ハリージェイムスオーケストラと一緒に来日予定であったが、ジェイムスの急逝により、確か急遽レスブラウンオーケストラに変更になった。この時の録音もあったと思うので、今度聴き較べてみることにしようと思う。さて、どんな選曲で、どんなアレンジであったのか?



1, I Believe in Love    Alan Bergman / Marilyn Bergman / Kenny Loggins 4:56
2. The Summer Knows   Alan Bergman / Marilyn Bergman / Michel Legrand 4:47
3. The Glory of Love                        Billy Hill 3:34
4. You're Gonna Hear from Me           André Previn / Dory Previn 3:40
5. Don't Let Me Be Lonely Tonight                James Taylor 5:09
6. I'm Beginning to See the Light  D. Ellington / D. George / J. Hodges / H. James 3:37
7. My Buddy                  Walter Donaldson / Gus Kahn 4:26
8. You've Made Me So Very Happy  B. Holloway / P. Holloway / B. Gordy, Jr. / F. Wilson 4:39

Rosemary Clooney (vol)
Woody Herman (cl,as)
Frank Tiberi (ts)
Mark Vinci (ts)
Jim Carrol (ts)
Mike Brignola (bs)
Dan Fornero (tp,flh)
Scott Wagstaff (tp,flh)
Mark Lewis (tp.flh)
Paul Mazzio (tp.flh)
Bill Byrne (tp,flh)
Gene Smith (tb)
John Fedchock (tb)
Randy Hawes (btb)
John Oddo (p)
John Adams (b)
Jeff Hamilton (ds)

Arranged by John Oddo
Produced by Carl Jefferson
Recorded by Allen Sides
Recorded at United/Western Studio & Ocean Way Recording, Hollywood, California
August 1983

Originally released on Concord CJ-226

My Buddy
Rosemary Clooney / Woody Herman and Woody's Big Bnad
Concord Jazz
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一見同じように感じても、拘りによる違いの楽しみ方が・・・・

2014-08-09 | CONCORD
Rosemary Clooney Sings The Music of Harold Arlen

暑い日が続くがこの暑さの中ゴルフに行くと、ゴルフをやらない人からは、何故こんな暑い中、それも日中の一番暑い時に一日外にいるようなゴルフをやるのか分からないと言われる。確かに、ゴルフ好きにとっては暑さも、寒さも関係ない。一週間クラブを握らないとウズウズしてくるものなのだ。

先週末は、毎年仲間と恒例になっている長野ツアー。標高1000mを超える高原ゴルフは日差しが強くても木陰に入ると爽やかな風が心地よい。毎度の事ながらこのシーズンの極楽ゴルフを満喫した。

せっかくの避暑地滞在、いつもはゴルフだけで帰ってきてしまうが、今回は友人達と別れて温泉、散策、街歩き、花火とそのまま北信州の夏を満喫してきた。極寒の雪の中温泉に浸かって暖をとる野生の猿で有名な地獄谷の温泉も、夏は猿とっては水浴びと水分補給の場所のようであった。





ゴルフも今回の様に普段とは違うコースに行き、せっかく訪れた遠方の地を楽しんでくるのであれば、それはそれなりの楽しみとなる。ところが、同じホームコースに毎週のように通い詰めるとなると、「よくも飽きずに同じところばかり行って」といわれる。

ゴルフというものは何百回ラウンドしても、全く同じラウンドという事がないからであろう。スコアだけでなく天気やコースのコンディションを含めて。だからあの時のショットというのをいつまでも覚えているのだろう。
そして、プレー内容も上手くなったと思ってもすぐに元に戻ってしまう。一度習得したら全く同じプレーができてしまっては、反対に面白くない遊びになってしまい、ここまで入れ込むこともないであろう。

ジャズも同じような楽しみがある。同じ曲でも人によって全く内容が違うし、同じプレーヤーでも時と場合によって微妙に内容が違う。場合によっては、プレースタイルも全く違うものになる。同じプレーヤーの同じ曲でも時代が変わり、相手が違えばもちろんの事、一日違うだけで違う演奏になってしまう事。それがジャズの楽しみであろう。

コンコルドのアルバムを棚卸して改めて感じるが、全体で同じようなコンセプトでも、プレーヤーによって違うのはもちろん、アルバム毎に何か特徴があるので一枚一枚を楽しめる。もっとも、大外れは無い反面、あっと驚く新鮮さを感じる盤は少なくなるが、それは致し方がない事。
ゴルフ場も誰もが認める名コースというのもあるが、自分の好きなスタイルの、相性の良いコースというのが自然とできてくるものだ。

さて、コンコルドに移籍して何枚ものアルバムを作り、作曲家シリーズを始めたのがローズマリークルーニー。このアルバムで何と9枚目になる。前作のコールポーター作品集に次いで、今回はハロルドアレン集だ。バックは、おなじみのコンコルドオールスターズ。
彼女の歌い方は、原メロディーを大事にする正統派。聴く前から、大体のイメージは沸く。
とすると、どんな曲を選ぶのかが興味の対象になる。

普段あまり作曲家について深く頭の中を整理したことはないが、これを機に多少リセットしてみることに。
ハリーアーレンの曲はスタンダードとして多くのジャズプレーヤーに取り上げられているので、良く耳にする。自分が好きな曲では、It’s only a paper moon, A sleepin’ bee, Ill wind などがすぐに思い浮かぶが、アーレンのOver The Rainbow(虹の彼方に)が,RIAAによって20世紀の1曲に選ばれたようだ。

そして、このアルバムの曲を見渡すと自分にとってはあまりメジャーではない曲が並ぶ。この紹介したアダムスのアルバムのタイトル曲”Out of This World”もアーレンの曲だったのかということを認識した次第だ。

日本で企画されたアルバムというと、良く知られた曲が並ぶことが多い。多くのファンに聴いて貰う(営業的にも成功するため)にはよりポピュラーな曲が良いのは分かるが、アルバムとして聴くにはプロデューサーやミュージシャンが拘りを持った曲選びがされている方が聴き甲斐がある。このアルバムの選曲の理由は良く分からないが、外向きの派手さを求めるよりも、内向きにアメリカンポピュラーソングの神髄に拘りを持ってきたこの頃のクルーニーの想いが曲選びと演奏にもあったのだろう。

いつもと同じゴルフコースに通いながらも、今日の攻略法を思い浮かべてプレーするように。

1. Hooray for Love           Harold Arlen / Leo Robin 3:09
2. Happiness Is a Thing Called Joe   Harold Arlen / E.Y. "Yip" Harburg 4:32
3. One for My Baby (And One More for the Road) Harold Arlen / Johnny Mercer 3:46
4. Get Happy             Harold Arlen / Ted Koehler 3:05
5. Ding-Dong! The Witch Is Dead   Harold Arlen / E.Y. "Yip" Harburg 3:23
6. Out of This World       Harold Arlen / Jimmy McHugh / Johnny Mercer 4:56
7. My Shining Hour        Harold Arlen / Johnny Mercer 3:48
8. Let's Take the Long Way Home  Harold Arlen / Johnny Mercer 3:31
9. Stormy Weather         Harold Arlen / Ted Koehler 5:41

Rosemary Clooney (vocals)
Ed Bickert (g)
Scott Hamilton (ts)
Warren Vache (cor)
Dave McKenna (p)
Steve Wallace (b)
Jake Hanna (ds)

Produced by Carl Jefferson
Recording Engineer Phil Sheridan
Recorded at McClear Place, Toronto, Canada, January 1983

Originally released on Concord CJ-210
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レーベルのサンプラーとしてはクリスマスアルバムが最適かも・・・

2013-12-25 | CHRISTMAS
A Concord Jazz Christmas

今日はクリスマス。ツリーや飾りつけは12月に入ると次々登場するが、今日街を歩くとケーキやチキンの出店が出て、いよいよクリスマス当日を実感する。海外だとクリスマス休みから年末にかけて仕事はOff。街は静まり返っているが。
今年は、自分も久々にクリスマスから年末休みと思っていたが、諸々あって通常モードに。予定を何も入れていなかったので夜の部はこの時期にしては寂しい日々になっているが・・・。

クリスマスアルバムを聴くのも今年は今日が最後。何枚かを聴いたが、紹介するのは好みのレーベルのコンコルドのクリスマスアルバムに。

先日のローズマリークルーニーもコンコルドのクリスマスアルバムの一枚だが、多くのミュージシャンが集まって皆でそれぞれのスタイルを競って祝うアルバムもクリスマスアルバムの楽しみ。
このアルバムでコンコルドも613枚目。多くのアルバムをリリースしてメジャーレーベル入りしたコンコルドにとっては、クリスマスアルバムは契約ミュージシャンのお披露目の場にもなる。

まさにサンプラー代わりに。

色々なアルバムから曲を集めたオムニバスも良くあるが、このアルバムは他のアルバムには収められていない曲ばかりを集めている。企画があって録音したのか、録音してあったのを集めたのかは定かではないが、録音されたのは多くは1993年、1994年にかけての物が多い。企画予定に合わせて録溜めしておいたのかも。

それにしても、大部分の曲が録音されたのは季節外れの春から秋にかけて。演奏する方も気分が乗らないかもしれない。一層の事、クリスマスは南半球で録音すればいいのかもしれない。

最初のローマリークルーニーのChristmas Time is Hereは、自身のアルバムでも収められているが、こちらはコンボをバックに一足お先に録音したもの。較べてみるのも楽しみだ。
他に、ボーカルはチーザムがブルージーに、マッコークル、アリソン、アトウッドと続き最後はキャロルスローンが締める。
今年ベニーグッドマンオーケストラで来日したペロウスキーはグッドマンスタイルであったり、ギターとのデュオであったりとスタイルを変えて。ハミルトンのデュオも圧巻。

コンコルドらしいギター較べも、チャーリーバードはギタークインテットで、速弾きギターで有名なフランクビニョーラのジングルベルも今回はリズミックなシングルトーンで楽しく、ジミーブルーノはアコースティックのソロでとバラエティーに富んでいる

いつもお馴染みのコンコルドの看板スターの、クリスマスだからといって変に味付けをしないいつもながらの個性溢れるプレーを比較できるだけでも楽しいアルバムだ。

1. Christmas Time Is Here Vince Guaraldi / Lee Mendelson 3:07
 Rosemary Clooney

2. Have Yourself a Merry Little Christmas Ralph Blane / Hugh Martin 3:35
 Ken Peplowski Quartet

3. I'll Be Home for Christmas Kim Gannon / Walter Kent / Buck Ram 4:44
 Gene Harris Quartet

4. An Apple, an Orange and a Little Stick Doll Jeannie Cheatham / Jimmy Cheatham 3:34
 Jeannie Cheatham / Jimmy Cheatham

5. Angels We Have Heard on High Traditional 4:45
 The Stefan Scaggiari Trio

6.Silent Night/Carol of the Bells Franz Gruber / Joseph Mohr 2:36
 Charlie Byrd / Washington Guitar Quintet

7. The Secret of Christmas Sammy Cahn / James Van Heusen 2:28
 Susannah McCorkle

8. God Rest Ye Merry Gentlemen Traditional 3:49
 Marian McPartland

9. Jingle Bells James Pierpont 3:44
 Frank Vignola Quintet

10. Coventry Carol Robert Croo / Traditional 5:23
 Karrin Allyson

11. A Christmas Love Song Alan Bergman / Marilyn Bergman / Johnny Mandel 4:31
 Scott Hamilton / Al Plank

12. Santa Claus Is Coming to Town J. Fred Coots / Haven Gillespie 2:11
 Jimmy Bruno

13. The Christmas Waltz Sammy Cahn / Jule Styne  4:30
 Rob McConnell Trio

14. Let It Snow! Let It Snow! Let It Snow! Sammy Cahn / Jule Styne 4:25
 Eden Atwood

15. O Little Town of Bethlehem Phillip Brooks / Lewis Redner 2:15
 Dave McKenna

16. Winter Wonderland Felix Bernard / Dick Smith 6:14
 Alden Howard / Ken Peplowski

17. What Are You Doing New Year's Eve? Frank Loesser 2:42
 Carol Sloane




Concord Jazz Christmas 1
クリエーター情報なし
Concord Records
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ホワイトクリスマスには誰にもそれぞれの思い出が・・・

2013-12-14 | CHRISTMAS
White Christmas / Rosemary Clooney

最近、自宅と実家の2重生活をしていたのを解消するためにそれぞれの家の大整理と引越しを敢行。結局整理が間に合わず荷物に埋もれた生活をして居るが、とりあえずレコードとCDは一ヶ所に集約。物置のスイングジャーナルも陽の目を。これで、色々聴きやすくなった。
というわけで、ブログの更新も滞りがちだが、バタバタしている間にクリスマスも終わってしまうので、まずはクリスマスアルバム優先で。

ジャズのクリスマスアルバムも改めて探し出してみるとコンボあり、ビッグバンドあり、そしてボーカルアルバムありで結構いろいろバリエーションがあるが、やはりクリスマスは歌物が一番。それもクリスマスソングはストレートに歌って曲の美しさと歌の上手さを感じさせてくれるものがいい。

Concordにもクリスマスアルバムは何枚かあるが、正統派となるとロージーことローズマリー・クリスマスのアルバムになる。

タイトルは、そのものズバリ”White Christmas”。

誰もが自分のホワイトクリスマスにはそれぞれ違った想いがあると思う。歳を重ねると新たな想いよりは昔経験したホワイトクリスマスの思い出が、そして若者はこれから経験するであろう素敵なホワイトクリスマスを。もっとも幾つになっても、素敵な女性とのクリスマスを過ごしてみたい気持ちが無くなることはないが。

ホワイトクリスマスといえば、ビングクロスビーの歌が何と言っても有名。



ロージーにとってこのホワイトクリスマスの思い出はこのビングクロスビーとの共演した映画であろう。



クロスビーとロージーの仲は良く、コンコルドの専属になってからもクロスビーに捧げたアルバムを作っている


1942年の映画のオリジナルはこちらで


そのような経緯があるので、ロージーのクリスマスアルバムといえばタイトルが”White Christmas“になるのはある種の必然。
豪勢なオーケストラをバックに、全21曲を歌いきる。有名曲は大体網羅しているが、無いのはジングルベルくらいか? タイトル曲のホワイトクリスマスはコーラスのイントロから始まりバースからしっかり歌い上げている。
バックのオーケストラには、ストリングスあり、コーラスありの大編成だが、時にサックスのオブリガードがジャジーな雰囲気を醸し出す。クレジットを見るとゲイリーフォスターなどの名前も。

大御所の晩年のクリスマスアルバム、体格も貫禄がついているが流石に聴きごたえがある。

ステージでの姿はこちらで



1. The Christmas Song             Mel Tormé / Robert Wells 3:50
2. Let It Snow! Let It Snow! Let It Snow!    Sammy Cahn / Jule Styne 3:10
3. Joy to the World       Hoyt Axton / Lowell Mason / Isaac Watts 0:42
4. I'll Be Home for Christmas    Kim Gannon / Walter Kent / Buck Ram 3:31
5. It's the Most Wonderful Time of the Year   Edward Pola / George Wyle 2:20
6. Have Yourself a Merry Little Christmas    Ralph Blane / Hugh Martin 3:31
7. Christmas Love Song   Alan Bergman / Marilyn Bergman / Johnny Mandel 3:29
8. The First Noë                     William Sandys 0:50
9. Winter Wonderland              Felix Bernard / Dick Smith 2:46
10. Christmas Time Is Here         Vince Guaraldi / Lee Mendelson 3:10
11. Christmas Mem'rie       Alan Bergman / Marilyn Bergman / Don Costa 3:51
12. Rudolph the Red-Nosed Reindee               Johnny Marks 1:02
13. The Spirit of Christmas              Tom Adair / Matt Dennis 4:32
14. Santa Claus Is Coming to Town        J. Fred Coots / Haven Gillespie 2:39
15. Count Your Blessings (Instead of Sheep)     Irving Berlin / Cole Porter 3:24
16. O Little Town of Bethlehe          Phillip Brooks / Lewis Redner 0:58
17. The Christmas Walt                Sammy Cahn / Jule Styne 2:44
18. White Christma                       Irving Berlin 3:34
19. Silent Nigh                  Franz Gruber / Joseph Mohr 1:19
20. Sleep Well, Little Children                 Alan Bergman 2:14
21. Don't Wait Till the Night Before Christmas    Abel Baer / Sam M. Lewis 1:25

Rosemary Clooney (vol)

with Peter Matz Orchestra & Eal Brown Singers
Gest Vocalists Nock Clooney & Michael Feinstein

Produced by Peter Matz
Engineer : Leslie Ann Jones

Recorded at Capatal Studio, Los Angeles on April 1 - 4 1996


White Christmas
Rosemary Clooney
Concord Records
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偶然生まれた名盤と、必然的に生まれる名盤・・・・・

2013-11-03 | CONCORD
Rosemary Clooney Sings the Music of Cole Porter

11月3日はレコードの日だそうだ。レコードが無くなりCDの普及に務めてきたレコード協会が作ったそうだが、今や時代はネット配信。レコードの日はいつまで続くのやら。
記念日という訳でもないが、今回はアナログディスク。

ジャズの醍醐味はインプロビゼーション。何もアドリブに限っただけでなく、メンバーの組み合わせ、その場の雰囲気までも含めた即興性が魅力だ。多くの名盤といわれるものは、そのSomethingを持ち合わせたものであろう。

ジャズのアルバムを買う時に期待するのはそんなものだ。ジャケットのデザインを含めて「きっとこんな音が聞こえてくるだろう」「この2人の組み合わせは?」「お初だけど一体どんな音が聞こえてくるか?」というワクワク感を感じさせるのがジャズのアルバム探しだ。
最近はライブに行くことが多いが、これも全く同じ。いつも聴きなれたバンドでも今日は何を聴かせてくれるのか、いつもと違うメンバーはどんなプレーをするのか、楽しみはたくさんある。

初期のコンコルドのアルバムはコンセプトが明確。そしてレギュラーメンバーも固定してくると、聞こえてくるサウンドは大方予想がつく。
新しいアルバムではそれに何が加わるのか?が興味の半分。そして半分は期待通りのサウンドが聞こえてくる安心感になる。
その結果は何も目新しさはなくとも、安定感に満ち溢れた名盤というものにつながる。

ロースマリー・クルーニーのコンコルドのアルバムはこれが7枚目。
それぞれ特徴があるが、エリントンビリーホリデイへのトリビュート物があったり、ソングブック物があったり。新旧曲の歌い較べがあったり、全体は同じコンセプトでもアルバムごとに微妙な拘りがあった。

しかし、よくあるスタンダード物の有名作曲家のSong Bookとしては前作のIra Gershwin一枚だけ。いつかは出るのではという期待があったが、ついにこのアルバムで実現した。
という意味では、このアルバムコール・ポーターの名曲集がSong Bookシリーズの本格スタートとなったアルバムともいえる。

バックはお馴染みのメンバーに加えて、フルートのDavid Laddが参加している。クルーニーのアルバムにはその後も参加しているので、相性が良かったのかしれない。
クルーニーの歌いぶりはいつも通り、というより益々貫禄がついてきた。美貌を誇ったクルーニーであったが、体格も貫禄がついて来たのはこの頃かもしれない。大歌手といわれる歌手は。エラにしても、サラもマクレーも皆揃って晩年は「貫禄十分」になる。
クルーニーもこれで大御所の仲間入りという訳でもないとは思うが。

クルーニーの歌い方は、フレーズを崩すでもなく、スキャットを使うでもなく、王道を行く。これをジャズボーカルというのか否かという議論はさておき、スタンダードを歌う見本のようだ。バックもまたアンサンブルワークとオブリガードの妙は、これぞ歌伴のお手本といってもいいだろう。

取り上げた曲を見ると、ポーターの初期の名曲、”Love for Sale”, ”Night And Day”,”Begin the begin”が見当たらない。とはいってもお馴染みの曲が並ぶが、選曲にも何か拘りを感じるアルバムだ。



1. In the Still of the Night 
2. My Heart Belongs to Daddy   
3. I Get a Kick Out of You
4. Get Out of Town
5. I Concentrate on You
6. Just One of Those Things
7. I've Got You Under My Skin
8. It's De-Lovely
9, You're the Top
10. Anything Goes

Rosemary Clooney (vol)
Warren Vache (cor,flh)
Scott Hamilton (ts)
David Ladd (fl)
Nat Piere(p)
Cal Tjader (vib)
Cal Collins (g)
Bob Maize (b)
Jake Hanna (ds)

Produced By Carl Jefferson
Engineer : Phil Edwards

Recorded at Coast Recorders, San Francisco, California, January 1982
Originally released on Concord CJ-185 (所有盤は東芝の国内盤)

Rosemary Clooney Sings the Music of Cole Porter
クリエーター情報なし
Concord Records
コメント (2)
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ベテランロージーの次なるチャレンジは・・・新旧の名曲の歌い分け

2012-01-18 | CONCORD
With Love / Rosemary Clooney

しばらくヴォーカルのアルバムの紹介が無かったが、コンコルドの次なるアルバムはロージー。コンコルドでは彼女のアルバムとしては5枚目、彼女が参加している“Ellinton Tribute”のアルバムを入れれば6枚目になる。復帰後もうすっかりコンコルドの看板スターになっていた。バックはお馴染みのコンコルドオールスターズ。今回は新たにカルジェイダーが加わっている。お馴染みのメンバーなのでアルバムから飛び出す音はおおよそ想像がつく。となると、このアルバムでは彼女のどのような側面が引き出されているかが興味の対象になるが。

ジャズヴォーカルというとまずはスタンダード曲というのが通り相場だ。彼女のこれまでのアルバムもスタンダードが中心だった。ガーシュインの曲ビリーホリデーの曲などをテーマにアルバム作りをしていたのが特徴だ。スタンダードといっても、元を辿れば40年代、50年代のミュージカルや映画のヒット曲が多い。その時代に帰れば当時のヒット曲だ。このアルバムが録音されたのは’80年。その時には新しかった’70年代のヒット曲が半分入っているのがこのアルバムの特徴だ。古い歌の中では彼女のヒット曲Tenderlyの再演が聴き所 




サラヴォーンカーメンマクレーは新しい曲にも積極的にチャレンジしていたが、ロージーにとっては新たな試みだ。
結果はジョビンの”Meditation“なども見事にロージー節に料理している。もっともこれらの曲も今では作られてから30年以上経っているのですっかりスタンダード曲の仲間入りをしている。”The Way We Are“は当時から好きな曲のひとつだったが今では多分何百人に歌われていると思う。

そういえば、最近のヒット曲というものには全く疎くなっているが、30年後にジャズヴォーカルとして歌い続けられる曲は一体どんな曲なのだろう。きっと誰かが今の時点でチャレンジしているとは思うのだが・・・?

1. Just the Way You Are       Joel 5:11
2. The Way We Were         Bergman, Bergman, Hamlisch 5:04
3. Alone at Last          Cody, Sedaka 4:57
4. Come in from the Rain      Manchester, Sager 4:53
5. Meditation            Gimbel, Jobim, Mendonca 4:47
6. Hello, Young Lovers        Hammerstein, Rodgers 3:50
7. Just in Time           Comden, Green, Styne 3:20
8. Tenderly             Gross, Lawrence 5:11
9. Will You Still Be Mine?      Adair, Dennis 3:04

Rosemary Clooney Vocals

Scott Hamilton :TenorSax
Warren Vaché :Cornet, Flugelhorn
Cal Tjader :Vibraphone
Nat Pierce :Piano
Cal Collins :Guitar
Bob Maize :Bass
Jake Hanna :Drums

Carl Jefferson Producer
Phil Edwards  Engineer, Remixing
Masterd by   George Horn

Recorded at Coast Recorders, San Francisco, California on November 1980
Originally released on Concord CJ-144 (所有盤は東芝EMIの国内盤)






With Love
Rosemary Clooney
Concord
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「名は体を表す」というが・・・・「ジャケットは中身を表す」

2011-08-08 | CONCORD
Rosemary Clooney / Sings the Lyrics Of Ira Gershwin


Concordのレコードをたな卸ししているがまだまだ100番台。いつになったら終わるのやら。一応番号順にやっているがCJ-112がこの前から見当たらなかった。ローズマリークルーニーのガーシュインソングブックであることは分かったが、ネットで確認するとジャケットの表紙がどうも記憶に無い。もしかして、買い漏らしていたのかと諦めかけていた時、CD棚に紛れているのを発見。CDで持っていたのだ。別にコレクターではないので、オリジナル版には拘らないので、途中欠けていたアルバムをそろえる時は、国内盤であったり、CDであったりはしていたのだが、何故かLPと思い込んでいた。

レコードジャケットの30センチ四方にデザインは、実に印象に残り易い。新しいアルバムが出た時も大体はジャケットで認識していたし、レコード店のレコードボックスを漁るときも大体はジャケットが目印で探していた。このジャケットのデザインも、オリジナル盤と再発盤で違っていたり、昔は国内盤が全然違うダサいデザインの事が多くてがっかりしたものだ。オリジナル盤のデザインは内容に合わせてそれなりに練られたもの。オリジナル盤の出来を上回るデザインというのは基本的にはありえないと思う。幻の名盤の復刻がブームになった時に、ジャケットもオリジナルの再現に拘ったが、ジャケットを含めて作品と考えれば大事なことだ。

CDの時代になってジャケットのデザインの良し悪しについてあまり拘りが無くなってしまったが、これはサイズの問題が大きい。パッと見のインパクトが違うし、手にとって眺める感覚も別のものだ。もっとも、最近はネットからダウンロードの時代。いわゆるメディア&ジャケット自体が無くなってきている。ジャケットとライナーノーツも音楽文化の一部だと思うのだが、そう思うのも今や自分のような「旧人類」だけかもしれない。



このクルーニーのアルバムも、CD盤とLPでは違うデザインだ。やはり、LP盤のデザインの方が出来は良く、大きさに合わせたCD盤のシンプルなデザインは中身が安っぽく感じてしまう。ジャケットのデザインひとつで印象が変わるから不思議なものだ。

さて、このアルバム。クルーニーがコンコルドに移籍してから4枚目になる。何でも、ジェイクハナからレコーディングに声を掛けられて、一瞬マイナーレーベルへの移籍は躊躇したものの、オーナーのカールフェファーソンから好きなアルバムを年に一枚は作って貰えればとの誘いで快諾したとか。

1枚目がスコットハミルトンと一緒にお披露目

2枚目をビングクロスビーに捧げ

3枚目がビリーホリデーに捧げたアルバムであったが、

今回は、少し趣を変えてビバリーヒルズで隣に住むアイラガーシュインのソングブックだ。ソングブックシリーズのスタートになる一枚だが、バックは、ハミルトンとヴァッシェのクインテットにギターとフルートを加えたコンコルドならではのセプテット。お馴染みの曲が軽快なバックで続くが、やはりLPのデザインがアルバム全体のイメージを表している。ロージーの歌を上手く引き出すには歌詞の書かれた「SONGBOOK」だけでは駄目で、ナットピアースのピアノが要のご機嫌なバックがいなければ。








1. But Not for Me
2. Nice Work If You Can Get It
3. How Long Has This Been Going On?
4. Fascinating Rhythm
5. Love Is Here to Stay
6. Strike Up the Band
7. Long Ago (and Far Away) (Jerome Kern)
8. They All Laughed
9. The Man that Got Away" (Harold Arlen)
10.They Can't Take That Away from Me

All lyrics by Ira Gershwin, all music by George Gershwin, other composers noted.

Rosemary Clooney (Vocals)
Scott Hamilton(Tenor Sax)
Warren Vachec(Cornet,Flugelhorn)
Roger Glenn (Flute)
Nat Pierce (Piano)
Cal Collins (Guitar)
Chris Amberger (Bass)
Jeff Hamilton (Drums)

Carl E. Jefferson(Producer)
Phil Edwards(Engineer)
DH Studio(Art Direction),
Kent Judkins(Art Direction)

Originally released on Concord CJ-112 (所有盤はCD CCD-4112)


Sings Ira Gershwin
Rosemary Clooney
Concord Records
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歌手は長いキャリアの中で必ずといっても腐れ縁になる共演者を見出すものだ。

2008-02-25 | CONCORD
Here’s To My Lady / Rosemary Clooney

歌手のアルバムに“Tribute” アルバムというものがよくある。それは大体作詞家に捧げたものか、歌手に捧げたもの。これは後者。クルーニーがビリーホリデーに捧げたアルバムだ。
このアルバムもLPで最初出された時は、”Here’s To My Lady”というタイトルであったが、CDで再発された時はそのものずばり”Tribute To Billie Holliday”というタイトルに変わっている。

自分は、若い頃の美人で映画でも大スターとして活躍したクルーニーにはあまり縁がなかった。自分は、彼女の歌をConcordで復帰してからよく聴くようになった。
彼女は、復帰前の半ば引退していた時代、過去の栄光に反して私生活は必ずしも幸せな生活を送っていなかったそうだ。
ビリーの愛唱歌を歌うには、一度は人生の苦難を味わったことがある歌手と、生まれてから順風満帆で苦労無く過ごしてきた歌手では、同じ歌でも歌に対する思い入れがきっと異なるであろう。
元々クルーニーは歌詞を大事にしてじっくり歌いこむタイプ。声の質は違っても実はタイプはビリーと似ているかもしれない。淡々と歌っているように感じるが、その心中はきっとビリーを思い浮かべながら歌っていたのであろう。一言一言噛み締めるように歌う様は、明るくハッピーな気分で歌っているのとは一味違った感じがするのは気のせいか。

ビリーホリデーというと相方として思い浮かぶのはレスターヤング。このアルバムで、レスター役を演じているのはスコットハミルトン。すでにハミルトンはすでに彼女とは何度か共演しているが、今回は「大役」を仰せつかっている。しかし、そのプレーぶりは泰然自若としたもの。余裕さえ感じられる。
このアルバムの録音は1978年9月。ちょうど日本公演を終えて、帰国してすぐの録音であろう。一緒にプレーをしているメンバーもウォーレンバッシェやカルコリンズを始めとして、ピアノのナットピアス以外は一緒に日本ツアーをしたメンバー達。コンビネーションも良い訳だ。レコーディングのタイミングというのも重要だと思う。たまにセッションをしているのと違って、一定期間寝食を共にすると一体感が増すものだ。
クインシーのオーケストラが短期間でもそうであったように。

ハミルトンもクルーニーも、その後長い間Concordの看板スターを続けることになる。この録音が2人の絆をしっかりしたものにしたのかもしれない。
ビリーとレスターのように。

1. I Cover the Waterfront         Green, Heyman 3:35
2. Good Morning Heartache        Drake, Fisher, Higginbotham 4:19
3. Mean to Me                Ahlert, Turk 3:46
4. Lover Man (Oh Where Can You Be?) Davis, Ramirez, Sherman 4:32
5. Don't Explain                Herzog, Holiday 4:44
6. Comes Love                Brown, Stept, Tobias 4:46
7. He's Funny That Way           Moret, Whiting 4:38
8. God Bless the Child            Herzog, Holiday 2:24
9. Them There Eyes             Pinkard, Tauber, Tracey 2:35
10. Everything Happens to Me       Adair, Dennis 5:30

Produced by Carl Jefferson

Rosemary Clooney (vol)
Scott Hamilton (ts)
Warren Vaché (cor)
Cal Collins (g)
Nat Pierce (p)
Monty Budwig (b)
Jake Hanna (ds)

Recorded at Wally Helder's Recording Studio , San Francisco September , 1978

Originally released on Concord CJ-81

Tribute to Billie Holiday
Rosemary Clooney
Concord Jazz

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命の恩人に先立たれるが、それをさらなる励みにして恩返しを・・・・

2007-11-27 | CONCORD
ROSIE SINGS BING / Rosemary Clooney

ロージーこと、ローズマリークルーニーがジャズの世界に復活したのは1977年。
現役を引退していたロージーであったが、けっして悠々自適の生活を過ごしていたわけではない。家庭の問題、健康の問題、精神的にもかなり落ち込んだ生活をおくっていた。
ビバリーヒルズの彼女の家の近くに住んでいたのが旧知の仲であったビングクロスビー。
彼女を元気付ける意味でも、自分のコンサートに彼女を招いたのが1976年。
クロスビーにしてみれば、彼女に本格的な復帰を促すというよりは、単に気晴らしの場を与えたつもりだったのかもしれない。
しかし、彼女はこれで自信を取り戻し、翌1977年にはレコーディングも再開
そして7月のコンコルドジャズフェスティバルの舞台にも立って、カムバックを祝う満員の聴衆から拍手喝采を得る。
このアルバムのジャケットの写真はその時のものだ。
そして、8月16日、同じコンコルドパビリオンの舞台では、恩人のクロスビーがコンサートを行った。実はこれがクロスビーのアメリカでの最後のステージになってしまうのだ。
10月14日スペインで休暇を過ごしていたクロスビーは心臓発作でこの世を去ることに。

自分の復帰を支えてくれた恩人の死、ロージーの悲しみは人一倍大きかったことであろう。
そのロージーが、彼の死を悼み、そしてきっと感謝の意を込めてクロスビーの愛唱歌のアルバムを作った。それがこのアルバムだ。

レパートリーの多いロージー、曲を選ぶのにそれほど苦労はしなかったそうだ。というより多すぎて困ったのかもしれない。結果として30年代の曲が中心に選ばれた。
バックを努めるのは、トランペットのビルベリーが抜けてギターのカルコリンズが加わっているが前作と同じクインテット編成。中でも、スコットハミルトンのバックが一段と光る。大先輩達を相手に余裕綽綽の演奏ぶりはすでにロージーに負けない貫禄さえ感じさせる。

そして、この2人はその後もコンコルドのスタープレーヤーとして数多くのアルバムを作ることになる。
マイナーレーベルであったコンコルドが今のメジャーレーベルに育っていった基盤を作ったのは、実はこの2人であった。と言っても過言では無いかもしれない。

新人のデビューとスターの復帰というたまたま偶然ともいえる共演、そしてエリントンに捧げるアルバムへの参加。そして恩人クロスビーは、ハミルトンとロージーの運命の出会いを作り出した張本人だったのかもしれない。

もしもクロスビーが彼女に復帰を誘わなかったら・・・・。
人生というものは、こんな偶然の積み重ねなのかもしれない。

1. But Beautiful             Burke, VanHeusen
2. Pennies from Heaven        Burke, Johnston
3. Blue Skies               Berlin
4. I Surrender, Dear           Barris, Clifford
5. Where the Blue of the Night (Meets the Gold of the Day)  Ahlert, Crosby, Turk
6. It's Easy to Remember       Hart, Rodgers
7. Swinging on a Star          Burke, VanHeusen
8. Just One More Chance       Coslow, Johnston
9. I Wished on the Moon        Parker, Rainger
10. Too-Ra-Loo-Ra-Loo-Ral (That's an Irish Lullaby) Shannon

Rosemary Clooney (vol)
Scott Hamilton (ts)
Nat Pierce (p)
Cal Collins (g)
Monty Budwig (b)
Jake Hanna (ds)

Carl Jefferson Producer

Originally released on Concord CJ-60

Rosie Sings Bing
Rosemary Clooney
Concord Jazz

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ここまで来れたお礼を兼ねて感謝の意を捧げる相手は・・・・やはり“ELLINGTON”

2007-10-27 | CONCORD
A TRIBUTE TO DUKE ELLINGTON

よく、キリ番という。
丁度、100とか、1000とかキリのいい番号のこと。
50や500は、キリ番の丁度中間点。自分の埃を被っていたConcordのアルバムの棚卸しもやっと50番になった。
Concord Jazz Festivalのライブ演奏のプライベート録音からスタートしたコンコルドレーベルも、この頃(1977年)になるとリリースのピッチも上がり、ニッチではあるが確固たるポジションを得るようになった。

最近、自分のブロクでもエリントンの話題が多かったが、このConcordのキリのいい50番(CJ-50)も、たまたまエリントンに捧げたアルバム。
Concordのハウスバンドがゲストを迎えて、皆でエリントンを追悼する。
現役復帰したローズマリークルーニーに加えて、ウディーハーマン、トニーベネットそしてビングクロスビーなども馳せ参じる。
バンドのメンバーにとっても、ゲストとして参加した歌手にとっても、エリントンに対する想いはそれぞれ違うかもしれない。でも、自分達の演奏や歌に何らかの影響を与えた大恩人であることには違いない。

軽快なTulip Or Turnipに乗って、初の黒人国連大使、Andrew Youngのイントロダクション。エリントンに対する賛辞で始まる。入れ替わり立ち代りゲスト加わる演奏が続くが、どのセッションもコンコルドらしい飾りっ気のない演奏が続く。
デビューしたばかりの、スコットハミルトンも大先輩たちに囲まれて早くもコンコルドの顔の一員としてすっかり溶け込んでいるのが印象的だ。
曲もメンバーも特に紹介するまでもないが。改めて聴きなおすと初期のコンコルドの良さが凝縮されたアルバムかもしれない。録音の良さも含めて。
トニーベネットは、ピアースのピアノをバックにデュオで決めている。ウディーハーマンも、ホッジス張りのねちっこいアルトを聴かせてくれるが。
全体をスイングさせているのは、ピアース、バドウッグ、そしてハナのリズムセクションだ。

Tulip Or Turnip
 Introduction Ambassador Andrew Young
Don’t Get Around Much Any More
 Bing Crosby
MainStem
 Instrumental
In A Sentimental Mood
 Woody Herman
I’m Checking Out - Good Bye
 Rosemary Clooney
Prelude To aA Kiss
 Tony Bennett
It Don’t Mean A Thing If It Ain’t Got That Swing
 Instrumental
I’m Just A Lucky So And So
 Tony Bennett
What Am I Here For ?
 Instrumental
Sophisticated Lady
 Rosemary Clooney

<Personnel>
Rosemary Clooney (vol)
Tony Bennett (vol)
Bing Crosby (vol)
Woody Herman (as)

<The Band>
Nat Pierce (p)
Scott Hamilton (ts)
Bill Berry (tp)
Monty Budwig (b)
Jake Hanna (ds)

Originally released on Concord CJ-50



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親子ほどに歳が離れた2人の大型新人のデビュー作・・・・・・

2007-10-17 | CONCORD
EVERYTHING’S COMING UP ROSIE / ROSEMARY CLOONEY

いつものようにジャケットを手に取り裏を見る。白地に「Perfect,Tonny Benett」の一言が。



他には何の解説も無い。これが、このアルバムのすべてを語っているだろう。
Concordがまた大物を復活させた。ロージーこと、ローズマリークルーニーだ。
50年代には7枚のミリオンセラーを放ち、映画にも出演し、ビバリーヒルズに居を構える彼女が。
と、バイオグラフィーを見ながらここまで書いたが、いつもとは何か勝手が違う。
ここに書いていることが全く自分の頭の中に思い浮かばない。
確かに名前は聞いたことがある。有名スターであったことも知っている。ところが、彼女は自分にとって全く知らない存在だ。
このアルバムが自分にとっても初めて買った彼女のアルバム。その後もコンコルドで発売された多くのアルバムは買い求めた。でも、何故かは分からないが、今に至るまで過去の彼女のアルバムを聴く事もなければ買い求めることも無かった。
自分にとっては、これが彼女のデビュー作である。

普段であれば、あるプレーヤーを気に入ると、過去の作品にだんだんとさかのぼることが普通なのだが。きっと、彼女がジャズ歌手といわれる範疇にはいなかったこともひとつの原因であろう。
経歴を見ると、「彼女はマクレーやサラのようなボーカルインプロバイザーではなく、excellent lyric interpreterである」との記述がある。
彼女の歌がジャズに根ざしているのは間違いないが、テクニックをひけらかすようなタイプではないということの証だろう。
そして、このような素直な歌い方がこのConcordの雰囲気に良く似合う。

68年の彼女は一度引退をする。友人であったロバートケネディーの暗殺現場に立ち会っていて大きなショックを受けたのもひとつの大きな原因らしい。悪いことが重なると続くものである。これをきっかけに、離婚などもあり精神的にもかなり落ち込んだ生活を送ることになる。
やはり持つべきものは友人である。8年間のブランクを経て、76年に親友のビングクロスビーの誘いで彼のコンサートツアーに参加し復帰の手掛かりを得る。
そしてConcordとの契約に至り、このアルバムが一作目だ。

彼女のストレートな歌に合うのは、やはりCONCORDオールスターズ。
いつものお馴染みのメンバーが彼女の復帰を称えてバックを努める。
その中に、今まで見かけない違和感のあるメンバーが一人。もちろん今見ればなんの不思議もないのだが。あの「スコットハミルトン」が参加している。
彼のデビューアルバムのライナーノーツを見ると、Concordへの録音のために、New Yorkからの飛行機のチケット貰って西海岸に来る、そして、自分のアルバムの録音の前にこのセッションに参加したと書かれている。彼にとっても実質的なConcordへのデビュー作だ。

彼女がこの録音をしたのが49歳の時。ハミルトンは1954年生まれなのでまだ弱冠23歳。一年前に生まれ故郷からNew Yorkに出てきたばかりの全くの無名の新人。年も親子ほどに違うし、経歴もプロとアマチュアの差ほどの隔たりがある2人であった。
大スターRosieのアルバムにこんな新人を起用したのも、ジェファーソンの大英断であった。結果はもちろん大成功であった。
2人のアルバムは、この後Concordのメインアーティストになっていく。

演奏を聴く限りはまったくそのような2人の組み合わせであることは全く感じさせない。他のベテランの面々に囲まれ、ハミルトンのバラードの咽び泣くようなサックスの響きはベンウェブスターのような雰囲気を醸し出す。軽快な曲ではレスターヤングやズートシムスを感じさせることも。
とても新人とは思えない。それもロック&Fusion全盛の世代に突然演歌の若手が現れたようなものだ。一瞬タイムスリップしたような雰囲気になる。これがFusion全盛期の西海岸での録音なのかと。
いつものように、オーバーダビングをしないライブのようなセッション。和気藹々とした中で、2人の大物新人の門出をスタジオ全体で祝っている雰囲気が伝わってくるアルバムだ。

復帰4年後、1981年のコンサートでの映像は

1. I Cried For You (Now It's Your Turn To Cry Over Me)
2. More Than You Know
3. How Am I To Know (TRUE instrumental)
4. I Can't Get Started
5. A Foggy Day
6. I've Got A Crush On You
7. Hey There
8. As Time Goes By
9. All Of Me (TRUE instrumental)
10. Do You Know What It Means To Miss New Orleans

Personnel:

Rosemary Clooney (vocals)
Scott Hamilton (tenor saxophone)
Bill Berry (trumpet)
Nat Pierce (piano)
Monty Budwig (bass)
Jake Hanna (drums).

Recorded at Sunwest Recording Studios, Inc., Hollywood, California,1977
Originally released on Concord CJ-47


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GOLF&JAZZ=CAR

2006-10-25 | JAZZ LIFE
このブログは基本的に「GOLF&JAZZ」。
日常生活で両者の接点といえばゴルフ場への行き帰りの車の中。
クルマのCDの中にはJAZZのCDを6枚セット。
特に一人の時は大音量で楽しんでいる。

最近は自宅でじっくり聴くときはレコードが復活してきてCDは肩身が狭くなってきている。とはいうものの、パソコンに向かっている時は、CDがかかっているし。外へ出かける時は今や必携品になったiPodに移して。
JAZZの世界だけは、「いつでも」、「どこでも」、「好きなものを」、まさにユビキタス世界が実現している。

ゴルフに行く時に何を選ぶかはその時次第。特に、ゴルフ向きというジャンルがあるわけではないが。
ちなみに、先週末、寝過ごした晩に、入れ替えたのは、この6枚。
新旧取り混ぜて何の脈絡も無いが。

ALFIE / SONNY ROLLINS
  昔JAZZ喫茶でよくかかっていた。久々に聞きたくなったので。
TWICE THE LOVE / GEORGE BENSON
  車の中でベンソン節も悪くない
ART OF THE TRIO 4 / BRAD MEHLDAU
  最近50年代物を聞くことが多いので、たまには最近のものも。
HALF THE PERFECT WORLD / MADELEINE PEYROUX
  何かと話題の多いMADELEINE。新しいのを仕入れてきたので。
70TH BIRTHDAY CELEBRATION / ROSEMARY CLOONEY
 じっくりベテランの歌も。
SOPHIE MILMAN
 そして、かわいい彼女の顔を思い浮かべながら、若々しいVOCALも。

結果的には歌物が多かったかな。
今度は、ゴルフのプレー中にiPodでも聞いてみようか。何かテンポの良くなる曲を探して。
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