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【書評】明日の子供たち(幻冬舎文庫版)~有川浩

文庫しか読まないwoodです、通勤電車で読書をするので。

有川らしい作品で一気読みであった、良作です。具体的には「お仕事解説」「説明口調」+「ストーリー」である(褒めてます)。
小説なのにお仕事解説が異様に長いのは「お仕事小説」(池井戸他)では必須なんだろうけど、池井戸と違って説明口調が多いですね。
そのことが悪いというのではなく個性だと思いますが。前作のキャロリングもその体でしたね。

閑話休題。

話の流れは「児童養護施設」における実態、(著者得意の)お仕事小説とハートウォームストーリーで、
ぐいぐい引き込まれます。図書館や自衛隊でも共通の「説明の多さ」が小説背景の理解に役に立っていると思います。
この界隈は予算が少ない理由などが切実に著されていると思います。
(有川の醍醐味ですね)

このお話は普通に面白いのですが、巻末にトラップが仕掛けてあります。
このトラップは読後に考えさせられるのですが、

文庫版ではその「トラップに対する」種明かしが解説に記載されています。
読後なかなか複雑な心持を感じました。

著者・出版社・書店には申し訳ないのですが、「解説」のある文庫版をお勧めします。

amazonの書評(単行本)も評価は高いようです。
https://www.amazon.co.jp/%E6%98%8E%E6%97%A5%E3%81%AE%E5%AD%90%E4%BE%9B%E3%81%9F%E3%81%A1-%E6%9C%89%E5%B7%9D-%E6%B5%A9/dp/4344026144

 

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