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サザンオールスターズ/桑田佳祐の40曲

2014-08-12 19:02:09 | 音楽
エルヴィス・コステロ氏によれば、英国の1970年代の若者が送る文化生活とは「常にデビッド・ボウイを突きつけられているようなものだった」と。
ボウイの音楽を評価する彼にして、そう思うのだ。
まして、現在40~50代の日本人が、桑田佳祐およびサザンオールスターズに対して、そう感じない筈がない。

1978年のデビュー以来、ずっと音楽界の第一線に立ち続けている、桑田/サザン。
同じような存在として、ビートたけしという男がいる。たけしは映画に活路を見いだす以前、どうにか歌で売れたいと悪戦苦闘した。そのやり方は「音楽をレイプする」のにも近く、そうした方法をとらないでよい、天分に恵まれた桑田への嫉妬を隠さなかった。
桑田がメンバー同士で結婚を決めた時、たけしは深夜ラジオで「いちばんモテるタイプじゃねーか。二枚目半で。(それがなぜ…)」
ザ・ベストテンでも、サブ司会として呼ばれたたけしは、ランク・インして入場してきたサザンに対し「ファンクラブの人たちはあっちへ行っててください」と、桑田以外のメンバーの華のなさを当てこすった。

たけしの強烈なコンプレックスや功名心がもたらすカリスマ性、老害と化してもTVに出続けるような自己顕示欲が、お笑い芸人の地位を高めるのに寄与したことは確かだろう。
が、桑田/サザンが今もビッグなのは、「出たがり=紅白復帰した際の言葉」で功名心が強いからというのとは違うと思う。
初期の彼らの音楽から感じる、伸び伸びした性愛賛美や、ジャンル越境する開放的な発想は、それまでのわが国の情緒的で内向きな音楽とはあまりに異質で、一発屋のコミックバンドと見なす向きもあったが、やがて実力が証明された。

一バンドであろうというより、「人気者で行こう」と考え方をあらためたとしても試行錯誤を止めず、今となっては貴重な失敗『NIPPON NO ROCK BAND』など、松任谷由実や中島みゆきといったライバルよりも自己模倣におちいる時期を先延ばしし、節目節目に印象的な曲を残した。
iTunes時代に入り、私の中では過去の存在となったものの、先日、日照りを受けながら聞いた「希望の轍」は鮮烈であった–





●The 40 Best Southern All Stars Songs
1) Bye Bye My Love (U are the one) (1985 - KAMAKURA)



2) 勝手にシンドバッド (1978 - 熱い胸さわぎ)



3) 真夏の果実 (1990 - 稲村ジェーン)



4) いとしのエリー (1979 - 10ナンバーズ・からっと)



5) シャ・ラ・ラ (1980 - Single)



6) わすれじのレイド・バック (1980 - Single)



7) さよならベイビー (1989 - SOUTHERN ALL STARS)



8) 私はピアノ (1980 - タイニイ・バブルス)
9) C調言葉に御用心 (1979 - タイニイ・バブルス)



10) Oh! クラウディア (1982 - NUDE MAN)
11) 希望の轍 (1990 - 稲村ジェーン)



12) いなせなロコモーション (1980 - Single)



13) 愛の言霊(ことだま)~Spiritual Message~ (1996 - Young Love)
14) 流れる雲を追いかけて (1982 - NUDE MAN)



15) ミス・ブランニュー・デイ (1984 - 人気者で行こう)



16) TSUNAMI (2000 - Single)



17) スキップ・ビート (SKIPPED BEAT) / KUWATA BAND (1986 - TOP OF THE POPS - Disc 2)



18) 哀しみのプリズナー / 桑田佳祐 (1988 - TOP OF THE POPS - Disc 1)



19) マチルダBABY (1983 - 綺麗)



20) LOVE AFFAIR~秘密のデート~ (1998 - さくら)



21) 真夜中のダンディー / 桑田佳祐 (1994 - 孤独の太陽)
22) BAN BAN BAN / KUWATA BAND (1986 - TOP OF THE POPS - Disc 2)



23) 栞(しおり)のテーマ (1981 - ステレオ太陽族)
24) いつか何処かで (I FEEL THE ECHO) / 桑田佳祐 (1988 - TOP OF THE POPS - Disc 2)



25) 01MESSENGER ~電子狂の詩~ (1997 - Single)



26) BOON BOON BOON/OUR LOVE [MEDLEY] (1992 - 世に万葉の花が咲くなり)
27) フリフリ' 65 (1989 - SOUTHERN ALL STARS)
28) 夏をあきらめて (1982 - NUDE MAN)
29) 祭りのあと / 桑田佳祐 (1994 - TOP OF THE POPS - Disc 2)
30) 鎌倉物語 (1985 - KAMAKURA)



31) I'm a Man / KUWATA BAND (1986 - NIPPON NO ROCK BAND)
32) 匂艶(にじいろ)THE NIGHT CLUB (1982 - NUDE MAN)



33) 太陽は罪な奴 (1996 - Single)
34) ラチエン通りのシスター (1979 - 10ナンバーズ・からっと)



35) HOTEL PACIFIC (2000 - Single)
36) 悲しい気持ち (JUST A MAN IN LOVE) / 桑田佳祐 (1987 - TOP OF THE POPS - Disc 1)
37) 月 / 桑田佳祐 (1994 - 孤独の太陽)
38) YOU (1990 - SOUTHERN ALL STARS)



39) マンピーのG★SPOT (1995 - Single)
40) 来いなジャマイカ (1982 - NUDE MAN)



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