俳句の箱庭 top

お気入俳人の俳句鑑賞します。
多側面から俳句を分類します。
俳句付きイラストを描きます。

俳句の箱庭

「箱庭へ風の粒子の粗く吹く」(透次) ◯浮かんだときが作るとき。作ることに無理はしないように。 ◯各俳人の情報は書籍・ネット他で一般に公開されたものから得ています。各俳人の情報は最新でない場合があります。各俳人の敬称略させていただきます。Tweet句については作者の承諾を得ていませんが、営利目的の要素はありませんのでご了承ください。 ◯「俳句の箱庭」ヽ(^ι_^)ゞノ♪透次

●色彩俳句0333・緑01・こしのゆみこ01・2017-05-31(水)

2017-05-31 04:56:00 | 色彩俳句

○色彩俳句0333・緑01・こしのゆみこ01・2017-05-31(水)
○「一階に母二階時々雨かな」(こしのゆみこ01)
季語(緑雨・夏) 「いっかいにははにかいどきどきりょくうかな」【→色彩俳句-索引1索引2索引3索引4 →俳人一覧(うえかきくけこしすせそちつてとにぬねのはひふへほみむめもや~)】

【鑑賞】:一階に母がいる安寧。そんな気持ちであれば、二階の降っては止む夏の雨を詠む心境ともなるのだ。

 

こしのゆみこ(こしのゆみこ)
○好きな一句「箱の蓋ずらし青葉騒を聞く」02
季語(青葉騒・夏) 「はこのふたずらしあおばざいをきく」(→「週刊俳句 Haiku Weekly」より引用)

【Profile】:1951年、愛知県出身。1988年より朝日カルチャーにおいて→金子兜太の指導を受ける。1989年「海程」入会。1993年「海程」新人賞受賞。「海程」同人。1994年、1950年以降生まれ限定超結社句会「豆の木」を片岡秀樹と結成、後に代表、編集。1995年、2000年、豆の木賞受賞。1998年、現代俳句協会新人賞受賞。共著「海程新鋭集」。現代俳句協会員。

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●五体俳句0333・頭03・岡本信男01・2017-05-30(火)

2017-05-30 04:56:00 | 五体俳句

○五体俳句0333・頭03・岡本信男01・2017-05-30(火)
○「出立の彼を上に溝浚う」(「現代俳句歳時記」1989)(岡本信男01)
季語(溝浚う・夏) 「しゅったつのかれをずじょうにみぞさらう」(→「増殖する俳句歳時記」より引用)【→五体俳句-索引1索引2索引3 →俳人一覧(うえかきくけこしすせそちつてとにぬねのはひふへほみむめもや~)】

【鑑賞】:「出立」ですから、単なる外出ではなくもっと重い意味がありそうです。側溝の低いところで溝浚をしている作者は、出かける彼を見上げる立場にいます。

 

岡本信男(おかもとのぶお)(1926~1989)
○好きな一句「雨の中乾電池購ふ他人の死」(『銀絞雑記』1985)02
季語(無季) 「あめのなかかんでんちかふたにんのし」(→「俳句空間―豈weekly」より引用)

【Profile】:愛知県出身。→加藤かけい、→山口誓子に師事。「環礁」「天狼」「頂点」同人を経て「花曜」「地表」同人。晩年は兄事する→小川双々子の「地表」を活動の場とした。(「俳句舎の俳人名鑑」より)

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●五感俳句0333・嗅覚067・山田真砂年01・2017-05-29(月)

2017-05-29 04:56:00 | 五感俳句

○五感俳句0333・嗅覚067・山田真砂年01・2017-05-29(月)
○「梧桐の夜は水の香が起ちあがる」(山田真砂年01)
季語(梧桐・夏) 「あおぎりのよはみずのかがたちあがる」(「俳句201205」より引用)【→五感俳句-索引1索引2索引3 →俳人一覧(うえかきくけこしすせそちつてとにぬねのはひふへほみむめもや~)】

【鑑賞】:この水の香は実際の嗅覚ではないかもしれない。夜も旺盛な青桐の水を吸い上げる力が、水の香の幻想をもたらしたのだ。

 

山田真砂年(やまだまさとし)
○好きな一句「銀杏若葉鳥居の影の倒れをる」02
季語(銀杏若葉・夏) 「いちょうわかばとりいのかげのたおれをる」(「俳句201507」より引用)

【Profile】:1949年、東京都品川区出身。→鍵和田秞子に師事。「未来図」同人。句集「西へ出づれば」で俳人協会新人賞受賞。

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●方法俳句0333・オノマトペ041・蟇目良雨01・2017-05-28(日)

2017-05-28 04:56:00 | 方法俳句

○方法俳句0333・オノマトペ041・蟇目良雨01・2017-05-28(日)
○「空豆のつるんと飛んで五月場所」(蟇目良雨01)
季語(五月場所・夏) 「そらまめのつるんととんでごがつばしょ」(→「俳句とエッセー『東京ふうが』」より引用)【→方法俳句-索引1索引2索引3索引4 →俳人一覧(うえかきくけこしすせそちつてとにぬねのはひふへほみむめもや~)】

【鑑賞】:そら豆が皮からはじけてつるんと飛びました。力士同士のぶつかりあいで、敗者が土俵外につるんと飛ばされました。今日は千秋楽。また名古屋場所まで。

 

蟇目良雨(ひきめりょうう)
○好きな一句「紫は千年のいろ花菖蒲」02
季語(花菖蒲・夏) 「むらさきはせんねんのいろはなしょうぶ」(→「春耕»主要同人作品」より引用)

【Profile】:1942年埼玉県出身。「春耕」の→皆川盤水、「」の→沢木欣一に師事。1988年、「春耕賞」受賞。「春耕」同人兼編集長。「塔の会」会員。芭蕉研究、蕪村研究を長く手がけ、→高野素十の研究も行っている。「春耕」誌上に「鑑賞現代の俳句」執筆。季刊詩誌「東京ふうが」主宰。俳人協会幹事。「お茶の水俳句会」句会指導。

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●挿絵俳句0332・薄暮来て・透次0346・2017-05-27(土)

2017-05-27 04:56:00 | 挿絵俳句

○挿絵俳句0332・薄暮来て・透次0346・2017-05-27(土)
○「薄暮来て赤銅色の麦酒瓶」(→透次0346)

赤銅色しゃくどういろ#752100

季語(麦酒・夏) 「はくぼきてしゃくどういろのびーるびん」【→Haiku and Illustrationへ →俳人一覧(うえかきくけこしすせそちつてとにぬねのはひふへほみむめもや~)】

in the summer evening
the color of the bottled beer
is the dark brown    Touji

【作句メモ】:暑い夏の夕方の定番はよく冷えたビール。夕方の薄闇にビール瓶の赤銅色はよく似合います。明るいうちから飲むビールもまた格別ですが。

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