俳句の箱庭
「箱庭へ風の粒子の粗く吹く」(透次)
◯浮かんだときが作るとき。作ることに無理はしないように。
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◯「俳句の箱庭」ヽ(^ι_^)ゞノ♪透次
●次元俳句052・沖(空間)02・松村巨湫
○「沖の石や夏霧しぶく逢ひ別れ」(松村巨湫01)
季語(夏霧)
沖(空間)の第2弾。今まで紹介した「沖」の含んだ句は以下の通りです。
→玫瑰や今も沖には未来あり(草田男)
→愛されずして沖遠く泳ぐなり(湘子)
→冬ざれの沖の夕焼陸へは来ず(さかえ)
→汁椀にひらかぬ蜆沖の雨(透次)
→夕凪や沖に帰帆のつまりゐる(月斗)
この松村巨湫の句の「沖の石」は岩手県宮古市の一番岩を詠んだもので、宮古の海岸に句碑があります。今回の大震災でこの句碑はどうなったのでしょうか。
○松村巨湫(まつむらきょしゅう)(1895~1964)
代表句「夏雨や昼の褥(しとね)をのぶる妻」02
季語(夏雨)
東京浅草生まれ。会社員・美術雑誌記者等を経て著述生活に入る。俳句は少年時代に伯父初雪庵一隣や中丸春峰らの指導を受けたが、後→臼田亜浪に師事して「石楠」の創立に参加。後亜浪の死まで続き同誌の最高幹部同人となる。