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【本】天璋院篤姫

著者 宮尾登美子 発行 1990年 講談社文庫 (上下巻)各700円

普段は見ないNHK大河ドラマだが、今回の「篤姫」は楽しみに見ている。※
ヒロインは薩摩・島津家の出で、徳川13代将軍家定に嫁し皇女和宮の姑にあたる。
ここで不思議なことは、私は幼稚園から高校まで鹿児島だったが、家でも学校でも、彼女の名前を聞いたことがない。郷土の先達が尊ばれる町にしては妙なことだ。ただ、姫の乗っていた豪奢なカゴ、あれに似たものを磯の尚古集成館で見たような気がする。
彼女は東京での方が有名らしい。「吾輩は猫である」でも隣家の三毛猫が「天璋院様のご祐筆の妹の……」と自慢している(宮尾登美子いわく)。

視聴者に悪いので、ネタバレになりそうなことはまだ語れないのだが。
宮尾登美子の小説は何冊か読んだが、これはどれより面白かった。土佐出身の彼女によって、薩摩の人たちの常識を裏切るような未知の事実を教えられ、思い込みを崩され、目から鱗が四五枚落ちたようだ。聞けば彼女は制作リストに従い、順番に小説を書くのだそうだが、これは例外で、ある事がきっかけで、どうしても書きたくなったそうだ。その心の弾みが文章に表れているのかも知れない。
ドラマで人気が出たせいか、本屋をあちこち尋ねても見つからず、3軒目でやっと手に入った。

※主演の宮崎あおいの魅力が大きい(2012-2-17記)
→映画「初恋」2012-2-15

→いそ(磯) 2011-10-3

コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
こんばんわ♪ (エミ)
2008-05-05 17:50:46
鹿児島で篤姫があんまり語られないとしたら、やっぱり幕府側の人間って考えられてるからなんでしょうね。
彼女は江戸城引渡しの際に最後まで居た人物ですし。
ドラマの方はいよいよ奥に上がりましたし、盛り上がってきますね。

 
 
 
太陽と惑星 (Bianca)
2008-05-05 21:09:23
エミさんこんばんわ!大河ドラマご覧なんですね。
仰るとおり、幕府側についたからですかね。でも斉彬の意志に従っただけなのにね。女子だったからかも知れません。女は政略の具で、問題にされないのです。でもことし以降は少し変わるかも。
鹿児島では誰よりも西郷・桐野・篠原が偉いと、子供の時に感じました。彼らの墓は三つ並んでます。大久保は西郷と対立したからダメ、森文部大臣は嫁が外人だからダメ、島津斉彬も西郷の前には影が薄い・・・つまり、西郷という太陽の周りにすべては回るのです。ドラマではヘンな言葉をしゃべり、あまり偉く見えませんが。多分、顔立ちで人選してしまったのでしょうね。
 
 
 
Unknown (稲みのる)
2008-05-06 08:11:11
カミサンがNHKの「篤姫」の大ファンで、ドライブ旅行中だというのに、是非見たいと無理難題を言うものだから、仕方なく高速道路のPAで小休止、車内の小さなTV(ナビの付録)で見せました。
 
 
 
ナビの多機能 (Bianca)
2008-05-06 13:34:07
その時刻に高速上にいるなんて、ガソリン値上げも貴方のドライヴ趣味には影響を与えなかったようで。ナビというもの、うちのにも付いていますが、そんな芸当もできるのですか。
 
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