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途中下車

1950(昭和年25)年3月、引越しの為宮崎から鹿児島まで鉄道に乗った。
その距離は120㎞だが鈍行で単線なので4時間もかかっている。
引込線で、列車を待たされることが何度目かになった時、わたしは「Ⅿ子はここから降りて歩いて行く」と主張したらしい。5歳のころから気が短かったと見える。あそこで降りていたら、鹿児島には着けないし家族ともはぐれたままだったかも。(「ライオン」のように)

それから20年以上、大学を出て数年後の人生行路が定まらない頃、両親との間でこの話が出たとき、「今も、Ⅿ子は途中で降りてとぼとぼ歩いているところだ」と父が言った。まったく、待つことができないイラチな性格のせいで、私の人生はかなり狂ったと思う。
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