自然とデザイン

自然と人との関係なくして生命なく、人と人との関係なくして幸福もない。この自然と人為の関係をデザインとして考えたい。

「もの言えぬ空気」~サンデーモーニング ”風をよむ”

2015-11-01 15:27:52 | 憲法を考える
 以前、10月19日に、このブログで「日本人の従順さ、真面目さの次のステップは?」と問うたことがある。日本人の空気を読む体質が、従順さや真面目さにつながってはいるが、日本は”神の国”だという愛国心、自己(日本)中心主義が、国民を守る憲法より国民を支配したがる政府に従い、政府の暴走を許してしまう危うさも持っている。

 本日、11月1日のサンデーモーニング”風をよむ”は「もの言えぬ空気」を取り上げていた。世間では日頃から「政治」に口を出すことを肌感覚で嫌う体質があるが、政府の暴走が始まり危機が迫っているという空気になると益々、「政治」を批判することよりも政府に同調してしまうような気がする。「空気をよむ」ことに馴染んでいると、空気がよどんで汚染されても気が付かない。ときには風を吹かせて汚れた空気を換気する必要がある。”風をよむ”とはメディアが誠実に真面目に生きていることを示す言葉だと思うが、ネット上では「サンデーモーニング、反日」で検索できるほど「反日的だ」という信じられない反応がある。

 日本の戦後は、戦争を「絶対悪」とした戦争放棄と国民主権の憲法から始まったが、今の安倍政権は「戦後レジームからの脱却」、「絶対的平和主義」と称して戦前の支配者層の復活を「愛国心」を煽りながら目指しているように見える。「権力」は必要だという意見もあるが、支配者を目指す政権は国民を分断して、自己(行政)中心的に権力を行使しがちである。国民にいろいろな考え方があるにしても、国の権力に歯止めを掛けるのが憲法であり、その憲法を時の政府の解釈で変えようとするのことは、政治家や官僚等の公務員には絶対に許されない極悪な犯罪だ。

 このブログ「自然とデザイン」では人類が平和に暮らしていくために、自然を守ることを原点に考え、最近、急速に発達してきている脳科学から「意識」を考えていきたいと思っている。
 人は自然から生まれ、様々な物語を生きて、自然に還る。また、人は自然から独立して人工の世界に独りでは生きていけない。人は病気であれ、事故であれ、寿命であれ、必ず死ぬ。戦争で死ぬことは国に殺されることだ。せっかく物語を生きるなら好き放題をして人生を終わるのではなく、この世に生まれた奇跡に感謝し、自己と他者を含む自然を大切にして真面目に生きていきたい。

初稿 2015.11.1 更新 2020.6.10


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