自然とデザイン

自然と人との関係なくして生命なく、人と人との関係なくして幸福もない。この自然と人為の関係をデザインとして考えたい。

斉藤晶牧場とティク・ナット・ハンの「相互依存と心身一如」の世界

2015-04-14 12:48:01 | 自然と人為
 私は家業(養鶏孵化業)を廃業して大学に戻った経緯もあり、専門細分化した実験室の研究(部分)で農業(全体)を語ることはできないと、若い頃、現場の方々と「畜産システム研究会」を組織し、現場をシステムとして考える研究を目指していて、私の師となる大切な三つの出会いをいただいた。
 一つは斉藤晶牧場と出会い、お金を儲ける畜産ではなく、牛や自然と共に生きる畜産の素晴らしさに目覚めた。
 二つ目は同じ頃、級友の故内海恭三京都大学教授の紹介でテキサス大学のディック・リチャードソン教授を知り、何度か訪米して「資源のホリスティックな管理:HRM(Holistic Resource Management:現在は改名してHolistic Management)」を現場で指導していただいた。人と自然の相互依存の関係をホリスティックに管理する道を教えていただいたディック夫妻の御恩は忘れることができない。
 三つ目は義兄がOR(オペレーション・リサーチ)の研究をしていた関係で、「しなやかシステムズアプローチ」を目指しておられた甲南大学中山弘隆教授と出会い、部分と全体は相互依存するシステムを数学的に考える多目的計画法を教えていただいた。

 そのディック夫妻と中山教授の研究グループに斉藤晶牧場を知っていただきたいと国際共同研究を提案し、斎藤晶牧場を学び合うことがあったが、ディック教授が斉藤晶さんに「先生、ありがとう!」と握手を求めていた光景は今でも忘れられない。アメリカでHRMと出会い学んだことは、どのような畜産のデザインを描くのか(2)~2.アメリカのHRMに学ぶに紹介している。

 これらの3つの出会いとは別に、森の哲学者メイナク族をテレビで観て「すべてが一つの世界」を教えてくれた映画監督森谷博さんやアマゾンを守る南研子さんのグループも、私に「自他同一の感性」を育ててくれた恩人だ。

 そしてNHK教育テレビ「こころの時代」で「ティク・ナット・ハン」のことを知り、全てが「相互依存と心身一如」のブッダにつながった。
こころの時代 禅僧ティク・ナット・ハン 第一回「怒りの炎を抱きしめる」
こころの時代 禅僧ティク・ナット・ハン 第二回「ひとりひとりがブッダとなる」
 この番組は「自然とデザイン」のライブラリに入れて希望者に回覧したいと思っているが、YouTubeでも以下の動画を観ることができる。

ティク・ナット・ハン~『涅槃(ニルヴァーナ)、自由への道』
Qustions and Answers
息=自分+心
ティク・ナット・ハン、'03年リトリート1日目(1/11)
ティク・ナット・ハン、リトリート'03年/ 1日目(2/11)
ティク・ナット・ハン、リトリート'03年/ 1日目(3/11)
ティク・ナット・ハン、リトリート'03年/ 1日目(4/11)
ティク・ナット・ハン、リトリート'03年/ 1日目(5/11)
ティク・ナット・ハン、リトリート'03年/ 1日目(6/11)
ティク・ナット・ハン、リトリート'03年/ 1日目(7/11)
ティク・ナット・ハン、リトリート'03年/ 1日目(8/11)
ティク・ナット・ハン、リトリート'03年/ 1日目(9/11)
ティク・ナット・ハン、リトリート'03年/ 1日目(10/11)
ティク・ナット・ハン、リトリート'03年/ 1日目(11/11)

仏教の本質 哲学者「中村元」
中村元「ブッダ、最後の旅」短縮版

初稿 2015.4.14

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