フィクションのチカラ(中央大学教授・宇佐美毅のブログ)
テレビドラマ・映画・演劇など、フィクション世界への感想や、その他日々考えたことなどを掲載しています。
 




(博士学位授与式のようす)

 中央大学で毎年2回恒例の博士学位授与式がありました。私が所属する文学研究科からは課程博士10名と論文博士1名の学位取得者がいました。
 日本の文系学問分野において、博士学位の意味は以前とは大きく異なっています。日本の文系分野では大学院を終えるときに博士学位を取得するという思想、慣習がありませんでした。しかし、世界的な状況とはかけ離れているということもあり、博士課程で学んだら学位を取得して修了すべきという考えになってきました。なにごとにもメリットとデメリットはありますが、以前のような学位のあり方ではないにしても、並大抵の努力で博士学位まで到達できるわけではありません。その意味で、今回学位を取得した方々には心からお祝いを伝えたいと思います。


(各種奨励賞合同授与式のようす)

 その翌日には今度は中央大学の各種奨励賞の合同授与式がありました。篤志家と言われる方々の寄付を基金とした賞や学員会その他の団体による賞が中央大学には多々あり、それらの受賞者への授与式が合同でおこなわれました。
 活動内容はさまざまで、学術・文化・スポーツ、ボランティアなど、多岐にわたっています。それぞれの分野で成果をあげた学生たちをこうした機会に表彰できるのは、私たち教員にとっても嬉しいことです。近年、大学評価として、受験生数とか、競争的資金の獲得額とか、各種資格試験の合格者数とか、が示されています。もちろんそれらも大学を評価する重要な指標でありますが、数字で評価できるものがすべてではありません。そのような数字にあわられない学生たちの活動の成果を、こうした機会に顕彰していけるのであれば、それは大学にとって重要な機会になることと思います。


(合同授与式の後の祝賀会のようす)

 今回の博士学位の取得者、各種奨励賞の受賞者が、これからもそれぞれの場所で活躍してくれることを願っています。


※このブログはできるだけ週1回(なるべく土日)の更新を心がけています。







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