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保守記事.194-23 おそロシア!

2014-05-30 11:47:50 | 記事保守

(@サンクトペテルブルク)プーチン大統領は世界一多忙

2014年5月29日00時00分

特派員リポート 駒木明義(モスクワ支局長)

 やれやれ、なんて忙しい1週間だったんだろう。ずっとプーチン大統領を追いかけていた。

 日曜日(18日)にモスクワから上海に向かい、月曜朝到着。火、水は中ロ首脳会談の取材。木曜日にモスクワ経由でサンクトペテルブルクへ。金、土は国際経済フォーラムの取材をして、土曜深夜にモスクワに帰任。日曜日は、ウクライナ大統領選の関連取材。息つく暇もなかったなー。

 しかしこんな愚痴は、プーチン大統領の日程を調べた瞬間に吹っ飛んでしまった。参りました。とてもかないません。

 プーチン氏が大統領専用機で上海に着いたのは、火曜日(20日)の未明。習近平(シー・チンピン)国家主席との首脳会談当日になってからだった。この日プーチン氏は、習氏のほか、江沢民元国家主席、潘基文(パン・ギムン)国連事務総長、さらにアフガニスタンとモンゴルの大統領とも個別に会談。中ロ合同軍事演習の開始式典や、アジア信頼醸成措置会議(CICA)という国際会議の夕食会と歓迎コンサートにも出席するという過密な日程をこなした。

 翌日は、CICAで演説したほか、イランのロハニ大統領と会談。20年来の懸案だったロシアから中国への天然ガス輸出の長期契約の署名式にも立ち会った。契約への署名を認める最終決断を下したのもプーチン氏本人だったはずだ。

 驚かされたのは、翌日の木曜日(22日)。私が上海からプーチン氏の次の目的地だと思っていたサンクトペテルブルクへの長旅でふらふらになっている間に、プーチン氏はロシア極東のアムール州に立ち寄っていたのだ。

 

 昨年の洪水被害からの復興状況の確認が主な目的。現地住民との対話や復興対策会議に出席したほか、水力発電所の建設現場や動物保護区の視察までこなしていた。

 金曜(23日)と土曜(24日)、プーチン氏はサンクトペテルブルク国際経済フォーラムのホスト役として、八面六臂(はちめんろっぴ)の活躍を見せた。全体会合での基調演説と質疑応答、世界の主要通信社幹部との会見など、多くの場面がテレビで生中継された。「日曜日に行われるウクライナ大統領選挙の結果を尊重する」「日本は北方領土交渉を中断するつもりなのか」など、即座にニュースとして世界を駆け巡った発言も多かった。

 失言が許されない生中継という、極度の緊張を強いられる場面に、時差ぼけや寝不足が重なっていたのではないかと思うのだが、プーチン氏は余裕しゃくしゃくに見えた。

 翌日は日曜日(25日)。さすがのプーチン氏も一息を入れるだろう。ウクライナ大統領選の当日でもあるし、東部は不穏な情勢だ。事態の成り行きを静かに見守っているのではないか――と、思っていた。

 とんでもない! プーチン氏はこの日、隣国ベラルーシの首都ミンスクに現れた。アイスホッケー世界選手権男子決勝に進出したロシアチームの応援だ。大統領の期待(プレッシャー?)に応えて、ロシアは見事に優勝を決め、ロシアのニュース番組が映すプーチン氏はご機嫌そのものだった。

 サンクトペテルブルクの取材で一緒になった顔見知りのフランス人記者の「やっていることを支持する支持しないは別にして、彼ほど仕事をしている大統領はいない」という言葉に、私は深くうなずいた。彼の話は「それに引き換えうちの大統領は……」と続くのだが、それは置いておこう。いったい、プーチン大統領はいつ休んでいるのか。どんな毎日を送っているのか。

 これが日本の首相なら、話は簡単だ。新聞の「首相動静」欄を見ればよい。私も橋本龍太郎首相時代に経験したが、首相番記者が朝から晩まで密着して分単位で動きを報じる。いつどこの床屋に行ったか。夕食はどこで誰と食べたか。政府専用機で移動する際も、記者が同乗する。もちろん、記者に見つからないように工夫して誰かとこっそり会ったりすることもあるのだが、基本的には日本の首相の動向は丸裸と言って良い。

 ロシアの場合はそうはいかない。大統領府の発表と、ロシアメディアの報道を寄せ集めて推測するしかない。それでも、調べてみると結構おもしろいことが分かってくる。

 まず、5月に入ってからプーチン氏が休みをとったと思われる機会は3回ある。

 2、3の両日、プーチン氏の動静は一切報じられなかった。どこにいたのかも不明だ。大統領府はこの両日、わざわざ「ウクライナ情勢についてプーチン氏は逐次報告を受けている」と発表した。こんなところも、どこか怪しい気がしなくもない。翌4日も、メルケル独首相と電話をしただけだから、ほぼ3連休だったのだろう。

 さらに、11日の日曜日も、動静についての情報がない。ちなみに前日の土曜日には、ソチで行われたアイスホッケーの特別試合に出場して6得点を挙げている。

 そして、訪中前の17、18日の週末。どうやら5月の休暇はこの3回だけだったようだ。

 ちなみに昨年、大統領府が突然「最近の休暇の様子」として、シベリアの湖で釣りに興じるプーチン氏の写真を公開したことがある。いつ撮影されたかを明らかにしなかったため、ネットなどで「フェイクではないか」「2007年の写真の使い回しでは」といううわさが噴出する騒ぎになった。それほど、プーチン氏の動静には不明な点が多い。

 さて5月の動静を調べて、もう一つ面白いと思ったのが、プーチン氏があまりモスクワにいない、という事実だ。ではどこにいるのか。ソチにいることが多いのだ。

 9日の戦勝記念日まではモスクワにいたプーチン氏は、夕刻に併合を宣言したばかりのクリミアのセバストポリに飛んだ。その後、モスクワに戻ってきたことが報じられたのは27日。17日間もモスクワを留守にしていたことになる。10日から訪中前日までの19日までは、ずっとソチにいたようだ。連続10日間だ。

 この間、プーチン氏は連日のように各地の州知事らと会談。さらに、軍産複合体についての会議(16日)や、安全保障会議メンバーとの会合(19日)も開いている。19日の会合には、上下両院議長、国防相、外相、内相、連邦保安局(FSB)長官らが顔をそろえ、首都機能がソチに引っ越したも同然の状況となった。

 プーチン氏のソチ滞在は最近とみに増えており、有力者のソチ詣では引きも切らない。

 なぜプーチン氏がソチに入り浸るのかは分からない。長年連れ添ったリュドミラ夫人との離婚を昨年発表した私生活との関連を勘ぐる声もちまたにはあるが、無用な詮索(せんさく)は控える方が賢明だろう。

     ◇

 駒木明義(こまき・あきよし) モスクワ支局長。1990年入社。和歌山、長野両支局、政治部、国際報道部次長などを経て13年4月から現職。47歳。ツイッターアカウントは @akomaki。


保守記事.194-12 Back in the USSR!
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保守記事.194-12-3 意地でも終わらせない
保守記事.194-12-4 終わる気配が全く無い

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保守記事.16-39 海外にも目を向けよう

2014-05-28 13:08:04 | 記事保守

「祈りよ力に」(リベリア)

悪魔は地獄に帰れ 内戦終わらせた女たち 捨て身の戦いで平和賞

女たちの運動を描いた映画「PRAY THE DEVIL BACK TO HELL」(悪魔は地獄へ帰れと祈ろう)のポスターの前で語るノーベル平和賞受賞者のリーマ・ボウイー。その語り口には聞く者を引き込み揺さぶる力がある=ニューヨーク(撮影・中野智明、共同)

女たちの運動を描いた映画「PRAY THE DEVIL BACK TO HELL」(悪魔は地獄へ帰れと祈ろう)のポスターの前で語るノーベル平和賞受賞者のリーマ・ボウイー。その語り口には聞く者を引き込み揺さぶる力がある=ニューヨーク(撮影・中野智明、共同)

 

 焼け付く熱帯の日差しも、ひそかに向けられていたはずの銃口さえも、女たちを阻めなかった。2003年4月、リベリアの首都モンロビアで白い布を まとった2千人が大統領官邸の敷地を埋めた。目の前に座るのは国を悪夢の内戦に陥れた大統領のチャールズ・テーラー。女たちはこの独裁者との面会に賭けて いた。

 代表のリーマ・ボウイーがテーラーの前に立つと、女たちは手をつないで祈った。神よ、今こそリーマに力を。悪魔が地獄に帰り、男たちが正気に戻りますように—。

 「逃げ回ることにも、子供がレイプされることにも疲れました。子供たちのために平和を要求します」。リーマは叫ぶように訴え続けた。 「死と破壊 をもたらした男が落ち着いて座っている。それだけで怒りでいっぱいになり、言葉があふれ出た」。14年にわたる内戦を終結に向かわせるきっかけとなった出 来事を今、41歳になったリーマはそう振り返る。

 テーラーはその場で反政府勢力との和平交渉参加に初めて言及した。祈りを軸にした非暴力の大衆運動に女たちは宗教や民族を超えて集まり、荒れ狂う暴力に立ち向かった。運動を組織したリーマは2011年、ノーベル平和賞を受賞した。

▽麻薬漬けの少年兵

 1989年に始まった内戦では、テーラー側と反政府勢力の双方が子供を兵士に仕立て、麻薬漬けの少年兵らが残虐の限りを尽くした。女たちは夫や息子を奪われないようベッドの下に隠し、食料や水を探して毎日、何時間も歩き回った。

 女たちの多くが深いトラウマ(心的外傷)を抱え込んでいた。兵士に集団レイプされた末にナイフで刺された女。娘の首を切るよう強要された母。胎児の性別を賭けた兵士たちの遊びで腹を裂かれた妊婦。その目撃者たち—。

 彼女らの心を癒やすカウンセリングの仕事をしていたころ、リーマは夢の中で誰かの声を聞いた。「女たちを集め、平和を求めて祈りなさい」。神のお 告げか。いや、キリスト教徒として道を外れた自分が聞くはずがない、と最初は思った。リーマは当時、未婚のまま産んだ4人の子を育てながら既婚男性と付き 合っていた。

 しかし「誰かの声」は戦争に疲れ果てた女たちを動かし始めた。その中に警察官でイスラム教徒のアサツがいた。2002年6月、リーマがキリスト教 会で平和のための団結を呼び掛けた時、アサツが立ち上がって宣言した。「イスラム教徒の女たちも共に行動する」。反対した者も「私たちとは祈り方が違うだ け。銃弾は宗教を区別しない」との言葉に納得した。

 座り込み運動が始まった。大統領の車が毎日通る道に面した広場で、白の頭布と白シャツをまとい、平和を求めるプラカードを掲げた。午前5時の祈り で始まり、炎天下や雨の中でも午後6時まで続けた。毎夜の戦略会議も欠かさなかった。女たちの数が2500人に膨れ上がると、大統領が面会を伝えてきた。

モンロビアの小学校で「私が答える」と教師に詰め寄る女の子たち。男の子は圧倒されて机に座ったままだ。内戦がもたらした社会の傷は深いが、次世代を担う子供たちはエネルギーにあふれている(撮影・中野智明、共同)

モンロビアの小学校で「私が答える」と教師に詰め寄る女の子たち。男の子は圧倒されて机に座ったままだ。内戦がもたらした社会の傷は深いが、次世代を担う子供たちはエネルギーにあふれている(撮影・中野智明、共同)

▽神をうらむ

 03年6月、近隣国ガーナでテーラー側と反政府勢力各派との和平交渉が始まった。だが、国際戦犯法廷がテーラーを起訴したことを理由に戦闘が再燃し、殺りくとレイプがまた広がった。

 「祈りには力がある」。そう信じるリーマも神をうらんだ。「あんなに祈ったのに。神よ、私をだましたのですね、と」

 それでもあきらめなかった。ガーナに住む200人のリベリア女性を動員して和平交渉会場を外から封鎖した。当局がリーマたちを逮捕しようとした時、リーマの中で何かがはじけ、彼女はその場で服を脱ぎ始めた。

 それは呪いの行為だった。西アフリカでは、子を持つ女性に裸体を見せつけられた者は呪われると信じられている。「おまえに命を与えた子宮の中に戻す」という呪いになるという。

 数人の男が逃げ出そうとした。制止されたリーマは涙ながらに叫んだ。「和平合意に署名するまであんたたちをここから出さない。ここで水も食べ物もない人たちの苦しみを味わいなさい」。
 
 あの時、自分を動かしたのは怒りと絶望だった、とリーマは振り返る。

 アフリカ周辺国の仲介や米国の圧力もあり、ようやく交渉は前進し始めた。「母性への恐れ」が男たちを目覚めさせたともいわれた。03年8月、テーラーは辞任して亡命。内戦は終結した。

▽内なる声と

 リベリアは今も深い傷を抱えている。しかし、首都の教会にはリーマの運動に参加したと誇らしげに語る女たちがいた。「武器を持った男たちも母親には弱いのよ」と彼女らは笑った。

 平和賞受賞以来、リーマは「平和は必ず手にできる」と訴えて各国を飛び回る。今でも内戦時代に見た惨劇や、かつての恋人から受けた暴力など、つら い記憶がふいによみがえることがある。そんな時は何時間も泣き、また祈る。そして米国人ゴスペル歌手ヨランダ・アダムスの「NEVER GIVE UP」 を聞く。—決してあきらめないで。内なる声と可能性を信じて。(敬称略、共同通信記者 舟越美夏)

 

 

保守記事.16-35 海外にも目を向けよう

保守記事.16-36 海外にも目を向けよう

保守記事.16-37 海外にも目を向けよう

保守記事.16-38 海外にも目を向けよう


保守記事.272-150 リア銃

2014-05-27 12:07:25 | 記事保守

毎日新聞 2014年05月25日 19時08分(最終更新 05月25日 19時25分)

米カリフォルニア州サンタバーバラで23日夜に発生した銃乱射事件で、現場を捜索する警察官(KEYT−TV提供・AP)
米カリフォルニア州サンタバーバラで23日夜に発生した銃乱射事件で、現場を捜索する警察官(KEYT−TV提供・AP)

 【ロサンゼルス堀山明子】米西部カリフォルニア州のカリフォルニア大学サンタバーバラ校(UCSB)付 近で男が銃を乱射して6人が殺害され、13人が負傷した銃撃事件で、地元保安官事務所は24日、現場で死亡した男はサンタバーバラ市のコミュニティーカ レッジに通う男子学生、エリオット・ロジャー容疑者(22)と明らかにした。容疑者はルームメートやUCSBの女子寮の学生に対する恨みや報復を示唆する 文書を残していた。

 保安官事務所によると、容疑者は23日夜、自分のアパート建物内で男性3人を刺殺後、女子寮近くで銃を乱射し、通行中のUCSBの女子学生2人と、雑貨店にいた男子学生を殺害。車の窓から乱射しながら走行した。容疑者は駐車中の車に衝突する直前、頭を撃って自殺した。地元テレビによると、アパートで刺された男性の中にはルームメート2人が含まれていた。

 容疑者は事件前日、動画投稿サイトのユーチューブに「22歳まで恋人もできず孤独だ。不公平だ」と不満をぶちまけ、「俺を無視した女たち」と「彼女がいる男」に罰を与える、と事件を予告する投稿をしていた。

 ロサンゼルス・タイムズ紙によると、容疑者の家族は今年4月、容疑者が自殺や殺人計画をほのめかし、精 神的に不安定だとして警察当局に保護を求めていた。保安官はアパートを訪れて容疑者と話をしたが、保護するほどの緊急性はないと判断したという。容疑者は銃3丁と400発以上の銃弾を合法的に入手していた。容疑者の父親は大ヒットした米映画「ハンガー・ゲーム」の助監督。

 


保守記事.101-175 この国の現状

2014-05-27 12:00:15 | 記事保守

自制不可、繰り返す性犯罪「私を刑務所から出さないで下さい」

2013.8.19 07:00

 平成21年12月、強姦(ごうかん)罪で服役していた男(43)が青森刑務所(青森市)を出所した。懲役7年の獄中生活から晴れて自由の身になり、あふれる高揚感。「絶対に更生してみせる」。そう心に誓い、再スタートを切ったはずだった。

 男にとって4度目の誓いだ。21歳で面識のない女性の下着を脱がせて以降、全国各地で性犯罪を重ね、関東や東北の刑務所に4回服役していた。その期間は計10年に上る。

  だが、今回も結果は同じだった。出所からわずか2日後、東北地方で強姦未遂事件を起こし、その後流れ着いた大阪で女性を襲い続け、24年6月に大阪府警に 逮捕された。送検された事件は27件。起訴罪名は強姦致傷、強盗強姦、わいせつ目的略取、強制わいせつ、窃盗と多岐にわたる。うち性犯罪の被害者の年齢は 小学生から50代まで、まさに見境のない犯行だった。

 大阪府警に男が大阪へ移ってきたことを知る術(すべ)はなく、逮捕のきっかけはひったくりだったという。

 「酒を飲むと善悪の判断ができなくなる」。7月下旬、大阪拘置所(大阪市都島区)で取材に応じた男は淡々と再犯を重ねた原因を説明し、「被害者には申し訳ない」と心がこもっているとは言い難い口調で謝罪の言葉を口にした。

 そして、性犯罪に走る背景もこのように語った。

 「1歳のときに生みの母親と生き別れになり、成人してからも強烈に母性を求めるようになった…」

 

「一生刑務所に」と懇願

 出所後に行き場を失い、縁もゆかりもない大阪に流れ着き、性犯罪を繰り返す男はほかにもいる。

 今年7月、小学校の女児を連れ去った容疑で府警に逮捕された男(60)の犯歴もすさまじいものだった。昭和50年に福岡で強姦未遂事件を起こした のをはじめ、61年に京都、平成4年に東京都江戸川区で女児を誘拐して逮捕されるなど、40年近くの間に全国で性犯罪を繰り返した。

 男の女児に対する執着は激しく、東京で起こした事件では、誘拐した女児の殺害も決意したが、寸前で警察官に発見され、間一髪のところで逮捕されたケースもあった。そんないわく付きの男だったが、もちろん警察に居場所を把握する術はなかった。

 結局、男は大阪で女児2人を誘拐し逮捕された。府警の調べに「刑務所に入るたびに反省したが、我慢できなかった。大きな事件を起こす前に、私を一生、刑務所に入れておいてほしい」と懇願したという。

 

いたちごっこ

 性犯罪を繰り返す常習犯からどうやって身を守るか。過去には、宮城県が前歴者に衛星利用測位システム(GPS)を常時携帯させ、行動監視する条例案を検討したが、条例化は見送られたままだ。

 一方、大阪府は昨年10月、18歳未満の子供への性犯罪の前歴者が府内に住む場合、住所などの届け出を義務づけた「子どもを性犯罪から守る条例」を施行した。罰則もあるが、実際は届け出ない出所者も多く、効果は限定的だ。

  関西国際大の桐生正幸教授(犯罪心理学)は「人間関係や経済的な要因が絡む殺人や窃盗と異なり、生い立ちや考え方が強く影響する性犯罪を懲役や監視だけで 防止していくことは困難」と指摘する。米国では前歴者の情報を一般公開するミーガン法が施行されているが、「前歴者の社会復帰の妨げにもなっている」と話す。

 青森刑務所を出所し、大阪府警に逮捕された男は「GPSやミーガン法のような監視はいいことかもしれないけど、自分がされたら嫌」と身勝手に言い 放った。また、前回逮捕された事件で実名が報道され、インターネット上にいつまでも名前が残っているため、「生活がしにくく、大阪では別名で生活してい た」とも。

 桐生教授はいう。「再犯防止のためのプログラムを受講させたり、場合によってはホルモン剤を投与して性的な衝動を抑える薬物療法も視野に入れたり、根本的な対策が必要。そうしなければ出所しては罪を繰り返すいたちごっこが続くだけだ」。

 

「生きるため演じた」自己嫌悪に苦しみ、自分を責め傷つけた被害女性…加害者に「罪悪感希薄」の不条理と不正義

2013.8.21 07:00

 世界が一変したのは、短大生だった20歳の11月のことだ。大阪府の山本郁恵さん(34)はその日、友人の紹介で初めて知り合った男3人に強姦(ごうかん)された。

 男女10人で廃虚の病院での肝試しを楽しんでいた途中に友人とはぐれ、だまされて連れて行かれたのが加害者の家。「騒いだら山に捨てるぞ!」と脅され、翌日の昼に解放されるまで半日以上、3人の男に何度も何度も強姦された。

  抵抗して相手の機嫌を損ねたら、殴られるか刺されるかもしれない。「一番軽い被害で帰りたい」。その一心で、楽しんでいるふりを必死で演じた。心配した友 人から加害者の携帯電話に連絡があったが、男は山本さんの体の上で、「山本さんは家に帰った」と平然と嘘をついた。自分を壊していく男たちを見ながら、 「生きて帰る。そして絶対にこいつらを許さない」と、それだけを念じ続けていたことを覚えている。

 

心と体への自傷行為

 事件後、山本さんを最も苦しめたのが、自分へのどうしようもない嫌悪感だった。被害に遭ったのは山口県光市の母子殺害事件と同じころ。加害者からの暴行に抵抗して殺害された被害者のニュースを見る度に「格好いい」と感じた。

 「私は生きるために抵抗しなかった。私は汚い」

  被害を受けたとき、ぼろぼろに傷つけられた心とは裏腹に身体的な反応があったことも自己嫌悪に拍車をかけた。自分を責め、自分の体を嫌い、ホームセンター で買ってきたブロックを体に打ちつけ、ガラスを割って手を血まみれにした。心と体への自傷行為は、25歳のときに自殺未遂をしたことがきっかけで、自分の 中の「生きたい」という思いに気付くまで、続いた。

 苦悩の末、被害と向き合い、乗り越えた。回復できるということをほかの被害者にも知ってほしいと感じ、実名を公表している。

 

無抵抗は恐怖のせい

 恐怖から無抵抗になる被害者の心理を、加害者は曲解する。山本さんを脅して集団強姦したにもかかわらず、加害者は解放するときに「また遊ぼうな」といって、連絡先を教えてきたという。山本さんは「彼らに罪の意識はなかったと思う」と振り返る。

  事件から3カ月後、加害者の3人は大阪府警に集団強姦容疑で逮捕された。全員19歳で少年院送致になったが、入所期間は主犯格が半年、他の2人は2週間と いう短さ。謝罪どころか、弁護人が逮捕直後に「反省しているから被害届を取り下げてほしい」と言ってきたという。「逮捕されても『ついてなかったな』という感じだったのではないか」と思えてならない。

 性障害専門医療センター(東京都)代表理事の福井裕輝医師(44)は「加害者の多くは女性が恐怖で無抵抗でいることがわからず、同意しているものだと思い込む。それが性暴力が発生する原因の一つだろう」と指摘する。

 

常習者の倒錯

 強姦などの性犯罪の刑事裁判でも、被害女性と「合意があった」と主張する被告は少なくない。実際、完全に倒錯した考えを持つ常習犯もいる。

 大阪府警に強姦や強制わいせつなど27件の事件で送検された男は「自分は合意のつもりだった。相手も許してくれていると思っていた」と話し、カッターナイフで女性を脅したことをこう弁解する。「刃物を見せると相手は冷静になってくれ、僕の話を聞いてくれる。突きつけないとギャーギャー騒いでしまう」。

 福井医師は性犯罪者について「罪の意識以前に、女性の感情を理解する能力が劣っている。専門の治療をしない限り、再犯の可能性がでてくる」と警鐘を鳴らす。

 山本さんは訴える。「多くの男性は『自分は性暴力なんてしない』と思っている。でも、本当にそうでしょうか。女性が乗り気にみえたとしても、心の中はわからない。わからないということを、自覚してください」。

保守記事.101-159 ぼくたちの将来は。。。
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2014-05-20 10:41:12 | 記事保守

1歳女児は新大阪駅トイレ内に置き去りにされ、絶望の泣き声を上げていた…22歳ママは「彼氏」と会うため、娘をトイレに置き去りにした

2014.5.20 07:00

 あの人に会いたい。どうしても会いたい。「恋い焦がれた」と表現すれば、聞こえはいい。だが、幼いわが子を放置して彼氏のもとへ走る行為を、世間 は「ロマンス」とは呼ばない。10万人以上の乗降客が行き交うJR新大阪駅(大阪市)の公衆トイレに1歳の長女を置き去りにしたとして3月、飲食店従業員 の母親(22)が保護責任者遺棄容疑で逮捕された。数カ月前まで「親バカでもいい」と公言し、娘への愛情をフェイスブックに自慢げにつづっていた。平成生 まれのシングルマザーに一体何があったのか。そして、「置き去り」にされる子供たちは決して少なくはない。

 

駅に響く泣き声

 3月28日夜、新大阪駅3階。車椅子にも対応できる多目的トイレから、大きな泣き声が聞こえた。

 通行人の女性が不審に思ってドアを開けると、小さな女の子が裸足で立ちすくみ、泣きじゃくっていた。近くには数枚の紙おむつ。保護者の姿は見えない。女性はすぐに女児を保護し、同駅近くにある大阪府警淀川署の交番に駆け込んだ。

 消えた母親の身元は、ほどなくして割れた。この1時間前、当人がこの交番を訪れていたからだ。

 「娘を預けたい。近くに託児所はありませんか」

 署員から近くの施設を紹介され、電話をかけたものの、最終的に選んだのは多目的トイレだった。署員は施設の着信履歴から母親の番号を割り出し、すぐに迎えに来るよう要請した。

 それでも母親は応じない。署員が複数回説得し、ようやく引き取りに現れたのが翌日。同署は悪質な遺棄事件とみて逮捕に踏み切った。その間、母親は彼氏と一緒にいたのだという。同署の調べに「会いたかった」と話した。娘ではなく、彼氏に。

 

優しいお母さんが…

 中学時代の同級生という男性はフェイスブックで長女の出産を知った。「おめでとう」のメッセージに「かわいくてたまらん」の返信。「成長のたびに写真がアップされ、溺愛していると感じた」という。

 「かわいすぎ」

 「親ばかでいいです」

 「たんぷれ(※誕生日プレゼントのこと)、何にしようかなー」

 フェイスブックの書き込みは娘を授かった喜びにあふれていた。ただ昨年7月を境に、長女の画像は更新されなくなる。

 別の知人男性によると、母親は出産直後に夫と別れ、三重県内の料亭で仲居として働き始めた。「愛想が良く、お客さんからも人気だった」と店主は言う。長女が自宅でけがをしたと、終始心配そうにしていたことを覚えている。「とても優しいお母さん」。そんな印象しかない。

 だが、仕事は長続きしなかった。数カ月後に無断欠勤して料亭を辞め、その後は職を転々とした。先の知人男性は、母親がいつも「お金がない」とこぼしていたと証言する。「生活に行き詰まっているようだった」

 

シングルマザーの困窮

 今回のように、駅や道ばたに置き去りにされる子供は決して珍しくない。厚生労働省によると、保護段階で親が判明していない「棄児」は24年度に過去最多の44人を数えた。親の身元が分かっている「置き去り児童」も同年度で209人に上る。

 「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)を設置する熊本市の慈恵病院が、24年度にゆりかごで預かった子供は9人。親の半分は生活困窮を訴えていた。既婚者はおらず、離婚や未婚のシングルマザーばかりだったという。

 厚労省によると、23年度の母子世帯の平均収入は約290万円。父子世帯の平均より150万円以上低い。都市部では保育所に預けることも容易ではなく、夜間も受け付けてくれる施設となると、さらに数は少ない。

 仲介サイトを通じて格安のベビーシッターに頼る人もいるが、今年3月には埼玉県富士見市のマンションで2歳男児の遺体が見つかり、シッターの男が逮捕される事件も起きた。

 児童福祉に詳しい花園大の津崎哲郎特任教授は「貧しいゆえに余裕がなく、情緒不安定になる。地域とのつながりも薄れ、行政へのSOSの出し方も分からない。追い詰められた末、子供を捨てるという選択をしてしまう」と分析する。

 一方、シングルマザー問題に詳しい作家の石川結貴さんは「男性に誘われ、子連れでラブホテルに行くような母親もいる」と、若い世代のモラルハザードを指摘した。

 母親は釈放され、不起訴処分となった。府警によると、長女は現在、母親と別れて暮らしている。

 まだ1歳。公衆トイレに置き去りにされても「捨てられた」という認識があるはずがない。ただ、ママがいないと泣いていたのだろう。

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2014-05-09 11:49:04 | 記事保守

ナイジェリア首都で爆発、71人死亡 武装勢力のテロか

ヨハネスブルク=杉山正

2014年4月14日22時52分

 ナイジェリア首都アブジャ郊外のバス停で14日、大きな爆発があり、71人が死亡し、124人が負傷した。地元当局はイスラム武装勢力「ボコ・ハラム」の犯行とみている。AP通信などが伝えた。

 爆発は朝の通勤時間帯に起こり、バス停は多くの人々で混み合っていた。バスなど約30台も破壊されたという。

 ボコ・ハラムは、ナイジェリア北部でキリスト教会や政府施設へのテロを頻発させており、今年だけでも既に1500人以上が犠牲になっている。ただ、首都周辺では最近、目立った動きはなかった。

 政府は、昨年から大規模なボコ・ハラムの掃討作戦を開始。効果を上げているとしてきただけに、今回の事件は大きな衝撃となっている。(ヨハネスブルク=杉山正)

 

ナイジェリアで女子生徒多数誘拐 米、救出に専門家派遣

ヨハネスブルク=杉山正、ワシントン=奥寺淳

2014年5月7日20時06分

 ナイジェリア北部で、イスラム武装勢力「ボコ・ハラム」に女子生徒がさらわれる事件が先月から相次ぎ、これまでに200人以上が誘拐される事態になっている。国際的な非難が高まっており、オバマ米大統領は6日、救出に向けた専門チームの現地派遣を表明した。

 ナイジェリア北部ボルノ州の学校では、4月中旬に女子生徒200人以上が武装集団に誘拐された。別の場所でも今月4日に8人の女子生徒が誘拐された。AFP通信などによると、ボコ・ハラムの指導者が4月の犯行を認め、「神が娘たちを売り飛ばせと言っている。人身売買の市場がある」などと主張している

 「ボコ・ハラム」という名は「西洋の教育は罪」という意味で、同グループは最近は教育施設への攻撃を強めている。政府施設へのテロ攻撃も繰り返しており、今年だけでも1500人以上が犠牲になった。国際テロ組織アルカイダ系組織から訓練を受けているとされる。

 オバマ米大統領は6日、ナイジェリアに、軍や情報機関などからなる専門チームを派遣したことを明らかにした。連れ去られた場所を特定し、解放に向けた交渉を支援する。

 オバマ氏は米ABCテレビで、「とても痛ましい状況で、常軌を逸している」と非難。パキスタンで武装勢力に頭を撃たれながらも、女性教育の重要性を訴えているマララ・ユスフザイさんもツイッター上で「女の子たちを取り返せ」と掲げた写真を掲載し、救出を訴えている。

 米国務省のハーフ副報道官は5日、「女子学生の多くは隣国などの国外に連れ出された情報がある」とし、武装勢力が誘拐後にナイジェリア国外に移動しているとの見方を示している。(ヨハネスブルク=杉山正、ワシントン=奥寺淳)


ナイジェリアで銃乱射 女子生徒誘拐相次ぐ北東部の市場

ヨハネスブルク=杉山正

2014年5月9日05時01分

 多数の女子生徒が誘拐されているナイジェリア北東部ボルノ州の町で、武装集団が市場などを襲撃し、少なくとも125人の市民が死亡した。300人死亡したという情報もある。武装集団は、誘拐に関与したイスラム武装勢力「ボコ・ハラム」とみられている。

 ロイター通信などによると、襲撃事件は5日に起きた。数十人の武装集団が市場で銃を乱射したり、市民ののどを切り裂いたりした。車や家も燃やした。女子生徒の捜索のため治安部隊がこの地域から引き払っており、警備が手薄だったという。

 ボルノ州では、4月以降、学校から女子生徒を誘拐する事件が相次ぎ、これまでに270人以上の行方が分からなくなっている。ボコ・ハラムの指導者が関与を認め、女子生徒を奴隷として売るとしている。

 ボコ・ハラムは現地の言葉で「西洋の教育は罪」を意味する。北部の各地で政府施設やキリスト教会を狙ったテロ事件に関与。2012年ごろからは、学校の襲撃を繰り返し、教員や生徒を殺害している。

 女子生徒の誘拐に国際的な非難が高まっているため、ナイジェリア政府は生徒の発見につながる情報に5千万ナイラ(約3150万円)の懸賞金を出すとしている。(ヨハネスブルク=杉山正)

【プレスリリース】ナイジェリア 女子生徒拉致 世界で最も多くの子どもが学校に通えず 現地状況をまとめたファクトシート付

2014年5月8日(PR TIMES) - リリース発行企業:公益財団法人日本ユニセフ協会

※本信は ユニセフ本部並びにユニセフ西部・中部アフリカ地域事務所からの情報を日本
ユニセフ協会 広報室が独自に編集・翻訳したものです
※原文をご入用の際は 広報室(後述)までお問い合わせください


【2014年5月6日ダカール(セネガル)、ニューヨーク発】

4月に200人以上の女子生徒が拉致されたナイジェリアで新たに8名の女子生徒が拉致された
ことは、残虐かつ更なる悪夢というべき暴力行為であり、拉致された女子生徒とその家族に、
更に苦痛をもたらすものです。ユニセフは、以下の声明を発表します。

「学校への出席を阻止するために女子生徒たちを拉致したことは、言語道断の行為です」

「ユニセフは、拉致した者たちに対し、女子生徒たちに危害を加えずに直ちに解放すること
を求めます。女子生徒たちが無事に帰還できるよう、誘拐した者たちに影響力を及ぼせる
人たちに対し、あらゆる手立てをとることを要請し、誘拐した者たちが法の裁きを受ける
ことを求めます」

「ユニセフは拉致された女子生徒と共にあります。引き続き、情勢を把握し、ナイジェリア
の人々と共に団結することを表します」


■ファクトシート‐ナイジェリアの教育状況

<学校に通えない子どもたち>

・ナイジェリアで学校に通えない子どもたちは1,050万人で、世界で最も多い
・小学校に通う年齢の子どもの約3人にひとり、中学校に通う年齢の子どもの約4人に
ひとりが学校に通えていない
・ナイジェリアで学校に通えていない1,050万人の子どもたちの60%である約630万人は、
同国北部に暮らしている (補記:今回の拉致事件が起きたのは北部)
・入学手続きをしても、何百万人もの子どもたち、特に女子生徒は登校しない
女子生徒の出席率は改善しているものの、最も貧しい世帯の女子生徒の出席率は改善
していない
・国内では、農村部はほぼずべて厳しい環境にあり、さらに富と社会経済的地位は、
入学、出席、修了に影響を及ぼす


<これまでの学校への襲撃>

・2011年以前、学校への襲撃の多くは北部で起こり、建物や設備を狙い、学校に人が
いない夜間に起きていた。しかし2012年以降、教員や生徒が武装集団に狙われ、殺害、
拉致、脅迫を受けることが増えてきている
・Global Coalition to Protect Education from Attack(仮訳:学校への攻撃から守る
世界同盟:2010年設立、ユニセフなどの国連機関やNGOで構成)の2013年の報告に
よると、北部では多くの学校が武装集団に爆撃、放火、襲撃されている。武装集団は
その狙いを教員や生徒に向け始めており、教員が殺害され、大学での無差別銃撃や
爆撃などで多くの犠牲者が出ている
・アムネスティ・インターナショナルによると2013年1月から7月にかけて、50以上の
学校が襲撃された。その多くは北部のボルノ州で発生し、学校の一部が破壊されたり、
焼き討ちにあったが、隣のヨベ州での被害はほぼなかった
・ボルノ州の教育当局は、2月から3月に起きた学校への襲撃を受け、1万5,000人の子ども
たちが通学を取りやめていると推定
・特に攻撃対象となっているのは学校の教員で、2013年1月から9月の間に、約30人が銃殺
されたとの報告があり、中には授業中に殺害されたケースも。多くの教師がボコ・
ハラムに脅迫を受けた、またはボルノ州の人里はなれた町でボコ・ハラムの監視下に
入るように言われたと証言


<2014年4月、女子生徒の拉致発生>

・2014年4月8日、ボルノ州のチボックの学校から、200人以上の女子生徒が拉致され、
5月には新たに8人の女子生徒が誘拐されたとの報告
・ユニセフは、拉致した者たちに女子生徒を直ちに解放し、危害を加えずにコミュニティ
に戻れるようにすること、拉致した者たちに影響を及ぼせる人々は女子生徒が安全に
帰還できるようあらゆる手を尽くすこと、拉致した者は法の裁きを受けることを要請


<ユニセフの見解と要請>

・子どもたちに対するこのような残虐な暴力行為は決して許されるものではない
・学校への襲撃は、安全な環境で学ぶという子どもたちの権利を侵害するものであり、
子どもの未来を奪うことでもある
・世界中どこであれ、子どもの拉致は国際法において、犯罪であり、不法行為である
・ユニセフは、ナイジェリア政府に対し、子どもたちが危害を加えられずに家族の元に
戻り、安全な環境下で学習を続けられるよう、あらゆる対応をとることを要請


<ユニセフの対応>

・拉致はトラウマを与え、誘拐された人に重大な影響を及ぼす
・ユニセフはナイジェリア政府との協力や、拉致された女子生徒と家族が心のケアなど、
必要な支援を受けられるように準備中
・現在はナイジェリア政府を支援し、女子生徒が安全に家族の下に戻れるよう対応中
一例では、同国北部に接するチャドとカメルーンに、女子生徒たちが無事に帰還できる
よう、ナイジェリア当局への支援を要請など


<SNS上で“#BringBackOurGirls(女子生徒たちを返せ)”を呼びかけ>

・拉致された女子生徒たちにとって、最悪のことの一つは「忘れられること」であり、
見捨てられていないことを行動で示す必要がある
・ユニセフは、マララ基金やネルソン・マンデラ財団などと共にSNS上で
#BringBackOurGirls (女子生徒たちを返せ)を実施
ユニセフ本部のFacebookページで、賛同を示す「いいね!」のクリックと、自身のSNS
での拡散の協力を求めている

 

 

 

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