海とオルゴールBLOG

イルカにあえる海辺のカフェ『 海とオルゴール』さとみママからのお便りです

能登の風物詩 岩のりとり

2010-01-20 22:27:54 | 北陸・能登半島・観光スポット




厳しい冬・・・寒の入りに入ると能登では「岩のりとり」が始まります。
2月下旬までの寒さが厳しい中での、命がけの岩のりとりです。
時に凍えるほどの風に吹きさらされ・・時に危険な岩場から足が滑らぬように・・
受け継がれていく・・
能登の風物詩極寒の中で能登の自然を守る人々に
触れていただけたら幸いです。

撮影者:坂下さとみ




能登半島 荒波で育った岩のり

奥能登の冬は、シベリア返しの風が吹きつけ、凍えるほどの寒さが記憶を
辿ります。厳しい自然の中で人々は、生きるすべ、食べるすべとして、そして
知恵となり・・後世に受け継がれて行く、たくましい能登の美しさがあります。

能登の海は、外浦・内浦・湾があります。外浦は男性的な海。
内浦は女性的な海。湾は動かない凪が魅力です。


岩のりは、先日の記事にも取り上げました、「波の花」が発生する地区で、
採取されます。荒波に砕かれた海水が、岩場でプランクトンが大量発生し、
空気中に舞い上がります。
岩場は、しだいにぬめりができ、そこに自然と岩のりが生えてくる仕組みとなるわけです。

わたしの育ったところは輪島で、「岩のり」のことを「ぼたのり」と言います。
採取した、岩海苔は、よく水で荒い、細かな石を取り除く機械に入れて、木の枠に
入れて、寒の時期に、風にさらします。
最高級のぼたのり(岩のり)は白い帯をつけ、一枚数千円で、今では毎年の
リピータの全国の方々だけに届けられる岩のりとなりました。
(それほど、貴重な海苔であります)

命がけの岩のり取り、能登の人々の自然と向き合う姿を撮影できたこと
協力してくださった、志賀町福浦のおかあさん・おとうさん・おばさんたちに
感謝です。

※岩のり採りは、素人は自殺行為で、大変危険を伴います。
取れる人は、「札」(個人が所有するそれぞれの岩があります)
勝手に採取することは禁じられています。

 


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