ひろひろの生活日記(LIFE Of HIROHIRO)

パソコン講習とソフト開発をしています。自作小説も掲載しています。ネット情報発信基地(上野博隆)Hirotaka Ueno

第Ⅱ章。「現れし古に伝わりし指輪」12話、新しい悪魔の王。アデレイリは何と言い開く?古の指輪はどこ?「~失望と愛~導かれし悪魔の未都市。」0015

2022年10月27日 22時35分00秒 | 「~失望と愛~導かれし悪魔の未都市。」【R15】(自作小説)

第Ⅱ章。「現れし古に伝わりし指輪」12話、新しい悪魔の王。アデレイリは何と言い開く?古の指輪はどこ?「~失望と愛~導かれし悪魔の未都市。」0015

15、新しい悪魔の王。アデレイリは何と言い開く?古の指輪はどこ?

妖精フェリィ-フェルは、新悪魔の王アデレイリに『天(てん)の神インデリオスが会いたいから天雷(てんらい)の間に来るように言っている』と伝えた。

「よかろう。分かった。会う」
アデレイリは、素っ気なく返事した。
(天界も俺を王と認めたか)
少し嬉しげである。
「そうお伝えします。それでは、アデレイリ様」
「ポン」
妖精フェリィ-フェルは消えた。

アデレイリは、ゆっくり、噛(か)み締めるように天雷の間に向かった。
(神が王に告げると言う部屋か?)

天雷の間は、丸い天井。宇宙に浮かぶ炎の太陽。その中に宙に浮く平面な台地。その大地には城がある。宙に浮く平面大地は平面宇宙と呼ぶ。それを中心に夜空と星に変わり。そして、端に行くと青い空と雲の風景になる。

アデレイリは、部屋に入り、不満げに立っている。
「悪魔の王は神には従わん」
ボソッと呟(つぶや)いた。

暫(しばら)くして、宙(ちゅう)に天の神インデリオスの姿が現れた。
少し沈黙(ちんもく)しアデレイリの様子を見て口を開いた。
「アデレイリよ。ご苦労。
 なんだ。不貞腐(ふてくさ)れるな。
 これも悪魔の世界を治(おさ)めるために必要な会見(かいけん)だ」

(呼び捨てか!)
新悪魔の王アデレイリは、一層不貞腐れた。
「スゥーーーゥ」
天の神インデリオスの隣にベールを被り白い一枚の布で体を覆った女性が現れた。
「紹介する。悪魔の神ゴワーデルだ」

「お初にお目に掛かる。新王アデレイリ」
悪魔の神ゴワーデルは、丁寧(ていねい)に言った。

「何ようだ!」
アデレイリは、王になったので恐れるものはないと安心しきっていて、つい旺盛(おうせい)に言ってしまった。
少し後悔したようにも見える。

神ゴワーデルは、どすのある声で、
「言葉に気をつけろ。
 お前を跡形(あとかた)もなく消すことも出来るのだぞ。
 慎重に話せ」
と言い放った。
その声は、低く、アデレイリの体に響(ひび)いた。
「え!もしや。あの時の声の主でしょうか?申し訳ございません」
アデレイリは、急に神妙(しんみょう)になった。
「ご要件は 何ようでございますか?」
アデレイリは、今度は丁寧に発言したつもりである。

「お前を悪魔の新王に認めるに当たって2、3質問がある。正直に答えてくれると嬉しいのだが、どうかな?」
天の神インデリオスは、アデレイリに敬意(けいい)を払って言った。


「まず。なぜ、王を殺した?権力を欲(ほっ)したのか?
 悪魔同士で何を支配をし合うつもりか?」
まず、インデリオスは、今回の行いについて少し正(ただ)したかった。

「人間を支配できればいい」
アデレイリは、素直に答えた。
インデリオスには、ぶっきらぼうに聞こえた。
だが、怒った様子を見せずに続けた。
「ところで、支配とは?
 それで、平和を目指せると思うのか?
 支配して、人間の社会をどうする?」
悪魔の王は、ある意味、人間の欲望の管理者である。
『支配』とは、何を意味するのか、どう思っているのか、インデリオスは、その真意(しんい)を聞きたかった。

「悪魔は自由なのでは、自由な支配を望んでいるだけでございます」
アデレイリは、思っていることを正直に、
露(あら)わに自身も神の支配を受けないと、
対等を維持しようと話す。

「それは、王にならないと実現できなかったのか?
 司祭だろう。ルールをつくれば良かったのではないか?」
インデリオスは、それでは、悪魔の王を殺す理由にはならないとばかりに言った。

「祭(まつ)りごとを司(つかさど)っても、
 悪魔の民衆の人望を集めたとしても、
 王の権威には勝てない。
 王に支配される駒だ。
 結局、自然の流れ。
 契約には勝てない。
 結局、王の権威には勝てない。
 それが、俺が出した結論だ。
 それが、神が定めたルールではないのか?」
アデレイリは、反論する。
「確かに王の地位は、いろいろな意味で優遇(ゆうぐう)されている」
インデリオスも認めた。そして、一言。
「どこで知った。王の優遇を?」

「司祭なので自(おの)ずと知ることになりました」
(そうだ。俺は、神の存在、王の力に気づいたんだ)
アデレイリは、冷静になり、自分の立場を理解し出した。

「そう。王は人の欲望のエネルギーの集積地点である」
インデリオスは、またも、明(あ)かした。

「それを我(わ)がものにしたまでだ。
 私の望みは、富(と)める悪魔の世界にする。
 それだけだ。
 人からの欲望のエネルギーに満ち溢(あふ)れた悪魔の世界。
 只(ただ)、それを望む」
アデレイリは、熱く語った。
続いて、確かめるように天の神インデリオスに問(と)いかけた。
「欲望のない人間など無意味ではございませんか?」

「欲望は、争いを生む。
 平和を望むゆえの悪魔の役割ではないか」
インデリオスは、諭(さと)すように言った。
続けて、
「争いを生み過(す)ぎれば、星は滅ぶぞ。
 それでは、お前の生きる糧(かて)が無くなるぞ」

(そうか。悪魔とは、人間に平和を成すものなのか?)
アデレイリは、自分に言い聞かせるように問いかけた。
本当は、アデレイリは、貧しい悪魔の子の出身で世の中の格差をいやと言うほど見て来たのである。
(犠牲を払ってきたのは、悪魔の世界だ)
「それでも、信じる道を進みます」
インデリオスは、暫く考えて、
「そうか。分かった。
 では、新王アデレイリよ。
 悪魔の世界を好きに治(おさ)めるが良い。
 欲望のエネルギーを得るのはたやすいが、
 自身の欲望に負けるなよ」
と言い捨てた。
アデレイリには、彼なりの理由があったのだと、インデリオスは、少し安心した。

「もう一つ尋ねたいことが有る。
 今回の事とは別の話だが、悪魔に伝わる古の指輪を知っているか?」
インデリオスは、あたかも何気ないことを訪ねている素振りをした。

「私は、貧民(ひんみん)から司祭になりました。
 それ故(ゆえ)に古(いにしえ)の事は存じ上げません」
アデレイリも興味がない素振りをした。

「では、これで謁見(えっけん)は終了する」
悪魔の神ゴワーデルが話の終わりを告げた。
2人の姿は消えた。

(古の指輪とは、どう言うものなのだ?)
悪魔の新王アデレイリは、すぐさま城の書庫をあさりに行った。

アデレイリには、理想があった。
悪魔の世界も貧富(ひんぷ)の格差に苦しめられていたのだ。
天の神インデリオスは、悪魔の新王アデレイリを少し理解した。

つづく。 次回(デミュクの両替は上手くいったの?まだまだ、情報収集はつづくの?)
※食事処のデミュクと執事シュシャンと女将の話に戻ります。


#自作小説 #失望 #愛 #導かれし悪魔の未都市 #デミュク #導かれし未都市 #イリス

 

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『菩薩の鬼神』の題で小説を書くことにしました。

2022年10月27日 15時55分40秒 | 自作小説(アルファポリスへ)の投稿掲示板

将棋の小説。

あるとき、少年は病気で死ぬ。

唯一の楽しみは、将棋を指すことだった。

そして、西方浄土(西の宇宙)に生まれ変わる。

生まれ変わるときに、代償を払って健康な体にしてもらった。

そして、西の宇宙で…

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ロボットの手足を動かすために追加したロジックです。

2022年10月26日 21時04分20秒 | ゲーム開発(Game development)

 

ロボットの描画です。
各角度を入力した後、『描画』をクリックしてください。ロボットの手足が動きます。
まず、↓のURLをクリックしてください。

ロボット描画

 

var infangle = ["△", "30", "0", "△", "0", "0", "△", "30", "0", "△", "0", "0"];
var inix = 0;
var inerrsw = 0;
var displayarea = "";


function join_calculate2(){
    infangle[1] = document.myFORM.uder1.value;
    infangle[2] = document.myFORM.uder2.value;

    infangle[4] = document.myFORM.asir1.value;
    infangle[5] = document.myFORM.asir2.value;

    infangle[7] = document.myFORM.udel1.value;
    infangle[8] = document.myFORM.udel2.value;

    infangle[10] = document.myFORM.asil1.value;
    infangle[11] = document.myFORM.asil2.value;

    inerrsw = 0;
    for(inix = 0; inix<12 ;inix++){
        num_check();
    }

//    element = document.getElementById("idresult");
//    displayarea = displayarea + " err=" + inerrsw;
//    element.innerHTML = displayarea;


    if(inerrsw === 0) {
        for(inix = 0; inix<12 ;inix++){
           join_rcalculation();

        }
        robotdraw();
    }

    document.myFORM.uder1.value = infangle[1];
    document.myFORM.uder2.value = infangle[2];

    document.myFORM.asir1.value = infangle[4];
    document.myFORM.asir2.value = infangle[5];

    document.myFORM.udel1.value = infangle[7];
    document.myFORM.udel2.value = infangle[8];

    document.myFORM.asil1.value = infangle[10];
    document.myFORM.asil2.value = infangle[11];

}

function num_check(){

    if(isNaN(infangle[inix]) === false){
        if((parseInt(infangle[inix]) >= 0) && (parseInt(infangle[inix]) < 360)) {
    
            jointbl[inix].fangle = parseInt(infangle[inix]);
        } else{
            infangle[inix] = "0";
            inerrsw = 1;
        }
    } else{
        if(infangle[inix] !== "△"){
            infangle[inix] = "0";
            inerrsw = 1;
        }
    }
}

function join_rcalculation(){

// 前の接合点からの描画角度
    if(infangle[inix] !== "△") {

        dr = jointbl[inix].fangle;
//  左側の接合点の場合、角度を360度回転させる。
        if((jointbl[inix].kinds.substr(1,1) === "2") || (jointbl[inix].kinds.substr(1,1) === "4")){
          dr = 360 - dr;
          if(dr >= 360) dr = dr - 360;
        }
        sx = 0; sy = 0;
        //中点xの値の頭が”S”であると前にある種別が同一の座標を参照して計算する。
        //リアル座標xの算出
        //一つ前のテーブルの種別が中点xの値と同じならリアル座標xをsxに入れる。
        //以外は0を編集する。
    
        if(jointbl[inix-1].kinds === jointbl[inix].midpointx){
            sx = jointbl[inix-1].realadx;
        } else {
            sx = 0;
        }
            //cos(コサイン)でx座標を求める。(前の角度+90)ラジアンに直す(パイ/180を乗算する)
        if(dr === 0){
            jointbl[inix].realadx = sx;
        } else {
            jointbl[inix].realadx = parseInt(jointbl[inix].flength*Math.cos((dr+90)*Math.PI/180))+sx;
        }
//        element = document.getElementById("idresult");
//        displayarea = displayarea  + " rx=" + jointbl[inix].realadx;
//        element.innerHTML = displayarea;
        
        //中点yの値の頭が”S”であると前にある種別が同一の座標を参照して計算する。
        //リアル座標yの算出
        //一つ前のテーブルの種別が中点yの値と同じならリアル座標yをsyに入れる。
        //以外は0を編集する。
        if(jointbl[inix-1].kinds === jointbl[inix].midpointy){
            sy = jointbl[inix-1].realady;
        } else {
            sy = 0;
        }
        if(dr === 0){
            jointbl[inix].realady = jointbl[inix].flength + sy;
        } else  {
            //sin(サイン)でy座標を求める。(前の角度+90)ラジアンに直す(パイ/180を乗算する)
            jointbl[inix].realady = parseInt(jointbl[inix].flength*Math.sin((dr+90)*Math.PI/180))+sy;
        }
    }
}

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マルチ操作理論。

2022年10月23日 21時36分46秒 | ゲーム開発(Game development)

マウスで動くのは1か所。

4か所を同時に動かす理論を考えてみます。

AIなのでしょうか?

武道の型?

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ブログの旧話(改訂版)をアルファポリスに投稿しました。

2022年10月23日 12時28分56秒 | 自作小説(アルファポリスへ)の投稿掲示板

不思議なハートの力、裕也の冒険、闇と光の慈愛のコントラストのブログの旧話(改訂版)「1回戦対牧野(副将戦、大将戦)」「魔族の王(010~13)」「闇は母(006~008)」をアルファポリスに掲載しました。宜しければ覗いてみてください。

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仏の慈愛。

2022年10月20日 21時29分22秒 | Light Night Buddhism(光と闇と仏法)

そんなに大したことじゃなく。

リレーショナルすると解決する。

つまり、全ての者に、わが身を与え受け入れる。

あなたも仏の身を受け入れる。

善身とは、そんなものです。

経典を読むでもなく。

何か、欲望を押さえ理性に生きるものでもない。

素直な気持ち。

それで善い。

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(Yuya's adventure)0116_vortex of desire①→0118③

2022年10月19日 21時30分15秒 | Yuya's adventure.(Original novel)

(Yuya's adventure)0116_vortex of desire①→0118③

--Ripple of prayer--

Yuya offers his prayers to the people of the East earth.
The East earth is based on a country created by a demon queen.
The color of the defecation of the people of The East earth is gold, which is different from the people of the human nation.
However, it is important to note that the East earth was originally a country of demons.
There are desires for evil and desires for good.
Yuya is praying to direct the desires of the people of the East earth to goodness.

(I give good energy.
 Don't let it be stained with evil again.
 Let's create an ideal world)
Thinking so, he prays with all his strength to the people of the East earth.

The East earth is a child of Buddha with the same name as the people of the earth where Yuya is, and a star of the bond of the Holy Spirit.
To put it simply, I would say that they are jointed by the "bond of the same name".

To make it easier to understand, I will also call the Earth where Yuya is "South earth".
If you pray to the people of the East earth, it will also affect the people of the South earth.

Yuya has extraordinary powers.
The energy began to affect the people of the South earth.

--Shugensha (1)--one who trains in godly power

There was a half-monk ascetic who ran through the mountains and underwent waterfalls.

(I feel power.
"I can feel the power."
"Uh.
"Where does that energy come from?"
"Where does it come from?" )

Ascetic practitioners meditate and concentrate their consciousness.

(Who is it? Who is it?
"Someone is praying."
"Is this guy praying?"
"I can feel this guy's room."
"What are you praying for?"

:
Nammyo-Ho-Rengekyo
Nammyo-Ho-Rengekyo
:
"Are you a Buddhist?"
"Hmmm."
 That's it!
"Let's see how it goes for a while)"

--Shugensha (2)--

(This guy is at church.
You are not a Buddhist even though you are chanting Nam Myo-Hou-Rengekyo.
"Amen is also chanting."
"Are you someone with a twisted nature?"
"I'll test you."

The practitioner's consciousness tracked Yuya in the spirit dimension.

It was Sunday service when he went.
Yuya entered the church.
In the church there are people of all ages, men and women.
A song praising Jesus ended, and the priest's lecture began.

At that time, "Kyaa" "Kyaa" "Kyaa".
A woman's screams could be heard from here and there.

(what happened?)
Yuya wondered.
After the lecture was over, Yuya asked the woman.
"What happened?"

"I felt like someone touched me, and I couldn't help but scream. I'm sorry," the woman said.
"Were you really touched?
"Do you feel this?" ”
Yuya would probably be able to touch it if he changed the dimension, but instead of doing that, he put the space on the woman's arm and touched it.

"Kyaa!
 That one"
said the woman.

"Someone matched and touched the space.
"Someone may have borrowed the power of the devil."
"We have to come up with some countermeasures."
Yuya replied.
He said it was the power of the devil, but it may be the power of the people of God and Buddha who gave in to temptation.

--Trajectory of Light (1)--

Perhaps the trainee had heard the story, and the woman's screams stopped after that.
Worship is over.
(Who is playing such a prank?
"What should I do?" )
Yuuya thought of a countermeasure by himself.
And the same thing happened the next day at work.
(Cheer) The woman across from me hushed her voice and screamed.

to be continued. Next time (trajectory of light 2)


欲望の渦(001→003)裕也の冒険 0116→0118

ーー祈りの波紋ーー

裕也は、東の地球の民へ祈を捧げている。
東の地球は、魔族の女王が創った国が元になっている。
東の民の排便(はいべん)の色は、金色で人の国の民と差別化されている。
しかし、注意が必要なのは、東の地球は、元は魔族の国であると言うことである。
欲望には、悪に向く欲望と善に向く欲望がる。
裕也は、東の地球の民の欲望を善に向けるために祈っているのである。
(善のエネルギーを与えるんだ。
 二度と悪に染まらぬように。
 理想の世界に成るように)
そう思って、彼は全力で東の地球の民へ祈っている。
東の地球は、裕也のいる地球の民と同名の仏の子であり聖霊の絆の星である。
簡略すると『同名の絆』でジョイントされていると言っておく。
分かりやすく、裕也のいる地球のことも『南の地球』と呼ぶようにする。
東の民に祈れば、南の民にも影響する。
裕也は、ただならぬ力を持っている。
そのエネルギーが南の民にも影響を与え出した。

ーー修験者(1)ーー神に通ずる力の訓練をする者

山を駆け、滝に打たれ修行する半分僧の修験者がいた。
(力を感じる。
 力を感じるぞぉ。
 うぉ。
 どこから来るのだ。
 どこから流れてくるエネルギーだ。)
修験者は、瞑想(めいそう)して意識を集中した。
(誰だ。誰だ。
 誰かが祈っているぞ。
 こやつが祈っているのか。
 感じるこやつの部屋を。
 何を祈っているのだ。

 :
 ナムミョウ-ホウ-レンゲキョウ
 ナムミョウ-ホウ-レンゲキョウ
 :
 仏法者か?
 うむ。
 そうだ!
 暫く様子を見てみるか)


ーー修験者(2)ーー

(こやつ教会にいるぞ。
 ナムミョウ-ホウ-レンゲキョウを唱えているのに仏法者ではない。
 アーメンも唱えている。
 曲(まが)い者か?
 俺が試してやる)
修験者の意識は、精神の次元で裕也を追跡した。
彼が行ったところは日曜礼拝であった。
裕也は、教会に入った。
教会には、老若男女、様々な人がいている。
イエス様を称賛する歌が終わり、神父の講話が始まった。
その時、「キャー」「キャー」「キャー」あちらこちらから女性の悲鳴が聞こえだした。
(どうしたんだろう?)
裕也は、不思議に思った。
講話が終わり、裕也は、女性に聞いてみた。
「どうしたのですか?」
「誰かに触られた気がして、思わず叫んでしまいました。
 ごめんなさい。」女性は、言った。
「確かに触られたのですか?
 これ感じますか?」
裕也は、次元を変えれば触れるのだろうけど、そうせずに空間を女性の腕に合わし触ってみた。
「キャー!
 それです」
女性は、言った。
「誰かが、空間を一致させて触ったのです。
 誰かが悪魔の力を借りたのかもしれません。
 何か対策を考ないといけませんね」
裕也は答えた。
悪魔の力と言ったが誘惑に負けた神の民の力かもしれない。


ーー光の軌跡(1)ーー

その話をその修験者が聞いていたのか、
それ以降、女性の叫び声はしなくなった。
礼拝は、終わった。
(誰が、そんな悪戯(いたずら)をしているのだろうか?
 どうすればいいのだろうか?)
裕也は、一人で対策を考えた。
そして、次の日の職場で、同じことが起こる。
(キャー)向かいの女性は、声を押し殺して叫んだ。

つづく。次回(光の軌跡2)

#Yuya #adventur #YuyaAdoventur #vortex_desire #English

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闇と光の慈愛のコントラスト(101)新たな時-はじめての犯罪①-

2022年10月19日 09時17分06秒 | 闇と光の慈愛のコントラスト(自作小説)

闇と光の慈愛のコントラスト(101)新たな時-はじめての犯罪①-
==第二章、闇と光の決着==


--新たな時(014)初めての犯罪①--

-騎士の役目。犯人をどうする?-

まず、差し迫(せま)った作業は、この金塊の発掘場の見張りをどうするかである。
いろいろ悩んだがここにいる者から選ぶしかない。
ゼーデェは、見張りとして残した者が盗んだ犯人だとしても、
見張りに残されて金塊を盗むわけにもいかないだろうと考えた。
モウジィの仲間の2次金塊捜索隊(きんかいそうさくたい)のゲンジェにした。
次にゼーデェは、現場をそのまま残す必要があるとも考えたが、
王政を急ぐ父プリンス王のことも考えて、
早く硬貨(こうか)をつくる必要があるので、
袋(ふくろ)三つに一杯(いっぱい)の金塊(きんかい)を掘って持って帰ることにした。
金塊を盗んだか疑わしい者で残った者は、モウジィの仲間の2次金塊捜索隊の残りのメンバーである。
一番、金塊を盗む可能性の高い者である。
この者達は、今いるもので金塊が不当(ふとう)に盗まれたことを知っている。
しかし、疑わしい者は他にもいる。
モウジィ以外の最初の鉄を探しに行き金塊を見つけた者である。
他にもモウジィが金塊の発掘を話した者がいるかもしれない。
取り敢(あ)えず見張りもいるし容易に金塊を発掘し盗むことは出来ないと判断した。
そうゼーデェは、熟慮(じゅくりょ)し、
まずは、当面の懸案作業(けんあんさぎょう)を進めることにした。
金塊を総合的に管理する責任者を決める必要がある。

ゼーデェとモウジィは、金塊の入った袋を持って父プリンス王の家を訪れた。
「プリンス王。在宅ですか?
 ゼーデェです。
 金塊を発掘して戻(もど)りました」
暫(しばら)くしてプリンス王が出て来た。
はじめに、金塊を不当に発掘して盗んだ者がいることを伝えた。
プリンス王は、目を瞑(つむ)り途方にくれ、悩(なや)んでいる様に見えた。
「最初の犯罪かぁ」
ため息をついた。
「暫く私に任してくれませんか?」
ゼーデェは、進言する。そして続けて発言する。
「それはそうと、金塊と硬貨を管理する財務担当(ざいむたんとう)を決めませんか?」
「最初に金塊に関わったパアソネにしようか」
プリンス王は、あっさり決断(けつだん)する。
「五大聖人の一方(ひとかた)ですね。
 それが良いと思います。
 パアソネさんを呼んでまいります。
 金塊は、お父さんが預かっていてください」
ゼーデェは、金塊の袋をプリンス王に渡した。
帰り道、パアソネにプリンス王が話があるので王の家まですぐ来てほしいと伝えた。
そして、ゼーデェは、家に帰り食事を済ませると、
20人の騎士の中から一番仲の良いイヤードを選び、
一緒に発掘場の見張りの交代に連れていった。


つづく。 次回(見張り)

#闇と光の慈愛のコントラスト #闇と光 #自作小説 #サンディア #アクティス #新たな時 #封建制度 #ゼーデェ 

 

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不思議なハートの力00083-大阪大会決勝、陸運戦(剣道大会は、どうなるの?②)-

2022年10月18日 13時01分06秒 | 不思議なハートの力(自作小説)「R指定はありません」

不思議なハートの力00083-大阪大会決勝、陸運戦(剣道大会は、どうなるの?②)-

--大阪大会決勝、陸運戦(剣道大会は、どうなるの?)(002)--

試合が開始される。
両者は、向かい合う。
副将の浪速剛剣の浪打剛(なみうち つよし)と陸運志気の荒川海星(あらかわ かいせい)が前に出る。
一礼する。
開始線で向かい合い屈(かが)む。

浪打は、守りに徹(てっ)しようと考えた。
引き分けに持ち込めば神海がいる。
神海に任せば、必ず勝ってくれる。
そう考えた。
逆に荒川は、攻めまくる気でいた。
(俺が決めてやる。
 日鶴の役に立つ。
 僕(ぼく)が心を軽くしてやる)

「はじめぇーーーえ」

「めん」「小手」「めん」「小手」
「めん」「めん」「めぇーーーーん」

荒川は、試合開始の合図が出るなり、
攻めを連続して出した。
「バシ」「バシ」「バシ」「バシ」
浪打は、ギリギリであった。
荒川は、容赦(ようしゃ)なく竹刀を振り下ろしてくる。

精神的にも押さえつけられていく。
(相手は強い。
 このままだと1本取られる)
浪打に弱い心が覘(のぞ)く。


朋子は、今までとは別人のように冷静であった。
荒川は打ちまくってくる。
このままでは、まずい。
浪打は、かろうじて防いでるが、攻め捲(まく)られている。
息をつく暇がない。
浪打も、そう思い始めていた。
朋子も、気が気ではなくなってきた。
冷静さの中から、とうとう、朋子の心が叫び、声が出た。
「浪打さん、攻(せめ)てぇーーーえ」
その声は、浪打の心を揺(ゆ)さぶった。
浪打は、ハットした。
(攻めないと。攻撃こそ最大の防御なり!)
心が叫んだ。
(そうかぁ。そうだ)
真菜美は、朋子は『電子の戦い』以来、少し変わったと思った。

恋のなせる業(わざ)か心の不思議か?真菜美の影響か?

荒川が押され始めた。

(いける)
浪打は、一変(いっぺん)してそう思い始めた。
心が変われば、竹刀を振る体の動きも変わる。
(負けたらどうしよう)

今度は荒川の動作が縮じこまってきた。
(荒川。引き分けで良いのよ)
日鶴は、願った。
それが影響したのか通じたのか、
荒川も、今度は気持ちを切り替え守りに出た。
(引き分けで良い。
 日鶴に後を負かせればいい)
荒川の気持ちが軽くなった。
動きが良くなる。
プレシャーから解放されたのか、
のびのび振れるようになった。

「バシ」「バシ」「バシ」

「別れぇ」

両者は、別れる。

浪打も荒川も息を整えた。

浪打は、面を狙い飛び込んだ。
荒川は、かろうじて防ぎ、下がりながら小手を狙(ねら)い振(ふ)り下ろす。
浪打は、既(すんで)にかわした。

後は、激しく両者は、打ち合った。
「バシバシバシ」

「それまで」

開始線に分かれる。
「引き分け」

結局、引き分けに終わった。
浪打も荒川も役目を果たした。

次は、大将戦である。
浪速は、神海天導(しんかい てんどう)。
相手、陸運は、日鶴 真奈美(まなみ)である。
この対戦で勝負は決まる。


つづく。 次回(剣道大会は、どうなるの?③)

#不思議なハートの力 #不思議なハート #自作小説 #真菜美 #朋子 #日鶴 #神海 #剣道大会(決勝)

 

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0310_悪魔の祈り(002)裕也の冒険-南国の老女①-

2022年10月15日 20時05分10秒 | 裕也・冒険日記(自作小説)

0310_悪魔の祈り(002)裕也の冒険-南国の老女①-


-南国の老女①-

少女デルアドは、翌朝早くから苔(こけ)を集めた。
手さげの籠(かご)に山盛りに摘(つ)んだ。
そして、小高い丘の領主の古城へ向かう。
今日は、お婆(おばば)のところには寄(よ)らない。
町を突っ切り、はじめて少女は城を訪(たず)ねた。
石積みの老壁。堀(ほり)に木の橋が架(か)かっている。
壁や橋は、ところどころ欠けている。
少女は、周りを良く見渡した。
城に入るにはこの橋を渡るしかない。 
衛兵(えいへい)らしき者は誰もいない。
(この国は、朽(く)ち果てようとしている)
自分の意思か?誰かが囁(ささや)く。
そう人々に思わせるような城の姿である。
もともと、城を訪(おとず)れるものはいない。
領主の持つ意義(いぎ)はエネルギーの流れにある。
土地のエネルギーは、自(おの)ずと領主に流れ支配される。そして、民へ。
歴史の上で、長い間この国を攻めてくる者もいない。
民を守るための兵士が居るわけではないのである。

少女デルアドは、橋を恐る恐るわたる。
「ギィイ。ギィイ」
足の下の木の板が軋(きし)む。
門の前までたどり着いた。
木で出来ている大きな両開きの門が聳(そび)えている。
声を出して呼んでみようかと思ったが、押しとどめた。
「お邪魔します」と聞こえないような小声で言うと扉を押してみた。
「ギィィィィ」(おぉぉ開く!)
少し中に動いた。
(もう少し押してみよう)
少女デルアドは、自分の体が城に入れるくらい扉を押し開けた。
「ギィィィィィ」
ズズゥーーーン。
中には、目の前に塔が三つ聳(そび)え立っている。
くるっと頭が回った気がした。
その手前には、土台の石創りの屋敷。
中央うにぽっかり空いた入口がある。
その前に老婆が一人、背中を丸めてたたずんでいる。
古びたボロボロの布(ぬの)を纏(まと)った衣服。
少し疲れて黒い影に沈んでいるように見えた。

少女デルアドは、恐る恐る喉(のど)の奥から声を絞り出した。
「す。す。すみません。お婆(ばあ)さんは、ここの領主ですか?」
「えへへへ。へ。
 ごほぉん。
 そんな大層な者に見えるかい。
 単なるこの城に使える召使だよ」
老婆は、心の底から力を振り絞り堂々と言い放つ。

「領主様にお取次ぎ願います。
 命の苔を献上(けんじょう)しに参りました」
少女デルアドは、恭(うやうや)しく言った。
本当は、祈りのエネルギーを宿(やど)した苔である。
少女は、適度に献上するのに見合う呼び名をつけた。

「その贈り物には、何か目的があるのかのう?」
老婆は、人が訪ねてきたのが嬉しいのか、何か嬉しそうである。

「私を書庫に入てください。
 どうしても読まないといけない本があります」
そう聞くと老婆は、さっと少女の手から籠を取り上げた。
じっと見て、匂いを嗅(か)いだ。
(毒ではなさそうだ)
「その苔は、私がもらっとこかの。
 ほら、書庫の鍵じゃ。
 ほれほれ」
老婆は、何をしに来たのか見透かしていたのか、平然としている。
そして、苔を摘まみ口に運んだ。
少し老婆の顔に光が差した。
(これは、良い)
そして、老婆は石創りの屋敷の奥にある下へ降りる階段を指さした。

「お婆様(おばあさま)。ありがとう」
そう言うと、辺りを見渡してから、下へ降りる階段に向かった。
少女デルアドは、書庫にさえ入れれば満足なのである。
(なにかと文句(もんく)を言われない)
領主に知られない方が得策かもしれないと思った。

「最下位の部屋だよ」
老婆は、言い捨てる。

少女は、歩き出した。

暫くして、老婆もそっと少女の後ろについて行く。

少女は、気付く様子もなく、ゆっくり用心して階段を降りていく。

階段は、下に行くほど暗くなる。
だが、不思議と壁の蝋燭(ろうそく)の灯(あか)りが順に燃え周(まわ)りを照らす。

最後まで降り切った。
そこには、鬼の扉があった。
(書庫の扉!)
それは、鉄で出来ている扉である。
頂点に角のある黒い鬼の頭があしらわれている。
そこから黒い吐息が左右に二つずつ吐き出ている。
枠の下側に燃える太陽と金環の太陽。
華の弦が伸びている。

二つに分かれた扉は、右左の脳を表している。
(神経の模倣(もほう)?)
(知識?)
左の扉には、数字と言葉の塔が描かれている。論理の塔。
右の扉には、音楽と図形が街を形どっている。創造の都市。

扉は繋がって、宇宙を構築する。
それが、脳の中にある。

右の扉には鍵穴があった。

少女デルアドは、恐る恐る老婆からもらった鍵を刺す。
「ギュギュギュギュ」
回してみる。
「ゴォォォン。ガシャン」
扉が動く。

つづく。次回(悪魔の祈り(003)-南国の老女②-)

#裕也の冒険 #自作小説 #悪魔の祈り #裕也 #デルアド #南国の老女

※旧話は、随時、アルファポリスに掲載しています。
 イラストは、少しか修正できませんでした。機会があれば色を塗ります。

 

 

 

 

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