ジャッカル丸山の思い出

 今から40年前の今日WBC:Jバンタム級タイトルマッチが釜山で
われ、日本王者のジャッカル丸山は王者の金喆鎬に9RTKOで敗れタ
イトル奪取はならなかった。

 挑戦者の丸山はプロ叩き上げで変則的な動きからパワフルな左右
フックを振り回し、壮絶な打ち合いの末に打ち勝つというのが持ち
味で前年12月に行われた日本初代王者決定戦でアマエリートの古口
哲を5RでKOしてタイトルを奪取。

 糸数勤との初防衛戦も6RKO勝ちしWBA:Jバンタム級初代王者決
定トーナメントにエントリーされ、アルゼンチンで1位のグスタボ・
バリャスと対戦するが両目を腫らしてストップ負けするものの7月
には2度目の防衛に成功し世界挑戦のチャンスが回って来たのだ。

 王者の金は1月にベネズエラでラファエル・オロノを9R逆転KO勝
ちでタイトルを奪取すると2度の防衛に成功しているのだが、バリャ
スと違い打ち合いを得意とするファイタータイプだけに噛み合うと
思われていた。

 ところが試合が始まると丸山のパンチは空転しヒットしても効い
てないわけで、逆に本来なら外せるはずのパンチを度々もらう展開
になりラウンドを重ねる毎に目が腫れ上がり始める。

 そして9Rで遂にドクターチェックが入りストップ負けし、半年前
のバリャス戦と同じ形での挑戦失敗となった。

 もともとバンタムだった丸山はJバンタムができたので体を絞って
転級したわけだから減量は厳しかったようで、水だけで減量し計量
後はしっかり食べて試合に臨んでいたらしい。

 ところが当時取材した沼田義明氏によると計量パス直後にコーラ
を飲み干したそうで、計量直後の食事量が思ったより少なく試合で
も力が入らずパンチが当たっても効かせられず外せるはずのパンチ
を度々もらっていたとの事。

 これを考えると計量直後のコーラを飲んだ事がコンディションを
崩すきっかけになったのかもしれない。

 とはいえ世界戦の敗戦の後にも糸数勤や関博之らアマ・エリート
に勝っているだけでなく、後の世界王者・小林光二や金喆鎬と引き
分けたラウル・バルデスと引き分けるなど3年間で強豪ばかりと10
試合も戦い5勝3敗2分で負けたのは糸数と大熊正二に穂積秀一なの
だから凄い選手だったと思う。

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