何と、26際という若さで、---「まだやれる、もっと続けられる」と思っていたのに。 不意に訪れるスポーツ選手の引き際には、正直なところ多くの人たちの心に驚きと衝撃が走ったことは疑いない。 多くの人から愛され、心に残る演技を見せてくれた浅田真央選手。 小さいころからの夢であり、目標だった五輪の金メダルには届かなかったのだが、-----自らの集大成と臨んだソチ五輪。ショートプログラムで失敗を重ね失意の中で迎えたフリーで、ジャンプを次々に決めた圧巻の演技は、彼女の真の強さの象徴としていつまでも語りつけがれることは間違いない。 ひたすらに、一筋の道に打ち込んで演技する姿は、多くの人々を興奮と感動の波に巻き込んだ。 思うようにいかずにもがいた時期には、自立した氷上のアスリートとしての成長も大いに感じられたものである。 成功と失敗、喜びと苦悩、----起伏にとんだ現役生活は、きっと今後の糧になることだけは確か。 若さはちきれんばかりの26歳、----「人生の中の一つの通過点」だと、新たな出発を期待したいものである。