ツトムさん家の写真日記。

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第597回 藤岡市八塩 伝教大師ゆかりの浄法寺、道忠禅師、相輪塔。

2011-06-08 16:55:44 | 旅行

2011 05 15(日)


群馬県藤岡市浄法寺八塩地区に咲く“ポピーまつり”観賞の帰路、同じ八塩地区に建つ古刹・浄法寺”に参詣。
前橋ー長瀞街道の国道462号線に面した山門脇に「伝教大師御巡錫の寺」と書かれた看板が目印です。
 
山門から入山しひっそりとした境内を進むと正面に華麗な姿の本堂
寺の正式名は天台宗広厳山般若浄土院浄法寺
唐招提寺を開山した鑑真和上第一の高弟・道忠禅師が室町時代に創建した古刹。

浄法寺境内を散策、本堂の前には青銅製の古い「宝筺印塔」や伝教大師童子像や「一隅を照らす」石碑など天台宗らしい事物が拝見できます。
  

境内片隅に建つ鐘楼の格天井には美しい天井画が描かれ、吊るされた梵鐘にも「天台佛法照干一隅」の文字。
 

広い境内を進むと木々に囲まれた一角に金色の尊像が・・・。


伝教大師巡錫の御姿を模った大きな立像です。(高さ7m)

東京芸術大学名誉教授で天台大仏師の法印公朝先生の製作とか・・・。
この尊像は延暦7年に伝教大師最澄上人が比叡山に延暦寺を開創してから昭和62年が1200周年にあたり、群馬教区天台寺院記念事業により東国開教の旅で大師が錫丈を留めた浄法寺に建立したのです。

境内には「聖徳太子が草庵を結んだと言い伝えられている近くの地蔵山に浄法寺住職・出三法印照芳上人が仏果増進と一切衆生済度を祈願して刻まれた彰徳地蔵像」(文化12年1815年)や古色蒼然とした年代物の石塔なども在りました。
 

浄法寺墓所近くには薬師堂、堂内正面には金箔が貼られた薬師如来像が鎮座。
 

相当な歳月を経た石碑や石仏も丁寧に並べられ。浄法寺の仏心が偲ばれます。
 

境外には関東地方に仏教を広め、伝教大師の良き協力者で浄法寺開基の“道忠禅師供養塔”(室町時代明応5年1496年建立)、屹立として風雪に耐えた塔に刻まれた「南無阿弥陀仏」文字以外は風化で判読できません。


道忠禅師供養塔の近くに聳えて建っていたのが「相輪橖」。(橖とう=塔)
平安時代弘仁6年(815年)創建、寛文12年(1672年)と大正11年に改建。高さ5.3m唐銅造り。
伝教大師が全国6ヶ所(比叡山2ヶ所、太宰府天満宮、日光輪王寺、栃木県大慈寺、浄法寺。)の納経所に宝塔建立を発願しましたが、大師存命中に完成したのは浄法寺(当時の寺名は緑野教寺)と大慈寺の2ヶ所だけでした。


最上部には黄金の宝珠を頂き、塔身には寄付者と思われる村名や個人名と寺社名がびっしりと打刻されています。
上栗須村(現在の藤岡市上栗須地区)とか出牛村(じゅうしむら・埼玉県秩父郡皆野町)など近郷の村名が沢山読み取れます。
  
因みに、珍しい名前の出牛村には隠れキリシタンが住んでいたそうで、出牛はデウシ→デウス→ゼウスに通ずるとか・・・また、出牛は十字架を表しているとの説もあります。

大正11年の宗祖大師1100年記念奉修改建で塔身最下部に今は無き「鐘渕紡績株式会社新町工場」と記され、かつての繊維産業隆盛期の名残を感じました。

普段は素通りする様な場所にも立寄ってみると意外と面白い発見がありますね・・・。


2011 06 08(火)記。     前橋市 薄   最高気温26.3℃


おまけコーナー。

いつ爆発するか御心配の方へ・・・。
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