紅葉の高津戸峡散策も終えて”ながめ公園”に戻ったら、
今日(20日)が菊花祭りの最後の日曜日だってんだ。
まだ日も高いしヒマだから入場料300円を払って菊の展示会を見ることにしたよ。
昔から”ながめの菊人形”って関東じゃ有名なんだ。
正式名は「関東菊花大会」ってんだからデカイ催しんだよ。
明治期から足尾銅山が盛ってた頃は足尾から一番近い町なんで、
大間々町と”ながめ公園”は繁盛を極めたんだ。
俺なんかも小さい頃は小学校の遠足でここに来たもんだよ。
その後も親父に連れられて菊人形を観に来たけど、
若い頃は菊なんかこれっぽっちも興味無かったね。 まっ、今でもだけど・・・
以前に比べると”ながめ菊人形展”も人出がめっきり少ないよ。
最近の人達はノンビリと菊花を愛でる余裕もないんだろうね。
(パチンコ店は混んでるけど・・・。)
”ながめ”の菊花はやっぱり凄いよ。
大輪の菊の花がこれでもかって競ってたんだ。
今年のHNK大河ドラマが「義経」なんで、菊人形も義経物が多かった。
おなじみの弁慶と牛若丸の五条大橋逸話とか、
奥州から駆けつけた義経が源頼朝と出会って平家追討を委ねられる「黄瀬川の対面」や、
「弁慶の立ち往生」なんかが人目をひいたね。
菊花を見物してたら、スピーカーで「落語」を園内の”ながめ余興場”で催すって云ってたんだ。
それも入場料無料サービスだって。 親切だね~。
今年の夏ここで行われた、朝日新聞社招待の落語寄席の時はホントに面白かったんで、
今回も進んで聴く(見る)ことにしたんだ。 ナンタッテ無料が一番!だからね・・
この”ながめ余興場”って建物も雰囲気充分なんだ。
建築は昭和12年だから、大正から昭和初期の芝居小屋の様子そのものだね。
入口は唐破風屋根を模したんだろうけど、なんとなく銭湯って感じもするんだよ。
国宝とまでは云わないけど、重文くらいには値する由緒ある建築物なんだ。
落語寄席は入場無料だけあって一階席は満員で、二階に案内されたよ。
二階席は半分程の埋まり具合だったんで、余裕で席が取れたよ。
寄席の名は”ながめ亭菊華寄席”だって。この時期にはぴったりだね。
出し物は落語が三話(噺家三人)と三味線の唄と弾き語りの4っだった。
その内3人は”林家”が頭に付いてたから林家一門だね。
最初に登場は古今亭志ん太で次に林家喬之助。
三味線は林家小梅って女性で、トリは林家三之助の一席って順だったね。
TV・ラジオの寄席とは違って本物を見ながら聴くのは最高に面白いんだ。
「笑う門には福来る」ってホントだよ、憂さを忘れて皆んなニコニコ、健康に最適だね。
”ながめ公園”での半日は、菊花良し、落語寄席良し、ご機嫌良しって日だったね。
2005 11 29(火) 薄曇り・午後風有り。