バイオハザードまとめサイト分室(資料置き場)

TRPGスレ(キャラクター分担型の合作小説スレ)のバイオハザード関連のフログ。あらすじ、状況等の情報があります。

職員の手記 (LEVEL17 234より)

2008-04-20 07:53:59 | ファイル関係
日付毎に発生した事故が殴り書きされている。
特に多いのは、ウィルス漏れの事故や蜘蛛型B.O.W.脱走のメモだ。
読むに値するのは、最後の数ページ位だろう。

培尾市、及び周辺で発生した事故によって発生した変異体のお陰で、こっちも大忙しだ。
回収体28号の脱走騒ぎで、観測に留めておけ、という方針が撤回されてしまった。
(死者を出す大騒ぎになったのを、忘れちまったのか!)

部署のお偉いさん方、随分焦っているらしく地下実験場の生物を回収、解剖しろって言ってきやがった。
アオヤマ博士がノリノリで回収に相応しい新型B.O.W.を開発してるが、あの爺さん、ここの所調子がおかしい。
助手を実験台にして、左遷になったって話だが、どこからか連れて来た娘に改造を始めやがった。
旧日本軍の地下研究エリアに脱走した蜘蛛の掃討作戦だって一苦労なのに。

・・・暫く日付が空いている。

とうとう感染が観測所全体に広がった。
今じゃまともなのは、俺とアオヤマ博士だけだ。
管理用パソコンのデータを見れば、それが解る。
(身分証のカードキーには、生体反応を認識するチップが埋め込まれているからな。
身分証を持っていない人間は、生存者にカウントされない訳だ。)
いや、あの爺さんは随分前から狂っている。
新型B.O.W.の詳細を見て、それが解った。
まさか実の娘を改造しちまうとは・・・

一番キツいのは、本社の連中に見捨てられたって事だ。
救助部隊も来ないし、搬入口も自動ロックされている。
地下実験場の向こう側にある陸軍地下研究施設には、脱出ルートがあるって話を聞いたが。

・・・どうやらこの観測施設と旧陸軍駐屯地地下は、地下実験場を挟んでいるようだ。
空白が続いている。

流石に自販機の飲み物や食い物は飽きた。
大好物のチーズバーガーも全部食べちまったしな。
そろそろ脱出しなければ、飢え死にしちまう。
アオヤマ博士は、旧日本軍の実験エリアとこっちを自由に行き来している謎も解けた。
あの爺さん、どうやら秘密の出入り口を知っているらしい。
旧実験エリアには、本社の連中が置いていった兵器が残っている筈だ。
上手く回収できれば、生き延びられるかもしれない。
秘密の入り口は、一番奥のトイレの・・・

文章はここで途切れている。

蜘蛛型生物と掃討作戦について

2008-01-25 16:54:40 | ファイル関係
バイオハザードLEVEL15 >221
http://etc7.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1185199935/l50


部屋の片隅のデスクに、古びた書類が落ちていた

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

蜘蛛型生物と掃討作戦について

一月ほど前から、旧日本軍の地下研究エリアに発生している蜘蛛型のクリーチャーについて記しておく
おそらくはここで行われていた実験により影響を受けた土着の蜘蛛が変異したものと思われる
基本的には単独行動を行うが、蟻や蜂に見られる女王を中心とした社会性を持つことも確認されている
数が多く凶暴かつ貪欲で、生きている者を無差別に襲っては捕食する習性が厄介である
既に十数名の研究員が怪物の餌食となっており、非常に危険
このままでは地下エリアの調査が不可能であるため、近日中に掃討作戦を実施する
尚、掃討作戦にはアオヤマ博士の開発した新型B.O.W.である「The Empress」を投入する
最終目標は、蜘蛛型クリーチャーたちの親である女王蜘蛛である
尚、粘着性の糸を駆使する赤い個体には注意されたし

40階モニター画面

2006-11-29 12:08:25 | ファイル関係
352 名前: 名無しになりきれ [sage] 投稿日: 2006/11/23(木) 21:05:56
「ピピピピピ」
目覚まし時計が鳴ったような音が管理室と隠し部屋のモニター近くから聞こえた
ずっと消えたままの右端の画面がいきなり明るくなりこんな情報が記されている




追跡者α
生存活動中
追跡者β
活動停止中
追跡者γ
活動停止中
ゲイボルグ
死亡
メタルリッカー
活動停止中
メタルハンター
活動停止中
DESPAIR
生存活動中
ブルー
生存活動中
ジャスティス
生存活動中

只今現在位置を確認中
しばらくお待ちください


355 名前: 名無しになりきれ [sage] 投稿日: 2006/11/24(金) 00:29:34
現在位置確認完了

追跡者α
エレベーターシャフト内
生命の危険
追跡者β
50階廊下を徘徊
たった今活動再開
追跡者γ
error
メタルリッカー
宿舎内
気絶
メタルハンター
地下通路内
気絶
DESPAIR
地下研究所内
熟睡
ジャスティス
九武村上空
村を包囲している自衛隊に攻撃準備
5分後に攻撃予定
356 名前: 名無しになりきれ [sage] 投稿日: 2006/11/24(金) 01:46:04
ブルー
駄菓子屋付近
辺りの木を倒している
融合体
50階廊下
何かを追い掛けている模様
間も無く追跡者βと接触
ゲイボルグ
分校付近で死亡
再生不可能

追跡者とクリーチャー

2006-11-09 03:40:27 | ファイル関係
318 :追跡者とクリーチャー:2006/11/05(日) 00:09:43
>>297、>>312
モニター近くの椅子のすぐ下にファイルが落ちている


私はお偉いさん達に許可をもらい特殊な追跡者やクリーチャー達を作った研究者に話を聞いた。
この研究グループは二つに分かれていたらしい。不気味なクリーチャーを作るグループ、特殊な追跡者を作るグループ・・・
この二つのグループはかなり仲が悪かったらしい
しかしこの研究者は中立の立場にいたがどちらの研究にもたずさわったと言う。
特殊な追跡者とクリーチャーの事についての説明は下に


追跡者はいくらでも作っています・・・しかしα・β・γは特別です。
α・γ・βは通常の追跡者より倍の力を持っています。
まずαタイプの特徴を教えます。
αタイプは通常の追跡者と比べ3倍の能力を持っています。
軍服を着せているので内部はよく見えませんが体が赤いです。
体が赤いのは何故かと言うとグループ全員がガンダム好きでシャア・アズ(ry
αタイプは強力な毒を持っており人間の言葉も少しだけ理解できる知能を持ってます。
ですが狂暴なのには変わりありません
これは大きい獲物から先に狙います。
耐久力は通常の追跡者とは変わり無いです。
多分(笑)
えっと、つぎはβタイプですね
これは中々の曲者ですよ。
体が発火します。
苦労しましたよ、これは・・・
あ、仕組みは秘密
βタイプはっきり言ってバカです。
βタイプは確か・・・αタイプよりはまだ力は強い方だった気がします
それで狂暴だから見つけたらすぐ逃げて下さいね(笑)
そうそう、ゾンビとβタイプを実験室に入れてみたのですがβタイプはゾンビの背丈より少し高いロッカーを殴っていました
一発殴った後ロッカーが前に倒れてその後ゾンビが燃えましたね。
だから見付かった時は棒とかを自分の頭より高く持っておびきよせてから「なーんちゃって、フェイントだ!」と言って棒を殴りにきたβタイプの脇をすりぬけて逃げましょう
60cm以下のものは攻撃しません。
だから匍蔔前進で進むのもアリです
というかこっちの方が確実にいいです。
さて、αβより遥かに強い追跡者、γタイプを紹介します。
えっと、γタイプは北斗の拳のラオウと考えて下さい。
いや、それ以上かもしれません。
こいつの攻撃力は未知数です。
これは世界初のメカ追跡者です。
後は教えられないです。
さ、次はクリーチャーですね

次のページにはクリーチャーの事が書いている

320 :追跡者とクリーチャーその2:2006/11/05(日) 01:27:02
>>318
はい、次はクリーチャーです。
まずビルには居ない筈です。
クリーチャーは九武村の地下施設にいます、危ないから

これがまた凄いんですよ。

まずゲイボルグ。
これは左腕が盾になっており右腕は鋭く尖っています。
ク・ホリンが使っていた武器ゲイボルグのように攻撃された人間は体に異変が起こります。
物理攻撃が全く通用しませんが武器を持っていない人間には攻撃しません。
だから絡まれたら武器を捨ててさっさと逃げましょう。
続いてはメタルリッカー
金属のリッカーです。
中々カッコイイかもしれません
これは聴力ではなく温度を頼りに攻撃します。
耐久力は通常のリッカーよりはかなり上がっています。
倒しにくいので絡まれたらおもいっきり走って逃げましょうね
まあ会えるかどうか知りませんが(笑)
続いてはメタルハンター
金属のハンターですよ。
爪が異常に長く皮膚が硬いです。
唯一軟らかい目を狙ったら倒せるかもしれないです。
続いてはDESPAIR
こちらから攻撃すればまず命は無いと思って下さい。
まあ死にたい人は攻撃すれば一瞬であの世に送ってくれるでしょう。
ちなみにDESPAIR自身から攻撃する事は無いと思いますよ。
村の地下施設の通路に行く手を阻むように立っていますがこれは寝てると思って下さい。
案外簡単に通れたりして・・・
続いてはブルー
体が青いからブルーといいます。
皆はユニコーンと言っていますが・・・
これは角がクソ長い馬です。
速い上に強いので地下施設に封じ込めていましたが檻が脆いので脱走したかも・・・
馬の鳴き声が聞こえたら注意して下さい。
続いてはレトロゾンビ(?)
これは詳細は不明ですが意思を持ったゾンビらしいです
これは私達の組織とは別のものが戦時中に人体実験をして研究していたそうで・・・
最後はジャスティスを紹介します。

これは↑の強力なクリーチャーや追跡者達を倒せる能力を持っていますが・・・
後は言えないです。
あ、最後にクリーチャー等をランク付けすると

Sランク DESPAIR ゲイボルグ、ブルー、α・β・γタイプ等

Aランク メタルリッカー、メタルハンター、追跡者等

Bランク レトロゾンビ、リッカー、ハンター等

Cランク ゾンビ等

こんな感じかもしれません。

――とかなり詳しく説明してくれた。
私はこれを政府に渡す。

どうやらここで終わりらしい、落としたのかもしれない

生物兵器「ゲイボルグ」について

2006-10-01 23:54:07 | ファイル関係
232 :生物兵器「ゲイボルグ」について :2006/10/03(火) 01:16:15
〇月×日
ある科学者の作った追跡者シリーズに負けじと作った兵器
これである科学者の特殊な追跡者達にも劣らないだろう
名前の由来はク・ホリンの魔槍ゲイボルグからだ
右手の攻撃を受ければ体の内部の血液に反応して数十秒後体内で爆発を起こす特殊な細菌が含まれている
このゲイボルグの脳には特殊なチップを埋め込み武器を持った人間にだけ反応するようにしている
何故そんな事をしているかと言うとカプセルを壊して逃げ出しても私達丸腰の科学者は攻撃されないからだ
しかし怒ったゲイボルグは武器を持っている持っていないに関わらず目に見える物全てを破壊する
ゲイボルグ唯一倒せる武器
それは人間の血だ。
銃で撃とうが刀で斬ろうが奴は動じずに攻撃してくるだろう
私が作ったゲイボルグは絶えず体内で細菌を作り出している
大量の血液がゲイボルグの体内に入ると大爆発を起こすだろう
細菌から細菌へ爆発が広がっていくからだ

○月△日
ゲイボルグが暴走した
大量の死傷者を出しながらもゲイボルグを捕まえる事に成功した
これ以上被害を出したら困る。
そこで始末できる様にゲイボルグの心臓がある辺りに人間の血が入った特殊な瓶を埋め込んだ
この瓶に大きな衝撃(ダイナマイト・手榴弾・グレネードランチャー・ロケットランチャー等)を与えると埋め込まれた瓶が作動し心臓に人間の血を送りこむ様になっている
何も起こらなければいいのだが・・・

〇月□日
もうこの村とはお別れだ
私はこの村から遠くへ逃げる
このファイルを見た人はこれを参考にしてほしい
武器は地面に置くんだ

どうやらここで終わっているようだ

荒れ寺 ジェラルミンケースの手紙

2006-09-21 12:43:37 | ファイル関係
182 :荒れ寺 ◆Kkn/Qn4dO6 :2006/09/21(木) 00:05:33
>177
崩れ落ちた木材の破片の中にジュラルミンケースが落ちている。
天井裏から落ちたショックで蓋が開いたようだ。
中には液体の入ったガラス瓶と手紙が落ちている。

―明日寺様へ

お久しぶりです。
退職されていた貴方から分析依頼を受けた時は少々驚きました。
てっきり夢である歴史学者として第2の人生を過ごしていると思っておりましたから。

さて本題に入りましょう。
問題の物質ですがご指摘通りの薬品です。
融合した細胞同士を分離させる働きを持っています。
ネメシスのような融合するタイプのB.O.Wには非常に効果的です。
しかしネメシス・シリーズに対しては効果はありません。
ネメシスの遺伝子情報の名残りからあくまでベースとなった生物に対してのみ効果があると考えられます。
効果は抜群で切り傷から入っただけで威力を発揮します。
ナイフに塗布しただけでも充分な効果が得られるのではないでしょうか。

聡明な貴方の事ですからフランス支部でネメシス計画に携わった時のデータを憶えていた事は確実です。
流石に薬品の分析結果からネメシスの遺伝子情報を思い出す事など私には到底不可能ですが。
出所に興味がありますが今は聞きかないでおきます。

追伸:書かれたご本を贈っていただける事を楽しみにしております。
   
狭戸研究所所長  山之内 藤雄

・・・後は複雑な分子式やデータが10ページに渡って書かれてるだけだ。
専門家で無いと解りそうに無い。

~サラリーマンの手記~

2006-09-14 20:03:01 | ファイル関係
154 :~サラリーマンの手記~:2006/09/14(木) 01:22:52
>142
血溜まりの中に一人の男が倒れている。
手にはメモと携帯電話が握られている・・・



ここまで降りてきたがもう遅い。
そもそもこのビルに来たのが間違いだったんだ。
テロリスト達が地下鉄を占領して全ての出入り口が閉鎖されてしまった。
1階に立て篭もっている同僚の話だと地下鉄のテロリスト達は全滅したみたいだ。
今、何とか地下鉄の車両を動かせないか頑張っていると携帯に連絡があった。
エンブレムだかなんだかを探しに来たのが間違いだったんだ。
ゾンビになった奴からエンブレムを奪おうとして逆に噛み付かれてしまった。
素直に1階にいればこんな事には・・・

・・・手記はここで途切れている。

科学者のメモ

2006-08-26 09:18:34 | ファイル関係
68 :科学者のメモ :2006/08/25(金) 22:03:41
>>66
少し汚れたメモに、ボールペンでこう書かれている
とうとう化け物が暴れ出し、辺りもゾンビだらけになってしまった・・・私はこの建物に籠っているが、
ゾンビに噛まれ感染している、ゾンビになるのも時間の問題だ。
このメモを見た人に、この荷物を譲る。
その注射器と薬は、T-ウィルス、G-ウィルス両方に効く薬だ。
一瞬でウィルスを消し去る事が出来る。
私も使おうとは思ったが、まともに戦えないし、薬が勿体無い。
大事に使ってくれ、お茶とポテトチップスも。

関係無いが、沙羅笊寺本堂の仏壇に、麻酔銃モシン・ナガンが置いてある。
私が密かに隠しておいた。
あるルートから経由して手に入れた物だ、古いから大事に使うように。
麻酔弾もいくつか置いてある。
連射は不可能だ、その点は注意するように。
どんな奴にも「効く」ぞ、ピンチの時には持ってこいだ。
最後に・・・なんとか、たとえ一人だけでも生き残って欲しい。
こんな化け物やゾンビの事を大衆に


どうやらここで終わっているようだ

ファイル――決意の日

2006-08-18 04:28:54 | ファイル関係
32 :ファイル――決意の日

>21
机や椅子が乱雑に積まれた大きめの部屋。その入り口の戸の近くに一枚の紙切れが落ちている。
恐らく破かれたノートか何かの一枚であろうそれには、こんなことが書かれていた。

1946―××
戦争は終わった。
ただそれだけ。ただ、それだけだ。
研究は打ち切り。部隊は解散。まだまだ拡張するはずだった地下実験施設も封印することになった。
恐らくは、永遠に……そう、それでいいのだ。
初めて、例の病原体を注入した死体が動き出したのを見た時、私はそうすべきだと思ったのだから。
それでも研究を続けたのは……もちろん好奇心や名声欲などもある。が、第一には彼女の事を思ってであった。
ルクレティア。おお、ルクレティア。どうか、その名でここに綴る事を許してくれ。
あれから私は、技術交流の為に幾度となく独逸に渡り、彼女に会い、よく話し合った。
諸学の事は言うに及ばず、愛すべき故郷の事、家族の事、そしてお互いの事……。
彼女は聡明で博識で美しく、私などよりも遥かに大人であった。
徐々に惹かれていく心魂の鎖を無理矢理に伸ばし、祖国の土を踏み締めてから、もう三年になる。
運良く生き残った私は、祖国再建に粉骨砕身するべく、大宮君達とあちこちを走り回っている。
だが、だがいつかまた、遥かな独逸へ……君を探しに、探しに行きたい。
言いそびれてしまった一言を、君に届けたい。

1950―××
遂に私は念願の独逸行きを果たし、彼女の行方を追った。
東西に分かたれる事となったかの国は……………………ーーーーーーーーーーーー

もういい。

もう、彼女はこの世にはいない。ナチス党員や伯林に残った人々を襲った非業の災厄を聴き、訊き、聞き続け……私は想い人の末路を知った。
一体何がいけなかったのか。何が悪いのか。何が彼女を無残に散らしたのか。

……許さぬ。何もかも。

帰りの船の中で私は、伯林に侵攻した下卑極まりない連中を根絶せしめる方法ばかりを考えていた。
もちろん、一個人にできる事などたかが知れている。私はその悔しさを先の大戦で嫌という程味わった。
だが、だがだがだがだが―――――だが、できるぞ。
あの呪われた研究を再開するのだ。人知れず、私一人で、何年かかろうとかまわぬ。
村民や大宮君達の目を盗んで宿舎に赴き、封印された地下実験施設へと、再び入り浸る日々が始まったのだ。

判読できるのは、とりあえずここまでだ。
まだ、どこかにこの続きが落ちているのかもしれない。

荒れ寺のメモ

2006-08-10 09:49:22 | ファイル関係
>324
一匹のネズミが二人の前に飛び出す。
ネズミは驚いたのか口に咥えていた包装用紙を話して逃げ出した。

どうやら奥に別の部屋があるらしい。
その部屋には携帯食料やストーブ代わりになりそうなコンロが置いてある。
・・・他にも拳銃の弾やライフルケース、口の開いた鞄があった。
鞄の中から一枚のメモが飛び出している。
メモにはこう書いてある。

~作戦に対する援護に関して~

新たな身分として国際調査部6課の身分を提供する。
スペンサービルでの作戦が成功すれば君の安全と自由は保障される。

約束のRNA干渉薬の提供は少し遅れているが問題は無い。
念のため、イムノクロマト方式の感染検査キットも同封しておいた。
有効に活用するように。

追伸:個人的な理由を優先させるのも良いが任務を第1に考えるように。
   じゃなきゃこんな目には合わなかっただろうけどな。
   頑張れよ。

メモの下には小さな木製の小物入れがある。
開けますか?   →Yes 
          No

古い日記帳(名主の館座敷牢にて発見。桂木所持)

2006-06-02 23:38:10 | ファイル関係
130 :古びた日記帳 :2006/01/04(水) 20:33:43
4月17日
今日から晴れて隠居の身である。
長年、妻と子供たちには仕事で随分と迷惑を掛けてきた。
しかし、妻もこの土地が気に入ったようだ。
都会育ちの妻には、広々とした山に囲まれた田舎が気に入ったらしい。
最初に引っ越してきた時には、何も無い田舎だったが随分と発展してきたと思う。
今日はのんびりと妻の掃除を手伝い、畑の手入れを行なう予定。

4月19日
書斎の片付けも済み、いよいよ目的の郷土史研究を行なう。
元々、この村を建設予定地にした理由もこの目的と重なる。
人里離れ、感染が広がらないエリアとなると此処位しかなかった。
何よりも興味深いのは江戸時代の旅の僧侶、三上上人(みかみしょうにん)がこの地に住んだという事実だ。
流浪の果てに何故この土地を選んだのか。
現役時代は仕事に追われ趣味の時間も無かったが、これからはたっぷりと時間がある。
まずは分校の図書館にて資料集めから始める。

4月24日
おかしな事実に突き当たり街まで下る。
目的地は図書館である。街の駅前には傘社資本のビルが建設中だった。
此処暫く下りていなかった間に世の中も随分と様変わりしたものだと言うと妻に笑われた。
「こんな笑顔を浮かべるのか」と非常に驚いた。
もう少し妻と共に時間を過ごすべきだったと後悔する。
なんであれ、パートナーがいるのは素晴らしい事だ。
ついでに息子たちにも会う。
研究者として働く息子たちに会うのはとても辛い。
私が人の道を外れた研究を行なってきたからだろう。
明日は外の資料と村の資料を比較する予定。

5月1日
やはり予想した通りだった。
村の資料からは抜けている部分が多い。
そういえば最近、村人の様子がおかしい。
腫れ物にでも触るような態度だ。
明日は予定通り沙羅笊寺(さらざるでら)へと向かうおう。
この村の疫病を治療して回ったという三上上人縁りの寺だ。

5月2日
興奮しながらこの手記を書いている。
寺の地下から謎の手記を見つけた。
これは大発見では無かろうか?
知人に年代鑑定を依頼するもやはり時代は当時と一致する。
村からすっぽり資料が抜けている時期のものだと良いのだが。

5月8日
田植えも終わり、涼しげな風が水田から吹いてくる。
しかし私の心は重い。
この事実をどうするべきか。
藩主、取場 常時(とれば つねとき)の切腹の理由とお家取り潰し。
そして名主の家系の謎。
事によっては私は墓泥棒のような行為をしなければならない。


131 :古びた日記帳 :2006/01/04(水) 20:36:18
5月12日
年代鑑定は事実だった。
さらに気が重くなる。取場家のお抱えの医師となった名主の家系にまつわる噂は事実だろうか?
土地を守るために近親婚を続けた名主の噂・・・
兎に角、胸騒ぎがする。

5月14日
疫病を治療したのは名主だった。
当時、流浪の身であった一族の初代の男は疫病の流行る村に来ると村人達に黒い丸薬を飲ませて回ったという。
治療を受けた村人達は全快し、取場 常時が褒美に名主としたのだ。
しかし、その後一月と経たずに切腹とお家取り潰しとなる。
この部分の資料が村の中には無かったのだ。

5月16日
お家取り潰しの理由、それは徳川幕府に対する謀反だった。
切腹の時期と三上上人が村に来た時期は完全に一致する。
そして寺から見つかった謎の手記。
これによると丸薬を呑んだ村人達の様子がおかしくなったと記されている。
目は炎のように赤く輝き、肌は死人のように青ざめたという。
死者の体からは、何者かが中身を抜き取ったかのように空っぽだったという。
この症状は天草士郎時貞の信者たちの死体と一致するという。

5月17
三上上人が行なったのは水源にある物を撒く事だった。
そして蟲を駆逐したのだ。
蟲とは天草四郎の信者たちの体に救ったある寄生虫だ。
・・・これで確かめねばならない事が増えた。
確かガレージにスコップがあったはずだ。コンパスと地図も。
時間を掛けて移動すれば名主の屋敷の裏に出られる。
急がなければならない。

5月20日
食料、水、そしてキャンプ用品をリュックサックに押し込むと移動を開始する事にした。
妻には急いで村から出るように告げ、見送った。
護身用の拳銃も一つ持って行く事にする。
研究所から支給されたもので草臥れたリボルバーだ。
触るのが恐ろしくて私物入れの底に押し込んでそのまま持ってきてしまった。
火薬がまだ湿っていなければ良いのだが。


132 :古びた日記帳 :2006/01/04(水) 20:40:23
5月23日
地蔵の下に埋まっていたものを見て愕然とする。
畸形の骨だった。
しかも、明らかに人の姿をしておらず、いや、人の特徴を持ち、しかし・・・
落ち着いてから書き直すとする。

5月26日(だと思う。)
名主の召使に連れられ、この座敷牢へと閉じ込められた。
寝込みを襲われ、銃を奪われ閉じ込められてしまった。
名主と小さな子供がこちらを見ている。
それなりに整った顔の少年に対し、名主の顔は魚のような特徴を備えている。
養子なのだろうか。

5月31日(だと思う。)
思えば贖罪の為にここまできたのだろう。
だとしたら非道な研究を告発するべきだったのだ。
しかし、今は非道な研究に身を投じてきた事が憎い。
お陰で正気すら失う事すら叶わない。
名主が嬉しそうに見せたの腹が異様に膨らんだ妻の姿だった。
これで耐性をつけるのだ、と名主が嬉しそうに笑う。
思うに蟲は宿主が病の時にその病気に対する治療法を学習するのでは無いだろうか?
・・・拳銃があったらと思う。
あれば妻を撃ち、名主を撃ち、自分自身の頭を撃っただろう。

6月3日(だと思う。)
とうとう、孵化した。
醜い化物だ。名主の子供が泣いている。
もしこの手記を見つけたなら沙羅笊寺を目指せ。
屋根裏にある物を探すのだ。
そして私と妻の復讐を遂げて欲しい。

6月4日
この日記に書くのも最後になるだろう。
丸薬の正体は恐らく、ある種の寄生虫では無いだろうか。
天草士郎が異常なまでのカリスマを持っていた事、そして不可解な能力を持っていたとすれば
それなりの整合性すら存在する。
多くの人間は笑って否定するだろう。
それでも構わないと思う。
今はただ、屍となって生きる苦痛から開放される事を祈るのみだ。



水源地のファイル「九武村カラノ避難手順」(LEBEL12 >379

2006-05-27 06:35:39 | ファイル関係
「九武村カラノ避難手順」と表紙に書かれている。

新型発電装置ハ、コレヲモチイテ地下実験施設ノ動力供給源トスル。
タダシ、試験段階ノ装置ニツキ管理ハ、十分注意スル事。

炉心ガ制御不能トナッタ場合、緊急ノ手順ヲ用イテ停止サセヨ。
手順ニ関シテハ、下記ヲ熟読スベシ。

壱、緊急停止装置ノ操縦桿ヲ青カラ赤マデ、作動サセルベシ。
  冷却水ヲ用イテ、炉心ノ融解ヲ防グノガ、青。
  制御棒ヲ用イテ、炉心ノ制御ヲ行ウノガ、黄。
  汚染ヲ防グベク作動サセルノガ、赤デアル。
  順番ハ、指示通リニ、行ウ事。

弐、無線装置ヲ用イテ理研ノ尾田博士ニ連絡スベシ。
  格区画毎ニ無線装置ハ存在スルノデ責任者ノミ使用セヨ。
  無断使用ハ、厳罰トス。
  コノ装置ハ、山中地下ニ埋メラレタ電波出力強化装置ヲ介シテ、使用スル為、
  無線装置ノ種類ニヨッテ使用ハ制限ヲ受ケナイ。
  
参、汚染防止装置ヲ作動サセ、被害ヲ食イ止メル事。
  コノ際、通常ノ出入リ口ハ、封鎖サレルノデ非常脱出路ヲ使用スルベシ。

四、実験記録、軍属ノ身分証明書ヲ携帯シ、非常脱出路ニテ外部マデ移動、迎エガアルマデ
  ソノ場ニテ待機セヨ。

ナオ非常脱出路ハ、山ヲ貫通スル形状ヲシテオリ、九武村カラ用意ニ脱出スル事ガ可能デアル。

銃砲店の店主の日記 (現在水梨が散弾銃と共に所持)

2006-04-16 13:10:10 | ファイル関係
銃砲店の店主の日記

○月×日
猟期に備え散弾の仕入れをする。
今年は皆、随分と弾を買っていく。
それも鳥撃ち用の弾ではなく、鹿弾だ。
鹿弾は、0.32インチ程の鉛球が9発入っている弾だ。
ここ暫くイノシシの被害も聞かないし、クマも里には降りてこない。
一体、どうしたというのだろう?

○月△日
テレビでアメリカのお偉いさんが狩りの最中に人間を撃ってしまった事件をやっていた。
鳥撃ち用の弾だから死にはしなかったようだ。
精々皮膚の表面に刺さる程度の怪我だろう。
鹿撃ち用の弾だったら確実に死んでいたと思う。
やはり販売を控えた方が良いだろうか?

○月□日
永田さんがやってくる。
役場の連中と相談した結果、避難訓練を行うらしい。
銃弾と言い急に決まった避難訓練といい何かおかしい気がする。
老人達は何かを恐れている。

○月☆日
研究所の職員がやってきた。
吹き出物がびっしりと顔から出ているどことなく不潔で傲慢な感じのする男だった。
色々覗き込んでは構えさせろ、ちょっと撃たせてみろと煩い。
適当にあしらって帰ってもらう。

その後は大宮の爺さんがやって来た。
この爺さんの欲しがる弾を仕入れるのは一苦労だ。
今時38式やら99式の弾を製造している所なんて海外にしかない。
仕方なしにリロードツールを使って空薬莢に火薬と弾を込めてやる。

今日の日付
畜生、爺さん連中が恐れていたのはこういう事だったのか。
俺は取り合えず分校にありったけの弾を持って避難する。
これを読んでるあんたが誰だか知らないが机の上に散弾銃と弾を5発置いておいた。
一度に装填できるのは2発までだが、上手く逃げれば何とかなるだろう。
もしもなかったらさっさと逃げるんだ。
ここにこれ以外、銃も弾もないからな。

古いファイル(分校図書準備室内配置分)

2006-03-23 08:31:23 | ファイル関係
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図書準備室の奥まった場所にある事務机、恐らく館長の物であったろうそれの上に一冊の古ぼけた本が置かれている。
表紙には短く簡素な字で『武藤靖治 手記』と書かれていた。


1936-8ーXX
ベルリン五輪は大盛況のうちに幕を閉じた。
合計89ものメダル獲得ともなれば、国民は熱狂するしかない。
アーリア人種の優秀性を示す、ご立派なプロパガンダというやつだ。
さて、私が遠路遥々この国にまでやってきたのは、前述にもある通り、例の共同開発の件が理由に他ならない。
――人的物的資源に乏しい貴国に打って付けの軍事技術あり、互いの足並みを揃えんがために、是非とも手を携え共同の研究開発を行いたし。
秘密文書には生物兵器としか記されていなかったが、毒ガスの研究でもするのだろうか?
兵器開発か……できれば、先の五輪で試験的に運用されたテレビジョンのような、胸躍る技術開発に携われたいものだ。

1936-9-XX
ナチス私兵のギリスという将校に案内されて、かの研究所を視察する。
ギリス大佐は、驚くべきことに女性であった。しかも身の丈六尺の威風堂々にして美しき人である。
俗にSSと呼ばれるナチス私兵は、これくらいの体格でないと入隊できないらしい。随分と厳しい基準もあったものだ。
総統の横にいるために見栄えを重視したのだろうか? いずれにしてもよく喋る女将であった。
常に微笑をたたえ、口を開けばそこはかとない事ばかり、連れの大宮君などは軍人かくべからずと言って、終始不機嫌であった。私も彼女も道中この少年をよくからかったものだ。
陸軍少将である彼の父とは、まあ物心ついた頃からの悪友で、私は彼の教育係みたいなこともやらされていた。
どうやら我が悪友めは、可愛い息子をインテリにしてしまいたいらしい。
まだ士官候補生である彼を私のお付きとしたのは、まあ、同盟国を見て見聞を広めてどうのという親馬鹿からだろう。
……ああ、話が逸れてしまった。とにかく、研究所のことだ。

機密であるので詳しいことはここには書けないが、私はどこかで学問の常識が崩壊する音を聞いたような気がした。
一言で言うと、超人的な力を持つ兵士を生み出す研究だ。研究中の獣化兵士を見た時、数滴の尿で下帯を濡らしてしまった事を、私はここに告白しよう。
ギリス大佐によると、生物の劇的な変化はある病原体によってもたらされたものらしい。
彼女は、この病原体に犯された生物を野に放った場合のデータをとりたいと言った。
その為には豊かな生態系を持った広大な実験場が必要だ。
そして、できればそれは、地下の閉鎖的な空間が望ましいと。

我が国に広大な地下実験場を? 建設の為の資金はすべてあちらが負担するとのことだが……はてさて、それでかの国の利益となるのであろうか?
色々と腑に落ちぬ点はあるが、広大な地下施設の建設に関しては私達も望むところであった。
いざとなれば、緊急時の司令部などにも使えるかもしれない。
私は彼女と握手を交わし、見たまま聞いたままの事を暗号にして悪友へと送った。


ここから先のページは破りとられていて判読できない。
ただ、背表紙に小さく『最有力候補地 九武村』といった走り書きがあった。