白杖のトライリンガル

難聴だけじゃない?網膜色素変性症を併せ持つアッシャー症候群の息子達の日常を母の目からつづります。

遊園地での障害者差別 その1

2019-07-15 12:36:13 | 難聴・手話
せっかく日本に来ているのに雨だ。
お台場に屋内遊園地があるらしい。行ってみよう。

連休の日曜日、雨の日とあってさすがに込み合っている。
どれもこれもアトラクションに乗るためには1時間~2時間待ち。
列に並ぶ夫と子供たちを見送って、私はカフェでゆっくりすることにした。

帰る途中、三男の耳に補聴器がついていないのに気づく。

イヤーモルドはついているのに、チューブの先の補聴器の部分がない!
補聴器の部分だけ落ちるなんて初めてのことだ。
無理やり引っ張ったりしない限り普通落ちたりはない。

いったいいつ落としたのか?
すぐに遊園地に電話をした。

乗ったアトラクションを聞かれたので答えると、そのアトラクションに乗るときは補聴器をはずいてもらうのだという。

は?なんで?私は耳を疑った。

「あの、今なんとおっしゃいました?補聴器を取らせるんですか?なぜ?」

「落としてしまう可能性がありますので、補聴器は取っていただくようお願いしております。」

は?落としてしまう?冗談でしょ。

「補聴器はそう簡単に取れるものではありません。耳の型を取って作ったイヤーモルドは個人個人の耳に完璧にフィットしています。耳は中もらせん状になっているため、装着するときは少し回すように、ねじを入れるようにして装着します。逆さになろうと、どんなに首を振ろうと手を使わずに取ることは不可能です。」

そう。モルドはそう簡単には取れない。無理やり取ろうとすると、チューブの部分を痛めてしまう。

見えた! 

三男は自分の番が来て、補聴器を取るように言われたので、急いで力任せに引っ張ったんだ。
それでチューブのところでブキチれるようにして補聴器の部分だけ取れてしまったんだ。


「では眼鏡をかけている人はみんな眼鏡を取るようにお願いしているのですか」

「いえ、それは。。。」


簡単に取れてしまう眼鏡はいいのに、そう簡単に取れない補聴器は「落ちる可能性があるから」取れというのか?ますます許せない。


「なぜ眼鏡はOKなのに、補聴器は取らなきゃいけないのですか。」

「落ちてなくされたり破損されたりしたものに関しては責任は一切持たないとお断りしておりますので。眼鏡に関しては自己責任ということで。。。」

じゃぁ補聴器だって同じじゃないの。責任持たないのになんで取れと命令するの?


っていうか、何か重大なことをこの人たちはわかってない気がする。
落ちる、落ちないの問題以前に、補聴器はイヤフォンやピアスなどとは違う、体の一部なんだということを!!!

義足をしている人に「そこに義足を置いていきなさい」と言えますか?

補聴器を取れだなんてもってのほか、絶対に許せない。

私は補聴器は取れにくいものであること、眼鏡はOKで補聴器はダメと言うのはおかしいのではないかということ、そして体の一部である補聴器を取らせるという行為はいかがなものかということを伝え、必ずこのことを上に伝えるように言って電話を切った。
(でも後で聞いたら、やっぱり上には伝えてなかった。きっと「またうるさい客だった」と愚痴りながら切ったのだろう)


幸い補聴器はジョイポリスで見つかり、手元に戻ってきた。


しかし、また別のことが発覚した。(続く)


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