白杖のトライリンガル

難聴だけじゃない?網膜色素変性症を併せ持つアッシャー症候群の息子達の日常を母の目からつづります。

告知

2017-11-17 12:38:48 | RP
いつまでも秘密にしておくわけにはいかない。

ぶつかったり、つまずいたり、蹴飛ばしたり、生傷が絶えない。
自分で注意するためにも、周りに理解を求めるためにも、そろそろ説明をする時が来た気がする。
進行性であることを明かさず、
病名を明かさず、
難聴と関係していることも明かさず、
ただ、見え方の現状を説明するだけなら、ショックも少なく済むのではないか。

夫に相談してみた。
YesともNoともいわない。
まだ早すぎると思っているのか。
それとも興味がないのか。

告知するときは夫も一緒だと思っていたけれど、もういい。
一人で説明しよう。

いつものようにダイニングテーブルで宿題をしている途中、切り出してみた。

「あんたがいつもぶつかるのはね、目が悪いからなのよ。」

視野が普通の人より狭いことを説明した。

反応は?

・・・喜んでる?

「あーー、なーーんだ、そうだったのか。それでぶつかったり、つまずいたり、転んだりするんだ。」

今までの不可解な出来事は、自分がアホなせいではなく、目のせいだったとわかってちょっと喜んでいるように見える。

「じゃー、これは?よく、見の前にあるのに気づかない。何かを探していて見たはずなのに気づかない。」

「それはね、中心視野のすぐ横にバナナ状に暗点があるからだよ。
見ているところのすぐ横は実は見えてないの。」

「あーーー、そうなんだぁ~。」

じゃぁこういうのは?
こんなこともよくあるんだけど。

次から次へと質問を投げかける長男。
夜盲、ひどい色盲、暗順応の悪さ、光に弱いこと、同系色の色が一体化して見えてしまうこと、すべて説明した。

長男は明らかに喜んでいた。
やっと謎が解けたというように。


これからあなたはずっと、目の悪い自分と付き合っていくことになるんだよ。
今見えている部分も、どんどん見えなくなっていく。

ごめんね、マー君。