白杖のトライリンガル

難聴だけじゃない?網膜色素変性症を併せ持つアッシャー症候群の息子達の日常を母の目からつづります。

東北大学治験開始か?

2018-06-18 12:38:41 | RP
こんな見出しが出ていました。

東北大、2018年度中に網膜色素変性症の医師主導治験を開始
(2018.06.18 08:00)

『東北大学大学院医学系研究科教授の阿部俊明氏や同助教の永井展裕氏の研究グループは、埋め込み型徐放デバイスを利用して網膜色素変性症を対象にした医師主導治験を2018年度中に始める予定だ。網膜色素変性症は遺伝性の網膜疾患で、場合によっては失明に至る重篤な疾患だ。新たに開発したデバイスを利用して、長期にわたって薬剤を局所投与する。』

やっと治験開始かぁって感じ。
前から注目はしてたけど、いまいちよくわからない。
どれだけの効果があるのかしらね?
幹細胞の注入の方が効果があるような気がする。

まぁそれでも、これまで治療法皆無だったのが、すこしずつ手の届きそうなところにまで来てるんだから、喜ばなきゃね。

もう一歩。






絶えないケガ

2018-06-17 12:38:59 | RP
どうしても、ぶつかってしまう長男。

ドアの広さが分からないのか、肩のあたりから体当たりするように、ドアの枠にぶつかる。

足元が見えないため、しょっちゅう物を蹴飛ばしてしまう。
床に物を置くなといくら言っても、した二人はいつも床に物を置きっぱなしにし、
それを長男が踏んだり蹴飛ばしたり。

先日はコーヒーテーブルを蹴飛ばして、右足の小指の爪が剥げてしまった。

額にはいつもたんこぶがある。
前のが治る前に、同じところを打つものだから、額の同じところに常にたんこぶがある。

夏休みに入って、子供たちはデイキャンプに行くことになった。
毎日バスで山や海や湖に行って遊ぶ。

長男は、グループリーダーの補佐役として参加した。


「森の中で鬼ごっこするんだよ。なんでみんなぶつからずに、転ばずに走れるんだろう?」

あまり考えてなかったけど、山や海のようなところでは足元に注意しなきゃいけない。
そしたら、木の枝にぶつかってしまう。

危ない。
大丈夫か?

最初の週、いきなり大けがをして帰ってきた。
傾斜の急な坂で、木の根っこにつまずいて転んでしまったらしい。
傾斜が急なので、そのままころころと転がってしまったとかで、
肩から足まで、体中すり傷を作って帰ってきた。

痛かっただろうに。
不便なだけじゃなくて、痛い思いまでしなきゃいけないなんて。

2か月分お金は払っていたけど、サマーキャンプはもうやめにした。
長男には無理だ。

友達の助け

2018-06-15 12:42:06 | RP
いよいよ中学も卒業。

この学校は本当にいい学校だった。
お金はかかったけど、親として最高のプレゼントだったんじゃないかな。

お金持ちのご子息ご令嬢ばかりなんだけど、みんな本当に良い子たちで、
見ていてとても微笑ましかった。

長男は卒業したくないと、ずいぶん嘆いていたけど、
長男だけでなく、親の私も卒業してしまうのが寂しくて仕方ない。

仲の良い10人くらいのグループがあって、
みんなマーカスの目のことを知っている。

暗いところでずいぶんと助けてもらったようだ。

最後の日、レストランを貸し切ってパーティーをした日も、
夜9時まで遊んで、真っ暗な中どうしたのかと心配したけど、
夫が迎えに行ったとき

「ヘイ、マーカス、お父さんが迎えに来てるぞ!」

っと長男の手をとって夫の方に歩いてきたらしい。

「目の前に椅子があるぞ、気を付けろ」
などと、周りにいた子たちも声をかけていたそうだ。

そんな友達の中にいたから、長男は学校がすごく楽しかった。
ぶつかったり転んだりしても、
「またやっちゃった」って
笑っていられたんだと思う。


卒業式の日、狭い校舎にたくさんの人が来ていた。
長男は人込みをきらう。
どうしてもぶつかってしまう。

卒業生が退場するとき、
長男は自然と手を友達の肩にのせた。

人と一緒だと安心して歩けるから、自然に身についたものだと思う。

のせられた友達も、嫌な顔一つせず、普通に自然に一緒に退場してきた。

なんか、感動した。

友達のすばらしさ、大切さ。
そして気が付いた。
親ができることなんて、ほとんど何もないんだ。

今後ますます親と一緒にいる時間は少なくなる。

長男は、時間のほとんどを友達と過ごす。

良い友達に恵まれること。それが一番必要なのかもしれない。

たぶん将来は、彼女や奥さんが長男の助けになるんだろう。


親ができることなんてなにもない。