白杖のトライリンガル

難聴だけじゃない?網膜色素変性症を併せ持つアッシャー症候群の息子達の日常を母の目からつづります。

アメリカの教育制度(スキップ)

2019-01-21 12:24:10 | 子供
アメリカではスキップ(飛び級)という制度があることを知っている人は多いだろう。

しかし、大きな勘違いがある。

日本人は、「頭がよけれあスキップするもんだ」と思っているようだ。
それは違う。
スキップをする子供たちは、スキップさせることを目的に特別な教育を受けさせられたっとでも言おうか。

頭がいいから学校がどんどん先を教えて結果的に3年生なのに4年生の勉強終わっちゃったってことはほとんどない。
まぁ、どっかの私立の学校ならそういうこともあるかもしれないけど、
公立の場合断言していい。
学校が一人の生徒のために、そんな手間をかけるなどあり得ない。
たいていの場合、先生たちは遅れている子供を引っ張ることで精いっぱいだ。
そして、「最低レベルに達している子が何パーセントいるか」で学校は評価される。

スキップする子供は、親がスキップさせることを目標にして、自分が教えるなり、家庭教師をつけるなりして勉強させるのがほとんどだ。

アメリカの小学校のスタンダードはめちゃくちゃ低い。
うちの子供たちでさえ、たいくつで仕方なかった。
だから、よっぽどのアホでもない限り、それを目的にやれば、一学年のスキップくらいなら難しくないと思う。

じゃぁ、金持ちは誰でもやらせるかと言うと、それも違う。

だって、子供時代って重要。
精神年齢が近いほうが友達と遊んでいても楽しい。

昔就職面接にやけに若く見える女の子が来た。
アメリカでは年齢を聞くのは違法なので、誰も彼女の年齢を知らなかった。
監査はクライアント先に出向くので車の運転が必要だといったところ、
15歳だからまだ免許を取れないという。

15歳でもう大卒?
確かに若く見えるけど、みんなびっくり。

普通なら高校生で青春を謳歌している時期に、もう働きに出る?
それって幸せなの?

頭がいいことを見せびらかしたいなら、スキップじゃなくても方法はいくらでもある。
例えば数学オリンピックとか、
American Math Compitionとか。

例えばAMC8は8年生レベルに作ってある。
8年生以下ならだれでも挑戦できる。
優勝するのは8年生とは限らないのが面白い。

AMC12の優勝者が小学5年生なんてことも聞く。
明らかに、その子は頭がいい。
ものすごく頭がいい。
天才的に頭がいい。

でも、スキップはしてないわけです。
少なくとも数学は微分積分まで勉強済みなわけです。
スキップできないというより、スキップに興味がないといったほうがいい。

アメリカの公立学校のレベルの低さを愚痴るとよく言われる。
「じゃぁスキップしないの?」

「成績良い=スキップ」でもなく
「頭が良い=スキップ」でもないということ、お判りいただけたかしら?



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