ゆっくりと山登り

登山、写真、その他日々のことなど

白馬三山 2012年7月 その2

2012-07-22 22:45:44 | 北アルプス

2012年7月16日

さて未明の空、テントのベンチレータからはぎっしり星が見えていました。

テントの中でコーヒーを淹れ、ナッツのタルトと餡ドーナツでさっさと朝食を済ませる。

三連休の最終日なので周囲の人たちの多くは今日ゆっくり下山するのでしょう。

いつもの山のテント場の朝のようなバタバタ感はありません。

私は夜明け前に歩き出す予定でしたがちと出遅れた。

しかし期待通りの爽やかな朝です。

 

 

まだ硬い雪田をわたり、尾根に上がる。

振り返れば池の向こうに妙高、火打ちも頭を出している。

 

 

雪倉岳から朝日岳への稜線。

次に白馬に来るときはあちらを歩くぞ。

 

 

イワツメクサ

 

 

コマクサ

 

 

前方を歩く親子、白馬まで往復するようです。

奔放に道草を食いながら歩いていく男の子と、それを見守る父親。

追い付いてあいさつを交わそうとすると、道のわきを方を指さす。

直ぐそばに雷鳥の夫婦がいました。

「さっきから逃げようともしないんですよ」と父親。

 

 

上空に雲が流れていてスカッと快晴とはいかないまでも

日が昇るにつれて明るい夏山らしい景色になってきました。

 

 

 

小蓮華に向かう展望の良い尾根道。

やっぱりここは北アルプスの主稜線への登り道としてはトップクラスに快適です。

 足元にはミヤマダイコンソウ

 

麓はまだ雲に覆われていますが、今日は暑い一日になることでしょう。

 

 

坂の上の雲~  の尾根道

 

 

左右の景色を見ながら快調に高度を上げてゆきます。

 

 

 

 杓子岳、白馬鑓ケ岳ががっしりとした姿を現しました。

 

大ボスの白馬岳は・・・ちとご機嫌斜めでしょうか。

ガスをかぶっています。

 

奥に白馬鑓ヶ岳、手前に重なるように杓子岳

大雪渓に向かって険しく切れ落ちています。

 

 

稜線の向こう側には剱岳も鋭い三角頭を出していました。

 

 

 なおも青空めがけて歩いてゆく。

 

傍らの花々も多様になってきました。

ミヤマアズマギク

 

 

 

チングルマ

 

 

ハクサンイチゲとシナノキンバイ

 

オオツガザクラ

 

ツガザクラ

 

イワカガミとオオツガザクラ

 

周囲の花を愛でながら歩いてゆくと、

やがて剣を立てた小蓮華の山頂に出ます。

主稜線に出ると日本海側からくる風にあたり、火照った顔がヒヤリとします。

 

 

ここからの眺めも素晴らしい。

 

 

黒部川の河口あたりでしょうか。

 

富山湾から能登半島にかけて、遠くの街まで見渡すことができました。

 

 

さらに三国境に向かってゆったりとした尾根道を進む。

稜線あがると雲が徐々に増えてきました。

白馬の本峰は相変わらずガスの中。

 

雪倉岳方面

 

 

 

三国境でちょっと一服

小蓮華を振り返る。

 

 

 ここからは岩場が多くなります。

それでもあちらこちらに色とりどりの花が咲いているのが白馬のいいところ。

 

ウルップソウにハクサンイチゲ

 

ヨツバシオガマにイワベンケイ

 

 

オヤマノエンドウとミヤマキンバイ

 

そして岩場のあちこちに不思議な風貌の花

ちょっとしょぼくれて見えますけどツクモグサ

 

 

さてガスはいよいよ濃くなり怪しい雰囲気。

白馬山頂からは次々とパーティが下りてきます。

ちょっと渋滞気味の岩場をすり抜けていく。

 

 

 

 

山頂に到着

周囲は真っ白で何も見えず。

 

 

山頂のわきにザックを置いて写真を撮っていると

白馬山荘側から小さな姉妹を連れた親子4人が登頂してきました。

妹さんは4~5歳でしょうか。

小さな体で大雪渓を登ってきたのかしらん。

周囲の大人たちに「すごいね~」と声をかけられて少し誇らしげ。

 

そして次に青い目の若い女の子の集団。

「こんにちは、お疲れ様」と声をかけると

「Guten Morgen!」と返ってきました。

ドイツかスイスかわからないけれど、海外の娘さんたち、

ほおを紅潮させてにこにこしながら山頂にやってきました。

 

にわかににぎやかになった白馬岳山頂。

景色が見えないのは残念だったけど、

真っ白なガスの中の空間が皆の達成感で満たされていました。

 

続きます

 



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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
栂池から白馬 (azm)
2012-07-22 23:05:04
ども! 栂池から白馬の道のり、懐かしく拝見しました。花が輝いていますね。私も前回の白馬は山頂はガスにつつまれ眺望はホワイト。前回記事の乗鞍のケルンも懐かしい。初めての白馬もこのコースで、このケルンの下でゆっくり休んで、相方K自家製のシュトーレンを食べながら、景色を楽しんだ想い出があります。14年前でした~。
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Unknown (nousagi)
2012-07-23 11:39:50
前回、HN間違えました。(^_^;)
ひょいと抱きあげられるほど
ライチョウの背中が大きいですね。
よほど近くにいたんですね。
雪が斑に残った山々の美しいこと
来年こそは・・・といつも思うのに。(>_<)
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azmさんこんばんは (trekker-k)
2012-07-24 22:08:47
azmさん、たしかNHKの撮影隊と遭遇したんでしたね。私も白馬岳は相性が悪いのか、なかなか山頂で真っ青な空に出会えません。それでもこのコースは良いですね。お気に入りです。
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nousagiさんこんばんは (trekker-k)
2012-07-24 22:11:37
この雷鳥、写真はズームアップしているので実際はもっと距離があったのですが、それでも近くでゆっくり撮影できるほどじっとしていてくれました。7月半は、このあたりはまだまだ雪が多いですね。アルプスらしい景色がうれしい季節です。nousagiさんも、いずれぜひ登ってみてください。
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Unknown (花音)
2012-07-25 22:11:03
こんばんは

高山植物の綺麗な花がたくさん咲いていて、素敵ですね~♪
それにしても高い山ですね。
上に行くとガスが出ていて、天気が変わりやすいようですね。
4歳くらいの女の子が登って来たのですか?
信じられないようです。

山の景色も素晴らしいし、写真がものすごく綺麗ですね。
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花音さんこんばんは (trekker-k)
2012-07-26 23:14:14
今回はお花畑を見たいということで出かけたので、満足のいく山行になりました。ある標高以下は晴れて天気が良かったのですが、稜線上は雲がかかっていたのが残念です。白馬岳も下界からの標高差が大きいので、大雪渓の方から小さな女の子が登ってきたのはビックリでした。いつもありがとうございます。
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