地味ログ東洋硬化.うろつき雑記

寒い時も暑い時も、寒い場所も暑い場所も、処かまわず神出鬼没な東洋硬化の表面処理を、ポップに語ります。

新しく「第9惑星」が想定されました

2008年03月08日 11時34分46秒 | 大気圏外ネタ
 亜熱帯の香港では、今がもっとも良い季節
です。ただし、ここもスモッギー。

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太陽系に第9惑星の可能性
神戸大学惑星科学センターの理論計算で突き止められる


太陽から80AU(1AU=約1.5億km)以遠の領域に、地球とほぼ同じ大きさの惑星Xが
存在する可能性が高いことが神戸大学惑星科学研究センターの向井正教授とパ
トリック特別研究員等研究チームによる理論計算で世界で初めて突き止められた。

この研究チームは、これまで謎とされていたエッジワースカイパーベルト(30~
50AU:1AU=約1.5億km)以遠の領域でまばらに存在する太陽系外縁天体(TNO)
が、極端に細長い楕円形軌道をとる謎の解明に取り組んだ。通常、エッジワース
カイパーベルトで公転するTNOは、太陽系の8個の惑星と同じほぼ円形の軌道をとっ
ている。 

なぜエッジワースカイパーベルト以遠のTNOはこのような変則的な軌道をとるの
か、研究チームは太陽系惑星形成理論にもとづき、40億年前から現在までの惑星
やTNOの軌道の変化をコンピュータで計算した結果、この理論ではこれ等のTNOの
変則軌道の説明が出来ないことが分かった。そのため、新しい惑星Xを仮定して
コンピュータで数値計算すると、初めて説明が可能になることを発見した。

研究チームの理論は、太陽から20AU離れた領域で誕生した地球質量の0.3~0.7倍
の惑星Xが、太陽系形成後の約1億年間で海王星の重力散乱などによって80AU以遠
の軌道へ移動し、その過程でTNOを弾き飛ばして周りのTNOの軌道を変えていった
と考えれば説明がつくとしている。


(地球質量の0.3~0.7倍の惑星とは、またかなり大きなものではありますが..)

研究チームの計算によると、惑星Xの直径は1万~1万6000kmで、ほぼ地球の直径
(約1万2700km)に相当するとのことである。惑星Xは現在半径が150億~260億km
の軌道を周回しており、太陽に最も接近する地点(近日点)では、冥王星並の明
るさに輝くと考えられている。惑星Xは、水を主成分とする氷でできた天体であ
ろうと考えられている。今後のさらなる研究により惑星Xが確認されれば、冥王
星に替わって9番目の新しい惑星が誕生することになる。今回の研究の詳細は、
4月に発行される米国のアストロ・フィジカル・ジャーナルに掲載される。

太陽系の未知の惑星(後に海王星と命名)は、1781年に発見された天王星の軌道
のわずかな摂動に注目したイギリスのジョン・カウチ・アダムスとフランスのウ
ルバン・ルヴェリエという2人の数学者が独自に行なった計算によりそのあるべ
き場所が予言された。1846年9月23日、2人の予言にもとづいて観測したベルリン
天文台のヨハン・ガレによって発見された。

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地球質量の0.3~0.7倍の質量である上に、周辺に同等の軌道を持つ他天体が
存在しないならば、何の問題もなく「惑星」としてのカテゴリーに含まれること
になると思います。

一昨年「惑星」から「準惑星」に降格させられた冥王星に代わってこの想定上の
惑星が「第9惑星」に名乗りをあげるわけです。

ただし、アダムス・ルベリエ・ガレが海王星を発見した際の様に、事がそうそう
スムーズに運ぶものや否や。

冥王星発見は、ローウェルやその他100年ほど前の天文学者たちが計算で求め
た数値より遙かに小さな惑星として、想定軌道と全く違った公転軌道を持ってい
ましたし、発見したトンボーの手法は天球写真をこまめに経時比較してやっと発
見したといういわば人海戦術的発見でした。

今回の「新」第9惑星想定が、スムーズに発見に結びつけば良いのですが、そう
簡単に達成出来るものか、やや懐疑的。

いずれにしろ、未だ発見されていないカイパーベルト以遠に軌道を持つ太陽系
外縁天体(TNO)の中には、今回想定された天体と同等かそれ以上のものが、
まだ多数ゴロゴロ存在していることと思います。

100年も経てば、そのあたりの大枠が見えてくることと思いますが、今の観測
技術では、まだまだ穴があり過ぎ。

気長に発見を待ちましょう。僕が生存しているはずのこれから数十年間ぽっち
でも、まだまだ色々なものが見つかってくるものと思います。



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   または、TEL:0942-34-1387  FAX:0942-36-0520
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 フレーム溶射による、短納期での寸法・形状・機能の復元加工開始
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重力マイクロレンズ効果

2008年02月29日 13時27分31秒 | 大気圏外ネタ


名古屋大学太陽地球環境研究所が参加する国際観測チームが、恒星と惑星
二つを含む惑星系を発見したという報道から既に2週間です。

太陽系外の惑星発見事例も300に迫りつつある現時点、もはやこの手の知
らせはエポックにはならないとお考えの向きがあるでしょうが、少しばかり内容
が面白いのであえてアップ。

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「小さな太陽系」発見 第2の地球探し期待 名大チーム

2008年02月15日17時57分

 名古屋大学太陽地球環境研究所が参加する国際観測チームは、太陽系外に、
恒星と惑星二つを含む惑星系を発見した。それぞれの重さ、明るさや天体間
の距離が太陽系の太陽、木星、土星の構成とよく似ているため、そばに地球
に似た惑星が存在する可能性もあるという。15日付の米科学誌サイエンス
で論文を発表する。

 地球からある遠方の星を観測している時に、偶然、別の星がその前を横切
ると、その星の重力によって観測中の星の光が増幅される「重力レンズ」と
いう現象が起きる。

 同チームは06年3月から4月にかけて、地球から2万6000光年離れ
た星の観測中に、重力レンズ現象をとらえた。このデータの解析から、横切っ
たのは、太陽系から5000光年の距離にある恒星一つと、少なくとも惑星
二つを含む惑星系であることを突き止めた。

 恒星の重さは太陽の約半分で、その周りを回る惑星は内側から順に、木星
の0.71倍、土星の0.91倍だった。恒星と二つの惑星の距離の比率も
それぞれ、太陽と木星、太陽と土星の距離の比とほぼ同じで、同研究所の伊
藤好孝教授は「地球がある太陽系をそのままだいたい半分に縮小した構成。
温度や明るさなど色々な面で、我々の太陽系に非常に近い」と話す。

 惑星の形成過程を研究する東京工業大の井田茂教授は「発見された恒星の
近くに地球のような惑星ができた可能性は大いにあるが、安定して存続して
いるかどうかを予測するには、惑星形成の理論はまだ不確実だ。名大グルー
プの重力レンズを使った観測は非常に効率的かつ大規模で、将来、もっと太
陽に似た恒星と、その近くにある地球のような生命のある惑星を発見する可
能性も大いに期待できる」と話す。

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地球から5000光年離れたその恒星を観測中に別の恒星がその背後を
横切り、そこで発生した重力マイクロレンズ効果を分析した処、我らの
太陽系のほぼ半分の規模の惑星系が発見されたとのこと。

ちなみに、この観測法で太陽系に似た惑星系を発見したのは初めてらしい
です。

ドップラー遷移法やトランジット法などで発見された惑星系は、発見者
以外の方が後日、追確認することで証明されるものなのですが、この事
例は1回こっきりの発見。

もう一度他恒星が5000光年先の当該惑星系の後ろを横切ることなど、
それこそ天文学的確率でありまして、今後この惑星系を改めて観測する
ことは出来ません。

5000光年はいかにも遠すぎて、その他の観測方法での追確認はまず
無理。せめて数十光年ぐらいの距離だったならば、何世代も後の後輩
たちが探査機でも飛ばすことも不可能ではないのかもしれませんが、幾ら
なんでも5000光年は遠すぎます。

この惑星系のデータはこれ以上深めることは出来ません。ある意味悔しい
です。



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ニューホライズンズ打上2周年記念日

2008年01月19日 14時50分34秒 | 大気圏外ネタ


明日は、準惑星に降格された冥王星とエッジワースカイパーベルト天体(EKBO)
の探査にあたるニューホライズンズが打ち上げられてから丸2年目にあたります。

正確には、2006年1月19日19時00分 (UTC) /20日4時00分 (日本時間)
に、フロリダ州のケネディ宇宙センターに隣接するケープカナベラル空軍基地
第41番発射台から、ロッキード・マーティン社製アトラスV型ロケットで打ち上げられ
ました。


(打上げ用ロケットの第1段に使われたアトラスには補助ブースター5基が取りつけら
れました。史上最も多くのブースターを使用した事例に。何故かって、地球圏離れた
段階での初速をできるだけ稼いでおく為)

人工天体史上最速の物体とのレコードを保持しつつ、昨年2月には木星スイングバイ
し、冥王星目指してかっ飛んでいます。ただし、観測機器類ほとんど休眠した状態で。

現在のニューホライズンズの位置は、


(地球から9.49AU(およそ14.2億㌔)、第一目的の冥王星まで22.84AU(およそ34.3億㌔)

あと数箇月で土星軌道にまで到達します。発射から2年数箇月で土星軌道にまで人工物
を送り込めるロケット初速っちゃー、やはり大したもんです。

アトラス・セントール・デルタ等々、米国の数あるロケット群、色んな組み合わされ方
でもって数十年に渡り使用されていますが、信頼性はやはり抜群です。

太陽系全体を見渡せる鳥瞰図で、冥王星とニューホライズンズとの位置を見てみますと、


(土星軌道超えてからが長いです。土星-天王星軌道間を飛んでいる2010年に、
近傍(と言っても最接近時でも数十万㌔か数百万㌔かの距離はあるはずですが)を
フライバイすることになる小惑星クラントルを観測することになっています)

木星スイングバイ直後は、23.08Km/secまで増速出来たのですが、現在のスピードは、
19.03Km/secまで低下しています。ちなみに、打上げてすぐ、月軌道を通過した時点
では30.49Km/secでした。

冥王星表面までの距離およそ10,000Kmに最接近する2015年7月14日まで、残す
ところ、2733日と6時間少々です。その時点でのスピードは約14Km/secまで落ち
込んでしまってるんだとか。

それでも、パイオニアやボイジャー等、歴代の外惑星探査機たちよりよほど速いスピード
ではありますが。



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とりあえず月末の火星への小惑星衝突はないみたいです

2008年01月14日 18時03分13秒 | 大気圏外ネタ
 

旗日の上に快晴・ほぼ無風ときた日でしたので、本当ならばどっか出かけたかった
のですが、喉風邪にやられていまして、微熱持ちです。

少し近所に出ただけで、基本、家の中でゴロゴロしています。

大した内容も無いまま、小ネタを2連発出したいと思います。

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小惑星の火星衝突、回避へ=確率0.01%に低下-NASA

1月11日17時0分配信 時事通信

【シリコンバレー10日時事】米航空宇宙局(NASA)のジェット推進研究所(カリフォ
ルニア州)は10日までに、今月30日未明(日本時間同日夜)に予想される火星への小
惑星の接近について、各種の観測データを再分析した結果、「衝突の可能性はほぼ
なくなった」との最新予測をまとめた。

この小惑星「2007WD5」は昨年11月に発見され、同研究所は一時、75分の1と比較的
高い確率で衝突があり得ると予測。しかしこのほど、確率を1万分の1に引き下げ、
「最接近したケースでも火星から約4000キロ圏内に近づくことはない」と予測を改
めた。

小惑星は直径数十メートルあり、直撃なら、火星の表面に広島型原爆200個相当の衝
撃を与えて巨大クレーターができると予想され、天文学者らが壮大な天文ショーとして
注目していた。 

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地球より小惑星帯に近い位置を公転する火星ですが、直径が6800㌔と地球の
約半分(地球の直径は12700㌔、ちなみに月の直径は火星の半分強の3500㌔)
ですので、小惑星(というか大きめの岩塊)がヒットする可能性はどちらの惑星の
方が高いのかと、ふと疑問に。

直径数十㍍のものならば1000年に一度くらいの割合で火星に衝突しているらしい
のですが、これって地球に較べ、どうなん?

調べて見ましたがよくわかりません。

先月23日の記事にWikipediaから、地球との衝突可能性大な小惑星、
(29075) 1950 DAが2880年3月16日に地球と0.3%の可能性を持って衝突すると
予想されている件、転載致しました。

小惑星衝突可能性の計算は、太陽と諸惑星の引力を考慮するだけでなく、他の小惑星
や太陽系外の恒星の引力・太陽の形状が完全な球体ではないことから生ずる引力の
ムラ・太陽からの光圧・小惑星自体の形状の歪さなど諸々の変動要因を可能な限り計算
の枠内に入れ込んで算出するらしいです。

1950DAが0.3%の確率で衝突するとの報道ですが、、我々にはまだ800年以上の準備
期間がありますから、ゆっくりと回避準備始めればいいわけで...



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NEO (Near Earth Object)

2007年12月23日 11時08分18秒 | 大気圏外ネタ


一昨日の同友会久留米支部忘年会と、昨日の同友会内の「GIEMON小屋」の
忘年会をこなしました。

今朝のニュースの類からのピックアップ。

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火星に隕石が衝突? 来年1月30日、75分の1の確率で

12月22日10時3分配信 産経新聞

 【ロサンゼルス=松尾理也】米航空宇宙局(NASA)の研究機関ジェット
推進研究所(カリフォルニア州)は21日、直径約50メートルの隕石(いんせき)
が来年1月30日に、75分の1という高い確率で火星に衝突するとの予測を発
表した。

 この隕石は2007WD5と名付けられ、現在時速約4万5000キロの速度
で地球と火星との間を飛行している。衝突した場合の衝撃の規模は広島型原爆
200個分に相当する3メガトンに達し、1908年にシベリア地方で起きた巨大
隕石落下に匹敵するという。

 火星では現在、複数の火星探査機が活動を継続中で、関係者は、衝突が起きれば
科学的にきわめて興味深いデータが得られると期待している。

 太陽系の地球以外の惑星に対する隕石の衝突は、1994年にシューメーカー・
レビー第9彗星が木星に衝突したのが確認され、当時話題を呼んだ。

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火星に小惑星衝突の可能性、来年1月30日…NASA発表

12月22日19時37分配信 読売新聞

 米航空宇宙局(NASA)は21日、直径50メートルほどの小惑星が、来年1月
30日に75分の1の確率で火星に衝突する可能性があると発表した。

 この小惑星は「2007WD5」という名前で、11月に発見され、地球に接近し
てくる小惑星の「監視リスト」に載せられていた。現在は地球と火星の間を飛んでい
るが、最新の計算結果によると、火星の公転軌道を時速4万5000キロ・メートル
で横切り、火星の五万キロ・メートル以内に近づくことがわかった。

 もし火星に衝突した場合は、直径1キロ・メートル程度のクレーターを火星の表面
に作ると予想される。火星には同規模の小惑星が1000年に1度ぐらいの頻度で衝
突しているとみられている。

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「関係者は、衝突が起きれば科学的にきわめて興味深いデータが得られると期待し
ている」とのこと。

仮に衝突するとして、火星表面で数年前より探査活動を行なっている自立走行
ロボット「スピリット」・「オポチュニティー」それぞれの活動地域からは、遠く
離れた場所が衝突エリアとして予想されているので、とりあえず安全らしく、逆に
大隕石(小・小惑星)落下による火星の地形・大気・粉塵の飛散などの被害状況を
確認出来るので観測者たちは喜んでいるものと思われます。

この小惑星「2007WD5」、今年11月20日に発見されたものですが、発見
前の軌道を逆算してみると、発見される前の11月1日には地球から750万㌔の
距離の位置を通っていたとのこと。地球⇔月間の距離の20倍も離れたところを
通り抜けていたらしいのですが、それを安全と感じるか危険と感じるか、人それ
ぞれでしょうが。

Wikipedia「地球近傍小惑星」の項から抜粋。

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地球近傍小惑星の脅威

白亜紀の終わりの地層に発見されたK-T境界(白亜紀 - 第三紀境界層)は、巨大な
彗星か隕石の衝突によってもたらされたことがわかって来たが、その元として地球近傍
小惑星の存在が浮上してきた。

天体の地球への衝突の脅威は、1994年7月16日のシューメーカー・レヴィ第9彗星の木星
への衝突により広く知られるようになった。木星へは、地球以上に多くの天体が衝突
していると考えられている。

直径1kmほどの小惑星の地球への衝突は100万年に数回、5kmほどの小惑星の衝突は
1000万年毎、小天体の衝突は毎月2、3回起こっていると考えられている。

これまでに数回間違った警報が出ているが、多くの小惑星が地球に衝突する危険性が
あることが知られている。2002年4月、NASAはアポロ群の小惑星 (29075) 1950 DA
(直径1km)が2880年3月16日に0.3%の確率で地球に衝突すると発表した。この確率は
他の小惑星の危険性の1,000倍に当たる。

2004年には、これまでの地球接近記録を更新する2個の小惑星が発見された。3月18日に
アテン群の小惑星2004 FH(直径30m)が地球の表面からの距離4万2740kmまで接近し、
3月31日には同じくアテン群の2004 FU162(直径6m)が同6350Kmまで接近した。

2006年7月3日には、2004 XP14が地球から約42万kmの位置を通過した。

このように、地球近傍小惑星はその軌道によっては地球に衝突する可能性も考えられ
る。小さな小惑星の衝突でも甚大な被害が予測されることから、これらの小惑星を発見
し監視するためのプロジェクトが世界各地で行われている。

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近年の小惑星観測技術の向上により、小惑星衝突の危険性とその可能性が大きく
クローズアップされておりまして、「天が降ってくる恐怖」とでもいいますか、たかが
直径数十㍍の大型隕石の落下でも、地表には数千㍍の直径のクレーターが発生します
し、海洋に落下したならば、沿岸は地震での津波など比較にならないほどの大波に
より壊滅してしまいます。

もう一つ、Wikipedia「地球近傍天体」の項を転記。

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地球近傍天体

地球近傍天体(ちきゅうきんぼうてんたい)とは、地球に接近する軌道を持つ天体
(彗星、小惑星、大きい流星体)の総称。英語でNEO (Near Earth Object) と呼ばれ
ることもある。地球に接近することから衝突の危険性を持つ反面、地球からの宇宙船が
容易に到達しやすく(月よりはるかに少ない速度増分 (ΔV) で済むものもある)、今後
の科学的調査と商業開発において重要になると考えられている。

NASAは1km以上の全ての地球近傍天体をリストに載せる議会命令を公布した。この大き
さもしくはそれ以上の大きさのNEOは、地球に衝突すると地球単位の重大な災害を引き
起こす。これまでにおよそ500個の危険性があるNEOが発見された。最も広く受け入れら
れた見積りによると、まだ見つけられていない地球近傍天体が500個以上もあると見ら
れている。アメリカ、EUおよび他の国は現在、地球近傍天体のためにスペースガードと
いう捜索プロジェクトで捜索を続けている。なお、現在調査されていない全天の約30%
をカバーするために、オーストラリアで既存の望遠鏡を利用する動きが進められている。

種類とサイズに従った地球近傍天体の分類

流星体:50m以下。
小惑星:50m以上→地球近傍小惑星を参照
彗星

[編集] NEOの総数
2006年8月31日現在、4187個が発見されている。このうち彗星が57個、アテン型小惑星
が330個、アモール型小惑星が1613個、そしてアポロ型小惑星が2181個である。このう
ち792個は『潜在的に地球と衝突する可能性をもつ小惑星』(PHA;Potentially Hazardous
Asteroid)に分類される。このPHAのうち162個と、その他838個は直径が1km以上ある。

[編集] 衝突の危険性の見積もり
天体が地球に衝突する危険性の見積もりは2つある。
トリノ・スケール (Torino scale) ……計算が簡単。
パレルモ・スケール (Palermo Technical Impact Hazard Scale) ……計算が複雑。
2004年12月25日に、小惑星 (99942) アポフィスはこれまでで最大のトリノ・スケール
4と認定された。2004年12月27日の時点で、2029年4月13日に2.7%の確率で地球に衝突
すると報じられたが、12月28日、さらなる計算の結果、衝撃の危険はおよそゼロまで落
ちた(トリノ・スケールも0になった)。 トリノ・スケール1以上の小惑星は2053個あ
るが、その数は観測の数が増えるにしたがって低下すると予想されている。

現在、パレルモスケールが最大と予想される小惑星は (29075) 1950 DAであり、2880年
3月16日に地球と衝突すると予想されている (p≤0.3%)。 この衝突が起こると、1950 DA
との衝突で放出されたエネルギーは地球の生物の大量絶滅を引き起こすであろう。しか
し、人類には1950 DAの軌道の見積りを改良し、必要ならばその向きをそらすための時
間が800年以上ある。

NASAは、the most significant NEO threatsで今後100年間で地球に衝突する危険性
がある小惑星のリストを公開している(1950 DAは含まれない)が、そのうちほとんど
全ては軌道計算の確定に伴いリストから外れる公算である。

[編集] NEOのニアミス
2004年3月18日、2004 FH(直径30m)が地球の上空約4万3000km上を通過し、地球近傍
天体の地球への接近記録を更新した。天文学者たちは接近の3日前に発見していた。検
出から最接近までの時間は一見短いかもしれないが、2004 FHは非常に小さい。このよ
うな、地球単位の災害を及ぼす可能性があるNEOははるかに早く見つけられるだろう。

そのわずか2週間後の3月31日、2004 FU162は地球の上空6,500kmを通過し、2004 FH
の記録を大幅に塗り替えた。この小惑星が検出されたのは最接近のわずか9時間前だっ
たが、推定直径10mと非常に小さかったので、地球に突入したならば大気圏中で無事に
燃え尽きたと予想されている。

これら2つと同じくらい小さい天体は、小惑星というよりむしろ流星体として分類される。

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個々人の危機管理意識のみでは到底及びもつかぬ脅威群の中に、比較的最近になって
新たに仲間入りした【地球近傍天体:NEO (Near Earth Object)の衝突】の危険性。
小天体観測技術が向上していくにつれ、我々の安全とその永続が、細い平均台の上の
演技の様に、かなり際どいものであることがわかります。

どーにかして衝突しそうなNEO軌道をそらせ、と言ってもNEOの衝突軌道変化を安全に
行なえるまでの技術を我々が手に入れるには、まだ数十年はかかるでしょうから、その
間は、神様にでも祈っておくしか手は無い様です。

仮に、衝突のわずか数時間前に発見され警報がだされたとしても、今のところ、何の
手立ても打てないのは歴然としています。



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呪縛払拭努力が我々の知識の地平線を押し広げてくれる訳で

2007年12月06日 08時03分11秒 | 大気圏外ネタ
 日本では都会でも晴れます。他所の国(特に隣国)に行って
帰って来ると、「あ~、ここはいい国やな~」とつくづく思います。最近、
右傾化してる自覚ありありですが、あっちと比較してみなさいって。

のっけからいらんこと書きましたが、今日は、AstroArtsからの引用。

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われわれに身近な「月」は、稀な存在か?

【2007年11月30日 Spitzer Newsroom】

太陽系に惑星が誕生して間もないころ、原始の地球に火星ほどの大きさの
天体が衝突して、月が形成されたと考えられている。太陽系以外の惑星系
に、同じような衝突で形成される衛星は存在するのだろうか。

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われわれの生活に身近な月は、その重力で潮の満ち干きを起こし、地球の
生命の進化を促し、海で誕生した生物を陸上生物へと進化させたと考えら
れている。

地球の生命に多大な影響を与えた月の形成は、約40億年ほど前にさかのぼ
る。太陽が誕生してから3000万年から5000万年後、太陽系には岩石惑星が
姿を現しはじめていた。そのころ、大きさが火星ほどの天体が、生まれて
間もない地球に衝突し、その残骸が地球の軌道に落ち込み、破片が集まっ
て月となったと考えられている。これは「ジャイアント・インパクト説」と
呼ばれている(一方、太陽系の他の衛星は、惑星と同時に形成されたか、あ
るいは惑星の重力によって取り込まれたと考えられている)。

米フロリダ大学のHadya Gorlova氏らの研究チームは、同様の衝突で、たく
さんの月が形成されていれるならば、多くの恒星の周辺にちりが観測され
るはずであると考えた。そして、NASAの赤外線天文衛星スピッツァーを使い、
3000万歳ほどの年齢にある恒星400個を観測した。

結果、400個のうちたった1個の恒星に衝突を物語ると思われるちりを発見し
た。さらに、ちりが集まるのに要する時間と衝突の起こる年代の幅などを
考慮に入れた計算から、月のような天体が形成される確率は、せいぜい5パー
セントから10パーセントであるという結論を出した。

研究に参加したアリゾナ大学のGeorge Rieke氏は、「衝突が起きていても、
それが最終的に「月」のような天体の形成にいたるかどうかはわかりません。
そう考えれば確率はさらに低くなる可能性があります」と話している。

衛星はもっと別のプロセスで形成された可能性もある。また、この宇宙に
存在する岩石惑星のほとんどに、実は地球の月のような衛星は存在しない
かもしれない。しかし、現在数十億個と考えられている岩石惑星の数をも
とにすれば、その5パーセントから10パーセントにあたる数億個の月が存在
していることになる。

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何が言いたいかっつーと、木星型系外惑星が続々と発見され、さらに地球
型の岩石表面(であると想像される)の惑星さえちらほら発見される様に
なってきた2007年現在においてさえ、なお、我々の太陽系や地球は
数ある恒星系の中の単なる一類型ではなく、特殊な(あえて言えば、神に
よって特別に選定された)恒星系であり、唯一無二の惑星であるはず、との
一神教的呪縛が欧米の研究者たちの心の片隅に引っかかっているみたいだ、
ということ。

一神教の呪縛が未だに社会の根底にある欧米では、天文学者たちでさえ、
最新の他恒星観測に際して、我々の太陽系がスペシャルなものなのか、
ジェネラルなものなのか、僕ら多神教徒(いや無神論者?)が想像もつか
ないほどのジレンマにかられつつ、一神教呪縛的観測動機とでも言うか、
それともそれから逃れたいからの観測動機とでも言うか、まあ、とにかく
地球ってものすごくスペシャルな惑星なの?神様から特別に与えられた
唯一無二な星なの?との疑問解消に、莫大なエネルギーを消費(浪費?)
しているみたいです。

まず、十数年ほど前に見つかり始めたホットジュピター(恒星近接軌道巨大
惑星)やエキセントリックプラネット(超楕円軌道周回惑星)の際は、
どの惑星も真円に近い軌道を持っている我々の太陽系の様な恒星系は存在
しないんじゃないか、との一神教的スペシャル太陽系論。これは、その後、
一定比率で真円に近い軌道を持つ系外惑星が発見されることで、沈静化
しました。

次に、数年前のシューメーカー=レビー彗星の木星吸引落下の様に、彗星
の直接的落下から地球を守ってくれるちょうど良い位置に木星があること
を神の仕業だと思いたがる部分。これについては、地球型岩石惑星の発見
事例があまりにも少なすぎる為、サンプル数の増加の後に結論が出るので
しょうが、元々は、地球型岩石惑星自体が他の恒星系には存在しないかも
しれない、との意見さえ真顔で出されていたのを、最近の観測データが
打ち破ったばかり。これも、数年のうちに、「なーんだ、地球と木星の
ポジショニングなんてありふれたものじゃん」となる可能性が極く濃厚です
が、実際の観測事例の蓄積を待たねば、太陽系スペシャル論は消え失せる
ところまで行きません。

そして、さらに言われているのが、「月」という分不相応に大きな衛星を
持つ地球だからこそ、海洋の干満、磁極や自転軸の安定があり、そんな
不自然な巨大衛星を保持できていることこそが、一神教的神の存在を証明
するものである、との意見。これも未だに撲滅できていない呪縛の一つです。

ただ、どの恒星系にも「地球=月ペア」の様な巨大衛星を持つ岩石型惑星が
存在するわけではなくとも、上の記事にある様に、ある一定比率、他の恒星
系にも「地球=月ペア」みたいなものは存在しそうだ、との観測事例が出始め
ました。この課題についても、数年or数十年の観測の蓄積によって呪縛払拭
となるものと思われます。


それにしても、まー、欧米の一神教呪縛っつーのはそれほど根深いものみたい
でして、その呪縛払拭努力が我々の知識の地平線を押し広げていってくれて
いる訳でもあるのですから、ある意味ありがたいこっちゃありますが。

一神教徒の天文学者さんたちのジレンマとその払拭努力、さぞや苦しくて大変
なことだろう、とお察し申し上げます。



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「希望」では無く「予測」

2007年11月27日 01時38分59秒 | 大気圏外ネタ
11月も上旬に報道されていた内容なので、「今更何で」ではありますが、
一応、当ブログの守備範囲内だと考え記事と致します。

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かに座55に、5つ目の系外惑星を発見

【2007年11月7日 JPL News Releases】

「かに座55(55 Cnc)」に、5つ目の系外惑星が発見された。1つの恒星に、
5つもの系外惑星が確認されたのは初めてのことだ。新たに発見されたのは
ガス惑星だが、いわゆる「ハビタブルゾーン(生命生存可能領域)」に位置
していることから、その周りには液体の水をたたえる衛星が存在しているか
もしれない。

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(かに座55(画像上)と太陽系(画像下)を比較したイラスト。青い線は、惑星の軌道。(NASA/JPL-Caltechから))

「かに座55」は、かに座の方向41光年の距離にあり、双眼鏡でその姿を見
ることができる。この恒星の周りには、過去4つの惑星が発見されていたが、
ここに新たな5つ目の惑星が発見されたのだ。今回の発見で、かに座55もっ
とも多くの惑星の存在が確認された恒星となった。

5つ目の惑星を発見したのは、サンフランシスコ州立大学のDebra Fischer氏
とカリフォニア大学バークレー校のGeoff Marcy氏の両研究者、および彼ら
に協力した研究者からなるチームだ。

チームは、米国カリフォルニアにあるリック天文台のシェーン望遠鏡と米
国ハワイにあるケック天文台の10メートル望遠鏡を使い、近傍の恒星2000
個を観測した。ドップラー法という、惑星の重力による恒星のふらつきを
検出する方法によって、新たな系外惑星を発見した。

かに座55系のもっとも内側には、公転周期が3日以下で海王星サイズの第1
惑星がある。そしてその外側には、木星よりやや小さく、公転周期が14.7日
の第2惑星がある。さらに、土星サイズで公転周期が44日の第3惑星、今回
発見された5つ目の惑星(第4惑星)と続く。第5惑星は、公転周期が14年で
質量は木星の4倍ほどだ。

発見された5つ目の惑星(第4惑星)は、質量が地球の約45倍で、組成や外観
は土星に似ている。公転周期は260日で、恒星から約1億1670万キロメートル
の距離に位置している。この距離に岩石惑星があれば、太陽から約1億5000万
キロメートルの距離にある地球と同様、その表面には水が液体の状態で存在
できるだろう。

残念ながら、5つ目の惑星はガス惑星だ。しかし、太陽系のすべてのガス惑星
に大きな衛星が存在しているように、この惑星の衛星に液体の水が存在して
いる可能性があるわけだ。カリフォニア大学バークレー校のMarcy氏は「5つ
の系外惑星の発見は、小さな一歩に過ぎません。次なる目標は地球のような
惑星探しです」と話している。

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偉そうに予言者ぶって言うならば、この恒星系、まだまだいくつもの惑星を
持っているのは確実だと思われます。

僕らの太陽系は惑星が8つ(冥王星が準惑星に格下げされてしまったので)
ですが、我らが太陽とほぼ同等の恒星が同等数程度かそれ以上の惑星を持って
いても、今日び何の不思議もありませんので。


現在、(太陽)系外惑星ハンティングのメインストリームは、地球型惑星
探しに向いています。

ドップラー法使用を主流とせざるを得ない2007年現在、木星型惑星に較べ
格段に小さな地球型惑星を発見する為のターゲットとなる恒星として、ここ
1~2年、主系列恒星としては極く小さな部類に属する赤色矮星が狙われる様
になってきました。

今年5月4日の当ブログ記事に、グリーゼ581という赤色矮星に、直径が地球の
1.5倍・質量は約5倍程の、俗に「スーパーアース」と呼ばれる地球型惑星
が発見された、と書きました。赤色矮星は自身質量が小さく、惑星を持っている
とするならばふらつきが観測し易いので、天文学者たちは近隣の赤色矮星に対し、
少しでもスペクトル変動があるかどうか、鵜の目鷹の目、観測しています。

ただし、今回話題になっている「かに座55番星」は、赤色矮星では無く、僕ら
の太陽とほぼ同等のG型(G8V)、質量は太陽の1.03倍、直径は0.91倍、誕生から
50億年程度と、我が恒星と非常に似ています。

そして今回、特に話題の中心になっているのは、1つの恒星が5つもの惑星を持って
いる、という部分です。

しかし、それとは別に興味深いのは、今回発見された木星型惑星の公転軌道が、
水が液体でいられる恒星からの距離範囲(ハビタブルゾーン)にあること。そし
て、僕らの太陽系の木星型惑星は例外なく大きな衛星を持っている事実から鑑み
るに、この惑星も大きな衛星を持っている可能性がそれなりにあること。そして
その衛星は液体の水を保持している可能性が極めて高いこと、という部分かと
思われます。

ハビタブルゾーンにある地球型惑星の検出でさえ難儀しているというのに、
ハビタブルゾーンにある木星型惑星のそのまた衛星を探せ、などと度の過ぎた
無茶を申しますが、やはり、太陽系外に生命の痕跡を見出すならば、この「無茶」
もまた外せないものであると思います。

現在から10年後ぐらいまでの探査技術では到底不可能でしょうが、僕が生存
しているうちにはこれら衛星と液体の水の保持の検出が可能になるものと、
「希望」では無く「予測」として考えていますが、如何に。



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地球型系外惑星の種発見に対して思うこと

2007年10月13日 16時50分54秒 | 大気圏外ネタ


明日の奈良県の天候はらしいです。
山用雨具必要です。ゴアテックスヤッケやスパッツなど。

自分的には、雨天山登り時のへたれぶりを十二分に自覚しており
ますので、どこまで持ちこたえられることやら。



日本惑星協会のプラネタリーレポートから。

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太陽系外で地球型の惑星が形成中?

地球から424光年離れたHD113766星の領域で、地球型惑星が形成
中である可能性が高いことが示唆された。NASAのスピッツアー宇宙
望遠鏡を使って観測した、ジョンズ・ホプキンズ大学応用物理学
研究所のケアリー・リッセ博士を中心とした観測チームは、連星
HD113766の片方の、質量が太陽よりやや大きい星を取り巻く巨大な
高温のダストベルトを発見した。

年齢が約1,000万年のHD113766星は、地球型惑星を形成するのに相
応しい恒星進化の段階にあり、しかもダストベルトは、地球のよう
に生命が生息出来る位置に存在している。そしてダストベルトの
なかでは、おそらく火星くらいの大きさの水が存在する地球型惑星
が形成中であろうと考えられている。


(地球型惑星が生成している可能性が高い褐色のダストベルト(想像画))
                       画像提供:NASA/JPL-Caltech

HD113766星が惑星の形成に相応しい年齢であり、主星・ダストベルト
間の距離は惑星形成のための最適環境であるとリッセ博士は述べて
いる。但し、「ダストベルトの年齢が若すぎれば、ガスが充満して
いるこの領域では、木星のようなガス惑星が形成されているかもし
れない」とリッセ博士は述べている。

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「ニュートン」今月号に載っていたと、うろ覚えしていますが、
ここ数年多数発見されている系外惑星の大部分は、木星近似サイズ
でありながら母恒星のすぐ傍を高速公転するホットジュピターです。

系外惑星探査専用の人工衛星としてESAが打ち上げた「コロー」
や、もうすぐNASAが打ち上げる「ケプラー」の長期にわたる
観測結果がある程度まとまってくると、また違った認識が一般化
してくるのかもしれませんが、スピッツアー宇宙望遠鏡観測レベル
だと、どうしても発見難易度の低いホットジュピターが多く見つか
る傾向にあるみたいです。

ただ、上記の様に、母恒星から1AU前後離れた位置に惑星の種を
見つけたなんてな事例がちらほら出始めていますので、これから先、
この分野、さらに面白くなっていくことかと思われます。

JAXAなんかも、この辺のデータ収集に長けた観測衛星を民間
コンペなどでアイデア出させたらいいのに、と思いますが。

近距離恒星と系外惑星についての観測、これから益々盛んになる
こと請け合いの、今もっともホットなテーマなんですから。



さて、それでは、阪九フェリーに乗って関西地方営業と附録の雨天
登山に出掛けてきます。



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皆既月食カレンダー

2007年08月29日 19時06分36秒 | 大気圏外ネタ


昨宵の口、久しぶりの月食でした。自宅東向きの窓から月食
観察しよう、と試みましたが、夕刻、背振山地に夕立を降ら
せた積乱雲の名残が東に流れ、月食真っ最中の月を隠してし
まい、どんぴしゃの時間帯には赤黒い月をなかなか拝めませ
んでした。

20時半前頃より、地球の影から出始めた月撮影は上手くい
きましたが、手ぶれありなので、どちらにしろ大した写真に
はなりません。



2枚目写真と3枚目写真撮影のあいまに晩飯喰ってビール飲んでました。



影から出始めて1時間ほどで月食終了。

今後の皆既月食予定は以下の通り。

年, 月,日,曜日, 開始,分- 終了,分,深さ分類 条件
2010,12,21,Tuesday, 15,32,- 19,2, 1.261,皆既  午後から夕刻
2011,12,10,Saturday, 21,45,- 25,18, 1.11 ,皆既 ◎ 土曜夜10時
2014,10, 8,Wednesday, 18,14,- 21,34, 1.172,皆既 ◎ 水曜夜6時
2015, 4, 4,Saturday, 19,15,- 22,45, 1.006,皆既 ◎ 土曜夜7時
2018, 1,31,Wednesday, 19,50,- 24,11, 1.321,皆既 ◎ 水曜夜7時
2018, 7,28,Saturday, 3,24,- 7,19, 1.615,皆既  明け方
2021, 5,26,Wednesday, 18,44,- 21,53, 1.016,皆既 ◎ 水曜夜7時
2025, 9, 7,Sunday, 25,27 - 28,57, 1.36 皆既
2028,12,31,Sunday, 24,7, - 27,37 1.25 皆既
           → 日曜夜大晦日除夜の鐘がなっている真っ最中
2032, 4,25,Sunday, 22,27 - 25,59, 1.197 皆既
(◎が観察に好適機会)


この予定表記載の年月日、一体、僕は何をしていることやら。

とりあえず、せめて2032年ぐらいまでは生存していたいものだと
思っています。


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4つの恒星によって形成される系に惑星ってか

2007年08月04日 18時26分55秒 | 大気圏外ネタ
系外惑星の観測が進むほどに、我々の太陽系とはかけ離れた恒星系
を目の当たりにすることになってきました。

3つの太陽を持つ惑星が発見されたニュースは、既に2年ほど前に
報じられましたが、今度は4つの恒星によって形成される系に惑星
ですか!

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「太陽」が4つある惑星=形成過程を宇宙望遠鏡で観測-NASA

7月31日9時1分配信 時事通信

地球からうみへび座の方向に約150光年離れた場所で、4つの「太陽」
を持つ惑星が形成されつつある様子を、米航空宇宙局(NASA)の研究
チームがスピッツァー宇宙望遠鏡で31日までに観測した。

4つの「太陽」は、2ペアの連星で構成される。連星とは、2つの恒星
が重力で結び付き、お互いの周りを回っている状態だが、この場合、
さらに連星同士もお互いに回り合っている複雑な関係にある。片方の
連星の周囲に、惑星のもととなるちりの輪が2つ見つかった。

外側の輪は、半径が太陽-木星間の距離ぐらいあり、既に小惑星や
彗星(すいせい)が形成されている可能性が高い。

2ペアの連星は誕生から約1000万年とみられ、まだ若い。若い恒星の
中には連星が多く、惑星の形成過程も、太陽が1つしかない太陽系よ
り複雑と考えられるという。 


(惑星が誕生しつつある四重連星系(もちろん想像画)。内側のディスクと
連星系との間の距離は太陽と火星もしくは小惑星帯くらい、外側のディスク
との距離は太陽と木星くらいと考えられています)


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系外惑星の大気中に水蒸気が存在することの意味

2007年07月24日 23時50分07秒 | 大気圏外ネタ


暑かった日の暑い夜に熱さを感じる記事。

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日本惑星協会「ホット・トピックス」から

太陽系外惑星の大気中に水蒸気が存在する新たな証拠

太陽系外惑星に水蒸気が存在する決定的な証拠を発見したと、ESA
(欧州宇宙機関)のジョバンニ・トリネティ博士(パリ宇宙物理学研究所)
を中心とする天文学者の国際チームが発表した。国際チームは、
NASAのスピッツアー宇宙望遠鏡(赤外線)を使い、地球から63光年
離れたこぎつね座に位置する恒星を周回しているHD189733b(ガス状
惑星)を観測した結果この発見を成し遂げた。このガス状惑星は
2日間の周期で公転している。

HD189733bは質量が木星の1.15倍あるいわゆるホット・ジュピターで、
ある。その周回軌道は主星から500万km(太陽に最も近い水星でも
約5800万km)と非常に近い。そのため表面の温度は非常に高く700℃
以上である。従って、生命が存在する可能性は全くないようである。
「しかし、太陽系外にも水が存在することが確認されたことは、非常に
有意義であると」とトリネッティ博士は述べている。観測結果の詳細は、
12日付けの英国の科学誌ネイチャーに掲載された。


(恒星の前面を通過するHD189733b (想像画) ESA-C.Carreau )

国際チームは、惑星の前面通過(トランジット)の際に恒星が出す赤外
線波長の変化を観測した。その結果、HD189733bが特定の赤外線
波長を吸収していることを確認した。詳細に分析した結果、吸収
パターンは水が存在する場合と一致することが分かったため、HD189733b
の大気中に水蒸気が存在すると結論づけられた。

太陽系外惑星の大気中に水蒸気が存在することは、昨年ハッブル
宇宙望遠鏡(可視光・赤外線)を用いてHD204958b(ガス状惑星)を
観測した米国の天文学者により初めて発見された。

------------------------------------------------------------

母恒星の回りをわずか数十時間で公転する、質量が木星の1.15倍の
惑星。母恒星から500万kmしか離れていない円軌道を周っている為、
惑星表面の温度は700℃以上と強烈に熱いにも関わらず、赤外線波長
観測の結果、大気中に水蒸気が存在すると結論づけられました。

この手のいわゆる「ホットジュピター」たちは、最新の惑星形成理論
では、最初は母恒星からもっと離れた大半径の位置、僕らの太陽系で
例えて言えば、木星~海王星ぐらいの公転半径の位置を周回していた
ものが、恒星を取り巻くガス円盤の類いとの摩擦によって、段々と軌
道半径を小さくしていき、母恒星のすぐそばにまで落ち込んできたも
のではないかと考えられています。

僕らの太陽系の惑星の中でも、天王星や海王星などは「巨大氷惑星」
と呼ばれほどに大量の水分を内包していますし、さらに外側のEKBO
(エッジワース=カイパーベルト天体:冥王星やエリスを筆頭とした
小天体群)や彗星なんかは、簡単に荒っぽく言ってしまうならば「汚
れた雪球」にしか過ぎません。

私らの太陽系では水分の存在はかなり普遍的なものですが、ホット
ジュピターから水分が検出されることが仮に今後連続する様ならば、
比較的大質量のガス円盤を持つ恒星が伴っている系外惑星(なにも
ホットジュピターに限ったことではなく)には、そこそこ普通に水分
が存在すると言えてくるのかもしれません。

なにぶん、トランジット法による系外惑星の直接観測は始まってから
まだ間がありません。現時点では、観測事例に統計的手法の網を被せ
るほどのサンプル数が無く、単発的に水の赤外線波長を確認するに
留まっています。

今後、観測事例が増えてくるにつれ、惑星形成理論をより精緻に構築
していく為に必要なキーワードの一つとして、「水分の存在」の重要
度は増加してくるものと思われます。



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絶対的隔絶感の克服

2007年06月05日 23時45分11秒 | 大気圏外ネタ


入梅直前のはっきりしない空模様です。温度・湿度ともに、例年に較べ
やや低めか。

たいして動いてもいない日なので、久しぶりの大気圏外ネタ。

大気圏外ネタも大きく、「太陽系内話」と「太陽系外話」に分けること
ができるかと、手前勝手にカテゴライズしています。

「太陽系外話」は、専ら光学的観測にのみ頼った系外惑星の話が主体。
しかもそれら観測は全くの初歩的発展途上段階ときていますので、ホット
ジュピターやスーパーアースなんかの極く面白げな発見も、間接的観測
データを元にした(ただただぼんやりとした)想像の世界のイメージが
主体であり、今もって隔靴掻痒の感を免れません。

比べて、「太陽系内話」は、人間こそ、たかだか月に行っただけでは
ありますが、数多く飛行中の高機能観測ロボットたる惑星探査機からの
現地観測データを用いることができるので、記事を膨らすことは比較的簡易。
観測ロボットたち、今この瞬間も火星上で、土星系で、さらに冥王星目指
して、あっちうろうろこっちうろうろしております。毎日の様に入ってくる
各惑星の様子、非常に身近に感じとることができます。

その中で、いつも気にしているところの、昨年1月に打上げられた
「ニューホライズンズ」のその後について。

2007年6月5日13UTC時現在、「ニューホライズンズ」は、
太陽から6.36AU(1天文単位は、太陽⇔地球間平均距離で約1.5億㌔、
6.36AUは1.5億㌔×6.36≒約9.5億㌔、のことです)、
地球からは5.35AU、2月末にスイングバイした木星からもすでに
1.05AUのところにおり、毎秒20.92㌔のスピードで冥王星
目指してすっ飛んでいます。


(久しぶりにアップした「ニューホライズンズ」の位置図です。図の
外延部に土星の軌道が見え始めました)

木星スイングバイ時のデータの、地球への送信もほぼ終わりかけている
はずで、そろそろ電気を落として冬眠に入るはずです。

次に目を覚ますのは、3年後に接近する、土星軌道と天王星軌道の間を
公転する小惑星「クラントル」との邂逅の時です。ちょっと目を覚まし
て、観測機器の動きを確認してみるんだとか。本番前の予行演習です。


ところで、今、冥王星までの道のりのどのあたりにいるのかと言うと、


(と、このあたり。9年かかる道筋の、やっと1年5箇月が過ぎました)

「ニューホライズンズ」は1ヶ月に0.4AU程度飛行しています。
冥王星接近通過後もこのスピードでぶっ飛ばし続けることになりますが、
その高速を持ってしても、太陽系の果てにあると予想されている「オー
ルトの雲」域まで2万5千箇月≒2千年かかります。

このとんでもなく遠い「オールトの雲」の内縁は、約1万AU≒1.5兆
㌔の距離付近にあると考えられておりまして、その付近からさらに外に
向かって10万AUぐらいにまで、低密度に氷の塊が散開しているものと
考えられています。この「オールトの雲」が、仮説としてながら、今の
ところ知られている太陽系最外部の天体群です。

そうしたことを頭に入れた上での、他の恒星までの距離ですが、一番近い
お隣の恒星でさえ約40兆㌔≒26万7千AUです。現在の「ニューホラ
イズンズ」の惑星探査機史上最速のスピードを持ってして、61万箇月≒
5万年強の期間飛び続けなければ到達できません。

で、この記事の入りの部分に書いた様に、とんでもなく遠方にある様に
思える冥王星でさえ、他の恒星までの距離に較べれば、はるかに近い
ご近所と言うか、お仲間と言うか、親しく身近に感じられるわけです。

他の恒星までの、この絶対的隔絶感を克服する技術開発の可否が数世代
後の子孫たちの大きなテーマとなることは確実なわけで...



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グリーゼ581c

2007年05月04日 20時07分34秒 | 大気圏外ネタ


先月末に発見され、報道される機会が多くなっているSuper Earth 
(巨大地球型惑星)に分類されるグリーゼ581cについてまとめ
てみました。

母恒星であるグリーゼ581から0.07天文単位(AU)しか離
れておらず、13日という非常に短い周期で公転しているものの、母
恒星の質量が我等が太陽の3分の1、明るさは50分の1の極く低温の
赤色矮星(スペクトル分類 M2.5V)なのが幸いし、グリーゼ581c
の推定表面温度は摂氏0度から40度と見込まれています。

かてて加えて、グリーゼ581cの直径は地球の1.5倍、質量は約5
倍程度しかなく、これまで発見された220個以上の系外惑星のなかで
は最も小さいものです。


(グリーゼ581cと地球との大きさ対比。木星サイズの系外惑星しか
探知できなかった当初の測定精度に較べ、ここ1~2年の精度向上
には目を見張るべきものがあります)

欧州宇宙機関が先ほど打上げたコロー(Corot)や、来年NASAが打
上げる地球型系外惑星探査機ケプラー(Kepler)、さらにはTPF
(Terrestrial Planet Finder)なんかの観測で、地球類似サイズ
の系外惑星が、今後続々と発見されることと思います。

Wikipediaによれば、このグリーゼ581cの大気成分や厚さ、表
面に水が存在するか否かは現在のところ不明。表面の重力は地球の
2.2倍、と我々にはあまり芳しいとも思えない部分もあるにはある
のですが、このぐらいの重力ならば対応可能な動植物はいくらでも
いそうです。

そうした中、少し懸念されるのは、グリーゼ581のスペクトル分類が
M2.5Vであること。

恒星の分類法の一つ、スペクトル分類では、表面温度による分類で
O>B>A>F>G>K>M、の順に恒星表面の温度が低くなっていきま
すので、このグリーゼ581、もっとも低温の部類にカテゴライズ
されているわけです。

で問題は、その最後の記号「v」についてです。この記号の意味は、
恒星内での核融合反応が不安定で「閃光星」であることを意味して
います。

あまりにも小さく弱々しい恒星なので、やっとこさ核融合反応して
はいるものの、吹き上がりの悪いエンジンが時々エンストしてしま
いそうになる状態と似ており、安定感の無い反応を繰り返している
のではないか、と思われます。

この恒星、発見されたのはかなり早く、西暦1863年には、既に
ドイツの天文学書籍に記載されておりまして、140~150年の
間に1度以上閃光した事実を観測されたものと思われます。

母恒星の燃焼が安定しないことにより、惑星表面の環境が激変する
ことは容易に想像できます。

地球にも幾度となく訪れた氷期程度の環境変化ならば、生命が
グリーゼ581cに存在したとして何とか生き延びることは可能か
もしれぬとも思いますが、そんなものとは桁違いの激変が、度々
惑星表面を襲うとするならば、継続的生命存在は難しいのではない
か、と考えたりもします。

ま、そのあたりは、これから天文学者たちが色々考察してくれるで
しょうから、楽しみにしていれば良いわけで。



(グリーゼ581cから母恒星グリーゼ581越しに、背後の天球を見た
と仮定した、図。我らが太陽は「Sol」として、おうし座の向かっ
て右前足つま先に冴えない暗い星として見えるらしいです。ふたご
座のポルックスからおうし座のアルデバランを結ぶ線を更に伸ばし
た所に見えるはずだとのこと。20.4光年(およそ200兆㌔)
離れた場所で見たと仮定すると、おうし座もオリオン座もふたご座
もやや歪むんだとか)


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ハビタブル・ゾーンで初の発見

sorae.jp April 27 - 2007 - RSS

欧州南天天文台(ESO)は2007年4月25日、「グリーゼ(Gliese)581」
と呼ばれる恒星のハビタブル・ゾーン(注1)から、地球型惑星を発見
したことを発表した。恒星系のハビタブル・ゾーンから地球型惑星が発
見されたのは今回が初めて。

「グリーゼ581」は太陽よりも小さく、赤色矮星に分類される恒星で、
てんびん座方向、地球から20.5光年離れた場所に位置している。一方、
今回発見された惑星は、「グリーゼ581」から約0.07AUしか離れておら
ず、13日という非常に短い周期で公転している。半径は地球の1.5倍、
重さは約5倍、地球と同じく岩石でできていると考えられている。さらに、
推定表面温度は摂氏0度から40度で、もし水が存在しているのであれば、
液体として存在することができる。

もちろん、今回の観測で、直接液体の水を検出したわけでもなく、生
命の存在も確認されていないが、観測チームのザビエル・ドルフス
(Xavier Delfosse)氏は「生命にとって液体の水は重要な物質で、
今後、太陽系外生命を探査する時、この惑星は最も重要な対象となる
だろう」と述べ、生命の存在に期待している。

なお、今回の観測はチリにあるESOの3.6m望遠鏡に搭載された観測機
器「HARPS(High Accuracy Radial Velocity for Planetary Searcher)」
を使用したもので、同装置を用いた観測で、2006年5月にも、海王星
に似た太陽系外惑星が発見されている。

注1)ハビタブル・ゾーン:恒星系の中で、水が液体状態で存在でき
る領域のこと。そのような領域に惑星があると、生命誕生の可能性が
高いと言われている。恒星の種類、大きさなどによって、ハビタブル・
ゾーンの範囲は変わってくる。

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地球に最もよく似た系外惑星

日本惑星協会 ホット・トピックス 5月2日号

最も地球によく似た系外惑星が発見された。Gliese581cと呼ばれる
この系外惑星は、地球から20.5光年離れたてんびん座の方向に位置
する赤色矮星(Gliese581)の周囲を回っている。直径は地球の1.5
倍、質量は約5倍で、これまで発見された220個以上の系外惑星のな
かでは最も小さい。Gliese581cの表面は地球のように固い岩石で覆
われていると考えられている。

Gliese581cは、南米チリにある欧州南天天文台(ESO)の口径3.6m
の望遠鏡で観測した、ジュネーブ天文台(スイス)のステファン・
ユドリー博士及びミカエル・メイヤー博士を中心とするスイス、フ
ランス及びポルトガルの天文学者からなる国際チームにより発見さ
れた。

ESOの望遠鏡は、周囲を回る惑星の引力で生ずる主星のゆらぎ(惑星
が主星の前を通過する際に起こる主星の光の波長の非常に微妙な変
化)を測定出来るHARPS(High Accuracy Radial Velocity for
Planetary Searchers)と呼ばれる超高感度の分光計を搭載してい
た。ガス状の巨大惑星に比べ、地球型惑星は小さく明るさが極めて
低いため、地上の観測は非常に難しいと考えられていた。

Gliese581cは13日間の周期で公転している。表面の平均温度は0~
40℃で、周回軌道は生命の誕生に不可欠な液体の水が存在し得るハ
ビタブル・ゾーン(habitable zone)に位置している。主星の
Gliese581は、質量が太陽の3分の1、明るさは50分の1に過ぎない。

Gliese581の周囲には、更に二つの惑星が存在する。一つは非常に
近い軌道を5.4日間の周期で公転し質量が地球の15倍ある海王星並
みの大きさの惑星で、もう一つは質量が地球の約8倍で主星からは
遠く離れた最も外側の軌道を84日間で公転している。

太陽型の星と比較すると、光がはるかに弱くしかもハビタブル・
ゾーンが近い赤色矮星は、地球型惑星探査の最も重要な対象となる。
また、Gliese581cのように公転周期が短い惑星は、主星のゆらぎ
を測定する機会が増すので、地球型系外惑星を発見する可能性は高
まる。

「今回の発見は、地球サイズの系外惑星探査に向けた大きな前進で
ある」とユドリー博士は述べている。NASAは2008年10月、史上初
の地球型系外惑星探査機ケプラー(Kepler)を打ち上げる予定であ
る。

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グリーゼ581

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: ナビゲーション, 検索
グリーゼ581 データ
分点 J2000.0
星座 てんびん座
赤経 15h 19m 26
赤緯 -0.7° 43' 20"
視等級 (V) + 10.55
距離 20.40 光年 (6.26 パーセク)
特徴
スペクトル分類 M2.5V
他の名称
HO Librae, HIP 74995, Gl 581, BD-07°4003
グリーゼ581(Gliese 581)は、太陽系から約20.40光年離れたM2.5V
型の赤色矮星である。1863年にBD-07°4003として、フリードリヒ・
ヴィルヘルム・アルゲランダーによって出版されたBD catalogueで
初めて知られる。ドイツの天文学者、ウィリアム・グリーゼ
(Wilhelm_Gliese)にちなんで名づけられた。


グリーゼ581b
地球より17倍の大きさ。


グリーゼ581c
ハビタブルゾーン内の軌道を持つ可能性が高く、生命が存在する事が
可能な表面温度(推定0~40 ℃(32~104 °FF))を持つ岩石型の惑
星(地球型惑星)と期待されている。但し大気の成分や厚さ、表面に
水が存在するか否かは現在のところ不明である。表面の重力は地球の
2.2倍である。
また惑星質量が地球の5倍と、太陽系の地球型惑星と比較してやや大
きい為、グリーゼ876dと同じくスーパー・アース;Super Earth 
(巨大地球型惑星)に分類される。


グリーゼ581d
地球の約8倍の大きさで、周期は84日。



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ダストデビル画像

2007年04月18日 17時30分44秒 | 大気圏外ネタ
日本惑星協会「ホット・トピックス」今週号から

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火星のダストデビル

スピリットに搭載されたナビゲーションカメラが、ダストデビルと
呼ばれる旋風が火星の表面を風下に向かって韋駄天のように走り抜
ける様子をとらえた。ダストデビルのムービーは、

ダストデビル画像

で見られる。最初は柱となって移動するが、最終的には明るい円盤
になって消えていくのが印象的である。



スピリットは現在、春が訪れた南半球のグセフ・クレーターで調査
を続けている。20日遅れで火星に着陸(2004年1月24日)したオポチュ
ニティは、グセフ・クレーターの裏側にあたるメリディアニ平原で
調査を行なっている。当初の予定は3ヵ月であったが、調査活動は2回
延長され3年以上になる。今年の8月には、探査機フェニックス・ラン
ダーが打ち上げられる。

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「スピリット」と「オポチュニティー」が火星をうろつき廻り始めて
から、もう早3年です。探査機のソラーパネルに降り積もり、電力蓄
積の妨げとなるだろうと当初予想された火星の塵は、これらダストデ
ビルにより振り払われ、予想をはるかに上回る長期間の調査活動を可
能としています。まさに「ダストデビルさまさま」です。

後、何年すれば、このダストデビルを実際に肉眼に捉える人が出るの
でしょうか?

大病せずに生き延びていれば、ダストデビルに取り巻かれてみました、
との談話を語る体験者の声を耳にすることはできるやろなー、とは思
いますが。

いつのことか。



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何百年も使うことになる用語なのですから

2007年03月22日 14時34分04秒 | 大気圏外ネタ


昨日に続いて「準惑星、冥王星」の話題を。

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冥王星は「準惑星」に 日本学術会議


3月22日8時0分配信 産経新聞

 惑星から“格下げ”された冥王星などの小天体について、分類上の
新たな名称を検討していた日本学術会議の小委員会は21日、冥王星を
「準惑星」と呼ぶことを決めた。4月の同会議幹事会で正式決定する。

 冥王星は昨年8月、国際天文学連合(IAU)総会で惑星から除外さ
れ、新たに定義された「ドワーフ・プラネット」という天体に分類され
た。これを受け同会議は、天文学者や教育関係者らで構成する小委員会
を設置し、分類名の日本語訳を検討してきた。

 この日の会合では「準惑星」「矮(わい)惑星」「亜惑星」の3つの
候補を議論。暫定的に使われていた直訳の矮惑星は「語感がよくない」
などとされる一方、「日本語名は不要」との意見も出てまとまらず、多
数決となった。

 準惑星は、惑星に成長できなかった小惑星の一種。冥王星のほか小惑
星「セレス」などが含まれるが、定義上、該当する天体は直径や組成な
どが大きく異なる。このため同小委は「1つのカテゴリーとしての性格
付けが困難で混乱を招く」として、名称の学校教育などの場での積極的
使用は推奨しない方針だ。

 その他の分類名では、海王星より外側に位置する天体を「太陽系外縁
天体」▽小惑星、彗星(すいせい)などを「太陽系小天体」▽太陽系外
縁天体で直径が大きいものを「冥王星型天体」と呼ぶことを決めた。

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ほーら、何だか混沌としてきました。意味が良くわからない部分、大き
く2つあります。

まず1つ目。

『 該当する天体は直径や組成などが大きく異なる。このため同小委は
 「1つのカテゴリーとしての性格付けが困難で混乱を招く」として、
 名称の学校教育などの場での積極的使用は推奨しない方針 』なんだ
そうですが、そんなら子供たちにどんな教え方するんでしょうか?

どうせ入試問題の出題頻度の低い地学の、それまたマイナーな天文分野
だから、どうでもいいや、今までも天文分野なんてろくに教えていなかっ
たんだし、と考えられてしまっている可能性大、と言うと言い過ぎにな
りましょうか?

「dwarf planet」の英名の経緯、その訳語の経緯など、本来の天文学的
意味合い以外にも、言語学的・比較文化論的各種の意味を含んだ一連の
事柄を学べる稀有な出来事なのですが、どうも日本人社会はこれらを軽
く考えとってしまう悪弊を持っている様に思えてなりません。


それともう1つの疑問というか矛盾。

『 その他の分類名では、海王星より外側に位置する天体を「太陽系外
  縁天体」▽小惑星、彗星(すいせい)などを「太陽系小天体」▽太
  陽系外縁天体で直径が大きいものを「冥王星型天体」と呼ぶ 』

とのことですが、海王星より外側に位置した上で、直径が大きい天体は
「太陽系外縁天体」または「冥王星型天体」の一体どちらで呼ぶのでしょ
うか?どちらで呼んでも良さげに思えてしまいますが。

エッジワース・カイパーベルト(EKBO)天体の中の1種で、冥王星族
(プルーティノ族)と呼ばれるグループがあること、昨日の記事にしまし
た(公転周期が、海王星の公転周期と3:2の関係にあり、軌道長半径は39~
40.5AU)。この「冥王星族」と「冥王星型天体」は基本、異なった天体を
表現する用語となります(一部の「冥王星族」は「冥王星型天体」にも
なりますが)。

この辺、もう少しわかり易く整理し、勘違いしがちな類似語としない様、
配慮しておく必要性大だと思います。

下手するとこれから何百年間も使用する言葉となるのですから、適切さも
理解しやすさも言葉としての風格も、よーく考えてもらいたいものです。

ウラヌス=天王星、ネプチューン=海王星、プルート=冥王星、と訳した
往年の言語学者や天文学者の洞察と慧眼には、今も感服しています。

それらと同じで、これから使用されていく頻度が多くなっていきこそすれ、
減っていくことはないのですから。

まさか、一過性の一騒ぎだけで終ってしまう用語群だなどと、よもや思っ
てはおられないでしょうね、と「日本学術会議」のメンバー方には申し上
げたいのですが。



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