風の記憶

the answer is blowin' in the wind

きざし

2011-02-26 | 

山形県酒田市中牧田(旧松山町)□□


2月も終わりを迎え、ここ庄内でもやっと春の兆しが漂いはじめました。
と、いっても、どんどん暖かくなってきているわけではなく、所謂“三寒四温”の言葉通り、寒くなったり温かくなったりを繰り返して徐々に暖かい日が勝ってきているといった感じです。

この時期の空は、厚く暗い雲に覆われていた冬空とは違い、雲が割れて陽が射すことが多くなってきます。
偏西風は相変わらず強いものの、冬へと向かうときのそれとは明らかに違い、どことなく希望のかおりがする明るい風です。

陽光は確実に雪を融かし、雪解けの川の水面を揺らして、大地を暖め、暗く憂鬱な冬雲は、偏西風にちぎられながら東の空にグングンと流されていきます。
時折、思いついたように降る名残雪も地面を濡らすだけのものでしかなく、それはむしろ春を呼び寄せる兆しにしか感じられません。
この時期は、そんなふうに冬と春とがせめぎ合いを見せながら過ぎる季節です。


季節の移り変わりを真っ先に知るのが、空です。
長らく空を支配していた冬雲は、次の季節の陽光に解かれ、日に日に力を失い消え去ろうとしています。
スイッチが入った春の兆しはその歩みを止めることは無く、その“兆し”はやがて生きものたちが目を覚ます“萌し”へと変わってゆくのです。


二つの季節が出合う空。 冬と春との“行き合いの空”です。












最上川も雪解けの水で溢れます。
遠く米沢から300㎞近い旅を経て日本海へと流れて行きます。








雪解けの冷たい水面に陽射しが輝いてとても綺麗です。









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光の音色―優しい時間のなかで 米美知子写真集
米 美知子
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冬の夕焼けに

2011-02-16 | 川・池・湖・滝

山形県酒田市
最上川スワンパーク





ここ庄内では、1月も2月も吹雪いたり大雪の日が頻繁にありますが、この二つの月は同じ冬模様でも大きな違いがあるのです。

それは、夕焼けです。

1月はほとんど夕焼けを見ることはありませんが、2月になり立春を過ぎたあたりから夕焼けを見ることができるようになるのです。

淡くきれいなオレンジ色。

その暖かく懐かしい色に、庄内の人々は少しずつ春が近づいてくることを感じるのです。






厳しい風雪に耐えた木、春間近です。








スワンパークは、酒田市最上川河口にあります。
9千羽を超える白鳥たちは、庄内一円の田んぼに出張中ですね。






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↓ため息が出るほど美しい本です↓

銀河鉄道の夜
宮沢 賢治,清川 あさみ
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春が立つ日

2011-02-04 | 季節





今日2月4日は『立春』です。
つい二週間ほど前は「大寒」で、2月に入っても庄内は風雪の中で身をこごめるような天気でしたが、立春になったとたんに寒波が遠ざかり、そこはかとなく雪解けの薫りがして、今は小雨が穏やかに降っています。
なんと暦どおりに過ぎて行く年でしょうか。

それでも、これから何度か風雪がぶり返し、すんなりと春には向かってくれませんが、季節は少しずつ確実に春へと向かいます。

「立春」とは「春が立つ日」

雪の上に、うっすらと陽が射しました。
雪国の皆さん、春は生まれました。 もう少しです。頑張りましょう。(^^)/



立春の日の過去エントリーです。
 ↓

『立春』
『寒椿』
『黄昏、白鳥』

 

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鳥海山、秋田から

2011-02-01 | 

秋田県由利本荘市大内□□



秋田県由利本荘市から望む鳥海山です。

当ブログは、山形県庄内地方の自然風景を中心に発信していますが、今回のエントリーはお隣の秋田県由利地方からです。

鳥海山は、山形県と秋田県の県境に聳え立つ山です。山頂は山形県遊佐町に入りますが、『出羽富士』と呼ばれるとおり、出羽の国(山形県と秋田県)の中央に鎮座し、秋田県民と山形県民の双方から愛される故郷の自慢の山です。

鳥海山の成り立ちは富士山と同じ成層火山ですので、基本的にはどの角度からもきれいな山容ですが、見る角度でその姿を変える山でもあります。
特に、山形庄内側からと秋田側からではかなり違いがあります。庄内から望む鳥海山は、雄大でやさしく豊かな雰囲気がしますが、秋田から望む鳥海山は、猛々しく荘厳で男性的なイメージがあります。そしてどちらから見ても美しい。

見る角度で様々なイメージを与えてくれる鳥海山。その周辺をドライブしながら眺めると色々なイメージが味わえる何だか得した気分にさせてくれる山なのです。

えっ? あなたはどこから見た鳥海山が一番素晴らしいかって?
それは愚問というものです。
自分が生まれ育った場所から見る鳥海山が一番素晴らしいに決まっているじゃありませんか~♪(^^)/鳥海山周辺に暮らす人々はみんなそう思っていますよ。











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