十時を少し回った頃、彼は耀子のマンションに着いた。
耀子からの誘いとはいえ、時間が遅いことに少なからず、玄関ホールで彼は逡巡した。
電話をかけてからと、思い直した。
「待ってたわ、ミタライ君」
思いもかけず、耀子が現れた。
「下りてきて良かったわ。帰るつもりだったでしょ、ミタライ君」
彼の腕を取ると、耀子は急かせるようにエレベーターに向かった。
「連絡事項って、何ですか? まさか、パートナー復活じゃないですよね」
恐る恐る尋ねる彼に、耀子はケラケラと笑いながら答えた。
「あら、分かっちゃったあ? 実は、そうなの。な~んて、言ったらどうする?」
「ええっ? そ、そんな今更」
慌てふためく彼をいたぶるように、耀子は彼の肩にしなだれかかった。
「ふふふ。嘘よ、う・そ! ミタちゃんに逢いたくなったのよ。
ふふふ。実はね、のぶこがさ。何だか、ごちゃごちゃになってるみたいでね。
のぶこを慰めてる内に、ミタちゃんに逢いたくなって」
「あのぉ、酔ってます? リーダー」
「もお、リーダーはやめて! 耀子って呼んで! さっ、入って」
部屋には、あの官能的なランバダの音楽が流れていた。
気のせいか、部屋の灯りも落とされているように思える彼だった。
大きなスタンドからは赤い灯りがこぼれ、ランバダの音楽にマッチしていた。
「どう、元気してた?」
耀子の腕が彼の首に巻き付き、耳元で吐息混じりの声が囁かれた。
そして耀子は、腰をくねらせながら棒立ちの彼を誘い始めた。
「ど、どうしたんですか?」
彼に答えることなく、耀子は大きく上半身を反らせた。
「あぶない!」
思わず彼は、耀子の腕をしっかりと掴んだ。
何とか耀子の体を支えはしたものの、耀子の激しい動きに勝てなかった。
そのまま耀子に引きずられるように、ソファに倒れ込んだ。
耀子からの誘いとはいえ、時間が遅いことに少なからず、玄関ホールで彼は逡巡した。
電話をかけてからと、思い直した。
「待ってたわ、ミタライ君」
思いもかけず、耀子が現れた。
「下りてきて良かったわ。帰るつもりだったでしょ、ミタライ君」
彼の腕を取ると、耀子は急かせるようにエレベーターに向かった。
「連絡事項って、何ですか? まさか、パートナー復活じゃないですよね」
恐る恐る尋ねる彼に、耀子はケラケラと笑いながら答えた。
「あら、分かっちゃったあ? 実は、そうなの。な~んて、言ったらどうする?」
「ええっ? そ、そんな今更」
慌てふためく彼をいたぶるように、耀子は彼の肩にしなだれかかった。
「ふふふ。嘘よ、う・そ! ミタちゃんに逢いたくなったのよ。
ふふふ。実はね、のぶこがさ。何だか、ごちゃごちゃになってるみたいでね。
のぶこを慰めてる内に、ミタちゃんに逢いたくなって」
「あのぉ、酔ってます? リーダー」
「もお、リーダーはやめて! 耀子って呼んで! さっ、入って」
部屋には、あの官能的なランバダの音楽が流れていた。
気のせいか、部屋の灯りも落とされているように思える彼だった。
大きなスタンドからは赤い灯りがこぼれ、ランバダの音楽にマッチしていた。
「どう、元気してた?」
耀子の腕が彼の首に巻き付き、耳元で吐息混じりの声が囁かれた。
そして耀子は、腰をくねらせながら棒立ちの彼を誘い始めた。
「ど、どうしたんですか?」
彼に答えることなく、耀子は大きく上半身を反らせた。
「あぶない!」
思わず彼は、耀子の腕をしっかりと掴んだ。
何とか耀子の体を支えはしたものの、耀子の激しい動きに勝てなかった。
そのまま耀子に引きずられるように、ソファに倒れ込んだ。