昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空・第一部~(十四) ぽっかりと心に穴が

2015-06-30 08:44:18 | 小説
そうねえ。察するに、その友人って、マザコンの気があるわね。 あっ、それは仕方のないことなのよ。母一人子一人では、それが当たり前なんだから。 それはそれとして、お母さまのことだけど。 恐らくお一人になられて、淋しくなられたんじゃないかしら。 . . . 本文を読む

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空・第一部~(十四) フレンドリーに

2015-06-26 08:46:43 | 小説
「やっぱり、あの二人は出来てるわね。まあ、岡田先生も男だしね。 ママだって、まだ女盛りだし。そう思わない?」 小原の何気ない言葉が、彼に母親のことを思い出させた。 体にまとわりつく生暖かい風の不快感と相まって、彼は不機嫌になった。 . . . 本文を読む

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空・第一部~(十四) 恋人になる予定の青年です

2015-06-23 08:48:23 | 小説
「そう。スカーレット・オハラだよ。情熱的な女性です。で、御手洗君はその恋人、になる予定の青年です」 塾における岡田とはまるで別人のような饒舌さに、彼は驚かされた。 「岡田先生、冗談が過ぎます。困っていますよ、御手洗先生。ごめんなさいね、少し酔ってらしてるみたい」 彼の肩に手を添えながら、小原は満更でもない表情で彼に謝った。 「とんでもないです、光栄です」 正直のところは、いかり肩でやせ形の小原 . . . 本文を読む

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