Tomotubby’s Travel Blog

Tomotubby と Pet の奇妙な旅 Blog。
でもホントに旅 Blog なんだろうか?

「火焼少林寺」 (Singapore 虎豹別墅)

2004-08-28 | Tiger Balm Gardens
タイガーバームガーデンで最大規模を誇る「西遊記」のゾーンの奥まった場所に、この物語の場面とは思えない一角があります。Tomotubby は、これを見て横尾忠則の絵みたいだな。と思いました。壁に書かれた字などから察すると「火焼少林寺」の一場面のようです。

清朝五代皇帝、雍正帝の時代に、「嵩山少林寺」の財宝を狙った二人の奸臣が、少林寺に謀反ありと皇帝に讒言したことから、少林寺に兵が向けられます。寺院には火が放たれ、百人を超える僧侶が殺されたといいます。これが有名な「火焼少林寺」です。この事件を機に、生き延びた僧たちが「反清復明」を誓って、秘密結社「天地会」を結成したと言われています。現在の中国において「黒組織」と呼ばれている非合法組織の多くが、この「天地会」の流れを汲んでいるそうです。

また別の僧たちが華南の福建省に逃れ、九蓮山に少林寺を再建しました。これが世に言う「福建少林寺」で、やはり「反清復明」運動の拠点になりました。福建少林寺からは、香港映画に繰り返して取り上げられる方世玉や洪熙官など南派少林拳の達人が登場します。福建少林寺は、乾隆帝の時代に、少林派のライバルである武當派の協力を得た朝廷軍によって焼き討ちにあい灰燼と化してしまいます。これがもうひとつの「火焼少林寺」で、このとき方世玉は殺されてしまいます(方世玉が一命を取りとめて復讐に立ち上がる「火焼紅蓮寺」という映画もありました)。洪熙官は広東に逃れ、その弟子の中から、無影脚で名高い黄飛鴻が現れるのでした。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿