Tomotubby’s Travel Blog

Tomotubby と Pet の奇妙な旅 Blog。
でもホントに旅 Blog なんだろうか?

「被差別の食卓」

2006-02-04 | Japan 日常生活の冒険
ちょっと古いですが「世界ふしぎ発見 第942回 200年の眠りは破られた!里見八犬伝の秘密」で、「南総里見八犬伝」と作者・滝沢馬琴が取り上げられていました。

このとき、出題された問題は、
Q1 当時「北国中無比の名物、一大奇観なり」と言われ、農業の神事として始まった、八犬伝にも登場する見世物とは何か?
Q2 八百善料理店が贈答用に売り出した料理以外のものとは何か?
Q3 越後屋呉服店が客に貸し出して広告に利用したものとは何か?
で、その答は、A1 闘牛、A2 料理切手(食事券)、A3 傘 でした。

Q2、Q3は、八犬伝からの出題というよりは、当時の社会についてのもので、Q2は特に難しい問題です。この難題に磯野貴理子が正解を言い当てたのは意外でしたが、それより驚いたのは、黒柳徹子の答が「牛肉(つくだ煮)」というものだったこと。黒柳さんともあろうお方が日本では文明開化まで牛肉を食べなかったことを知らないのか?どうして最後まで誰も突っ込まないんだろう?坂東英二あたりがからかいそうなものなのに。と思いました。

それから大分経ち、月末に二冊ずつ刊行されるのを楽しみにしている「カムイ伝」を読んでいて、ハタと気づきました。江戸時代に牛肉を食べていた日本人もいたんですよ。それも死んだ牛を。死牛馬の処理をして皮を剥いでなめして丈夫な革を作ることを専門にしていた人たちが...

つまり、Q1で「闘牛」に関する問題を出して「死牛」を連想させて、続けてQ2で「食牛」の話題が出たわけです。そこで「江戸時代に牛肉なんて食べるわけないじゃん。黒柳さん」という突っ込みを入れてしまうと、その瞬間に例の「放送タブー」を掠めてしまうわけなのです。ホントは誰かが突っ込んでしまって番組収録後にそこだけ削ったのかも知れません。正月特番の大作時代劇「里見八犬伝」の予告を兼ねたタイアップ番組だっただけに。

最近、本屋で上原善広・著「被差別の食卓」という本を見つけて読みました。海外旅行先で何も知らず食べていた料理について、いろいろと発見がありましたので、改めて報告したいと思います。しかし Tomotubby も大阪人ですが、「あぶらかす」も「さいぼし」も知らなかったです。「あぶらかす」って肥料のことかと思いました(写真を見る限り、全然違うものみたい)。以下、本の紹介文です。

大阪のある被差別では、そこでしか食べられない料理がある。あぶらかす、さいぼし…。一般地区の人々が見向きもしない余り物を食べやすいように工夫した独自の食文化である。その“むら”で生まれ育った著者は、やがて世界各地にある被差別の民が作り上げた食を味わうための旅に出た。フライドチキン、フェジョアーダ、ハリネズミ料理―。単に「おいしい」だけではすまされない“魂の料理”がそこにあった。


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