もうひとつ気になっていたのが、アルノルト・ベックリンの「Die Toteninsel(Island of the Dead :死の島)」。
Island of the Dead Ⅱ (1880年 Metropolitan Museum of Art, NY)
実物を目にすると、こんな暗い色の絵だったかな。と意外に感じました。帰国してから調べると、ベックリンは生涯に同じモチーフで5枚の絵を描いていることが判りました。メトロポリタン美術館の収蔵品は二作目です。一番有名なのが最初に描かれたバーゼルにある↓の絵で、Tomotubby もずっとこの絵をイメージしていたようです。
Island of the Dead Ⅰ (1880年 Kunstmuseum in Basel)
上の絵の評判が良かったためか、ベックリンは後年、同じモチーフで他に三枚の絵を残しています。色調はより明るくなり、島の断崖はより高くなり、より空想世界の景色らしくなります。
Island of the Dead Ⅲ (1883 Staatliche Museen zu Berlin)
Island of the Dead Ⅴ (1886年 Museum der Bildenden Künste, Leipzig)
ここまでの4枚はすぐに見つかりましたが、あと1枚、4枚目に描かれた作品を探すのには苦労しました。それもそのはず、第二次大戦中に行方知れずになったため、カラー写真が残っていないのです。白黒写真↓を見つけました。銅版に描かれていたようです。
Island of the Dead Ⅳ (1884年 行方不明)
今まで知らなかったのですが、ベックリンにはなんと「生者の島」という絵↓までありました。最初に「死の島」を描いたのと同時期に描かれています。
Island of the Alive (1880年 Kunstsammlung. Basilea)
そういえば、このブログに載せている2年前のハワイ島旅行記で、マウナ・ケアへ向かう途中に見たプウ・フルフルという丘が、ちょっとこのベックリンの絵に似てると書いたのを思い出しました。
因みにベックリンが「死の島」のモデルにした景色はギリシアにあります。イオニア諸島の観光地コルフ島(ケルキラ島)の名所カノニ岬です。海に浮かぶヴラヘルナ修道院が手前にあり、その沖にボンディコニシ島というネズミの姿に見える木々に覆われた島が見えます。こうしてみると「生者の島」にも似ているような気がします。
Island of the Dead Ⅱ (1880年 Metropolitan Museum of Art, NY)
実物を目にすると、こんな暗い色の絵だったかな。と意外に感じました。帰国してから調べると、ベックリンは生涯に同じモチーフで5枚の絵を描いていることが判りました。メトロポリタン美術館の収蔵品は二作目です。一番有名なのが最初に描かれたバーゼルにある↓の絵で、Tomotubby もずっとこの絵をイメージしていたようです。
Island of the Dead Ⅰ (1880年 Kunstmuseum in Basel)
上の絵の評判が良かったためか、ベックリンは後年、同じモチーフで他に三枚の絵を残しています。色調はより明るくなり、島の断崖はより高くなり、より空想世界の景色らしくなります。
Island of the Dead Ⅲ (1883 Staatliche Museen zu Berlin)
Island of the Dead Ⅴ (1886年 Museum der Bildenden Künste, Leipzig)
ここまでの4枚はすぐに見つかりましたが、あと1枚、4枚目に描かれた作品を探すのには苦労しました。それもそのはず、第二次大戦中に行方知れずになったため、カラー写真が残っていないのです。白黒写真↓を見つけました。銅版に描かれていたようです。
Island of the Dead Ⅳ (1884年 行方不明)
今まで知らなかったのですが、ベックリンにはなんと「生者の島」という絵↓までありました。最初に「死の島」を描いたのと同時期に描かれています。
Island of the Alive (1880年 Kunstsammlung. Basilea)
そういえば、このブログに載せている2年前のハワイ島旅行記で、マウナ・ケアへ向かう途中に見たプウ・フルフルという丘が、ちょっとこのベックリンの絵に似てると書いたのを思い出しました。
因みにベックリンが「死の島」のモデルにした景色はギリシアにあります。イオニア諸島の観光地コルフ島(ケルキラ島)の名所カノニ岬です。海に浮かぶヴラヘルナ修道院が手前にあり、その沖にボンディコニシ島というネズミの姿に見える木々に覆われた島が見えます。こうしてみると「生者の島」にも似ているような気がします。
福永武彦の小説もあったりして
「死の島」っていいますけど、本当は
「死者の島」の方がいいのかもしれません。
絵を描く生活、いいなぁ。ともたび、最近、描いてないです。また拝見しに行きますね。