もし京都、奈良ならに出かけるのなら、世界最古の木造建築で、世界遺産にも登録されている法隆寺は、やはり何度でも見てみたいものの一つですね。
子どもが、何の知識もなく、神社仏閣をながめるだけなら、ディズニーランドやUSJの方がはるかに楽しいでしょう。でも、ほんの少しの時間を使って、“予習”をしておけば、法隆寺はレジャーランドとは違ったやり方で、子どもの心を揺さぶるはずです。
本書はそういう場合にうってつけの一冊です。世界最古の木造建築を可能にした、宮大工と呼ばれる人々の、木に対する造詣を紹介したものです。
実は、1000年以上前からあった、法隆寺の宮大工と棟梁の制度、すべてが口伝で引き継いだと言われる、その伝統が、とうとう途切れてしまいました。いったいどんな世界なのか、門外漢には予想すらつきません。
まずは、木にまつわる話からスタートします。どうしたら木が何百年も、時には千年を超えてもつのか、もたせるのかという話しです。
図をふんだんに使っていることと、すべての漢字に読み仮名が付いていて、小・中学生でも読めると思います。日本の伝統という観点からも、歴史学習、環境教育、ものつくり、といったことまで、さまざまなことを教えてくれる一冊です。
日本人と木の関係ほど、文化を映し出すものはあまりないと思いますが、今は、大工さん、落語だと“でーく” 、または林業という言葉自体が、あまり登場しません。花粉症などは、木々や自然に対する、人間の無知が引き起こした人災だという指摘もあります。
どんなものであれ1000年も続いた伝統が、人知れず消えていくのは、寂しいものです。まして、世界に誇る日本の木造建築の話ですから、ぜひ子どもたちに、知っておいて欲しいと思います。
以前ご紹介した『 植物はなぜ5000年も生きるのか 』 もすばらしい一冊です。合わせて読めば、より興味を持たせてくれると思います。
http://tokkun.net/jump.htm
木の教え草思社詳 細 |
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まあ子供なのでそのあたりは大丈夫なのかもしれませんが。
Vivaさん、毎日暑い日が続きます、富山は今日も30度を超え、富山市がバンコクかマニラになったような感じです、先般屋久島に行ってきました、屋久杉はすごいです、一度行かれたらいかがですか。
そういえば伊勢神宮が20年に一度という短いサイクルで建てかえるのは、技術の完璧な伝承のためだというのを聞いたことがあります。このサイクルだと20年前に建てかえに参加した人が次の世代に直接教えながら建てられると聞いて「なるほど」と感心しました。
法隆寺の伝統が途絶えたというのは、伝承はするけれど「口伝で」という形が途絶えたということでしょうか?う~ん、やっぱり読んでみたい。
本書は法隆寺もそうですが、“木”そのものに焦点を当てた一冊で、法隆寺の口伝などの伝統については、
『木のいのち木のこころ―天・地・人』西岡常一/小川光夫/塩野米松著
に詳しく書かれています。