【野の本・山の本】「真っ赤なウラシマソウの実」

「真っ赤なウラシマソウの実」


紅葉と青い空のなかの山道を歩きます。ヒノキの林の中に、赤い粒
々がギッシリ固まってついた妙なものがあります。


茎のような先についた赤いかたまりはすごく目立ちます。ウラシマ
ソウかマムシグサの実です。


枯れかけた葉は、擬茎の外側に外側にとついています。どうやらウ
ラシマソウの実のようです。


この実が地面に落ち、次の年の春に芽を出しますが、地面には葉を
出さないで、地下に小さな球茎をつくるだけだとか。


2年目になってやっと地上に葉が顔を出すそうです。ウラシマソウ
の花は春に咲き、紫褐色の仏灸包から糸のようなものが長く伸びて
います。


これが浦島太郎の釣り糸に似ているので漢字で浦島草と書くのだそ
うです。


地下茎はたくさんのひげ根を生やし、小さいイモがたくさんついて
います。


この球茎を利用して漢方薬をつくります。生薬名を天南星(てんな
んしょう)というそうです。


漢方では三生飲(さんしょういん)としてアオマムシグサと共に、気
管支炎、偏(へん)桃炎、咽(いん)頭炎、凍瘡(そう)、神経痛などに
応用されるそうです。
・サトイモ科テンナンショウ属の多年草
(拙著『野の本・山の本』秋編から抜粋しました)

 


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▼終わり
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