THINKING ECO

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コッツウォルズとナショナル・トラスト運動

2008-05-25 | 世界のこと

今夜、TBSの「世界不思議発見」で放送されたコッツウォルズの美しい田園風景、産業革命の頃に造られた石炭運搬ための運河をのんびり往くナローボート、その傍の白鳥の巣。すべてが絵本からとび出してきたような景色でしたが、実はこれが絵本の挿絵の原型になった景色であり、今のこの時代にも保存・公開されていることに驚きました。

 

イギリスでは、アイルランドに27万ヘクタールを超える美しい田園地帯と960キロメートルもの優れて美しい自然海岸線、300ヵ所以上の歴史的建造物、230以上の庭園が保有・公開されており、コッツウォルズもそのひとつです。

 

今もこれらの景観を見ることができるのは、ナショナル・トラスト運動に依るところが大きいようです。1895年に設立された英国の環境保全団体「ザ・ナショナル・トラスト(The National Trust)」は、美しい自然や景観を永久に守るためにその所有者となって管理をしている団体です。自然環境や貴重な歴史的建造物が失われていくのを防ぐため、一般の人々からの寄付金を募って保存地を買い取り、後世に残していこうというものです。

 

「ピーター ラビット」の著者べアトリックス・ポッターもナショナル・トラストの自然保護運動にも参加し、湖水地方の所有地をナショナル・トラストに寄贈しました。イギリスの首相を勤めたチャーチルも自宅を寄贈しています。

 

日本では、1968年に(財)日本ナショナルトラストがイギリスの「ザ・ナショナル・トラスト」に倣い特定公益増進法人として設立されました。(社)日本ナショナル・トラスト協会は、各地域でナショナル・トラスト活動を展開している団体や個人の全国的な連絡・協力組織として、1992年に設立されています。

 

日本のナショナル・トラスト団体が買い取り、保全契約を結んでいるナショナル・トラスト地の面積の総計は、約8800ヘクタール、東京ドーム約19万個分の大きさになるそうです。

 

こちらのHPもご覧ください:http://www.thinking-eco.net/index.htm


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