水徒然2

主に、水に関する記事・感想を紹介します。
水が流れるままに自然科学的な眼で解析・コメントして交流できたらと思います。

環境(水)中の放射性物質の影響と浄化に係る記載(その26:高濃度濃縮セシウム汚染米のメカニズム)

2012-07-09 | 諸悪発生要因の考察とメカニズム仮説

'12-07-09投稿

 空気、水、人、家畜、穀物、魚などに対する環境放射能による汚染実態の解釈および除染は難しいものです。

 諸悪の根源は水の汚染と思っていますが、既報のセシウム汚染米問題から約1年。

既報でも記載しましたが、妄想?杞憂かもしれませんことを
予め断っておきます。

 米(こめ)の放射性物質に対する選択吸収性については個人的には不祥でありますが、
 例えば、チェルノブイリ由来の菜の花サイクルから、比較的水溶性の元素(1~2価のイオン化しやすいセシウム、ストロンチウムなど)が米(こめ)でも吸収されると思われます。
 放射性の有無は別として、多価金属であるプルトニウム、イットリウム、コバルト、カドミウム、クロムなどは通常、水には不溶性化合物(酸化物など)を生成すると想われますが、土質(pH、酸化還元性)によっては、水溶化していると想われます。

 現状、公開されるデータはベクレル表示のみでその有害性を解釈していますが、従来の世界各国の米(こめ)基準、コーディクスの基準に準拠して、汚染評価基準を規格化することが必要かと思われます。

  現状の米(こめ)規格について、
    全ての元素の濃度分析(ppm、ppb、ppt)表示
            放射能(ベクレル)表示


 分析はベクレル(Bq/kg表示)によるアバウトな表示のみならず、一部の「米」については、カドミウム汚染米と同様に徹底的な高精度かつ高分解能の分析(ICP-MS分析、放射化分析、機器分析、・・・)をして、土壌汚染の多寡との対応をとる必要があると想われます。
 当然、今後の効率的な除染、浄化の指標ともなります。
 本件は「風評被害」による収入の低下というのと別問題であり、
正確に現状を把握しなければなりません。

 米(こめ)はわが国の主食でもあり、カドミウム(Cd)汚染米のように、セシウム(Cs)など数ある水溶性放射性物質の混入による「米」の「人に対する内部被爆」現象が起こらないこと祈っていました。

 最近の一部の地域で高濃度濃縮セシウム米汚染の実態、および要因に係る記載を調べました。

 (転載開始)

福島民報 2012/07/08 10:02 

放射性セシウム 水から直接吸収か 専門家が指摘

「二本松市の山間地の水田などで生産された平成23年産米から、周辺より高い1キロ当たり500ベクレルを超える放射性セシウムが検出された問題で、東京大大学院の根本圭介教授は7日、稲が放射性セシウムを水から直接吸収した可能性があることを指摘した。24年産米の実験で仕組みを解明する。伊達市役所で開かれた国際放射線防護委員会(ICRP)の対話集会で発表した。

 原因が究明されれば、効果的な吸収抑制対策につながることが期待される。根本教授は、昨年夏に山間部の落ち葉などが微生物に分解された際、付着していた放射性セシウムが農業用水に混入。水田の地表に出ている稲の根が土壌を介さず、水から直接吸収したとの見方を示した。
 根本教授によると、今年1~2月に稲を水耕栽培し、水から直接吸収する状況を調べた。その結果、1リットル当たり10ベクレルの放射性セシウムを含む水で栽培した場合、放射性物質の蓄積が進み、茎と葉に乾燥状態で1キロ当たり5700ベクレルが吸収されていたという。発表では「水から直接吸収した可能性がある。試験栽培で解明する」と述べた。」

(転載終了)


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