水徒然

水に関する記事・記録・感想を紹介します。水が流れるままに自然科学的な眼で
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「エアロゾル」に係る記載を調べました。(その11:Cs、Sr、Iの水に対する溶解性)

2011-04-19 | 日記

'11-04ー13投稿、強調
47NEWS 2011/04/13 12:53 【共同通信】
「福島の露地シイタケを出荷停止 飯館村は摂取制限」によれば、
「枝野幸男官房長官は13日午前の記者会見で、福島県東部の5市8町3村で採れた露地栽培のシイタケについて、原子力災害対策特別措置法に基づく出荷停止を指示したことを明らかにした。食品衛生法の暫定基準値を超える放射性物質が検出されたため。このうち飯館村産の露地栽培シイタケは摂取制限も指示した。・・・ 施設内で栽培されたシイタケは規制対象になっておらず、規制地域内でも市町村名と施設栽培であることを明示した上で販売が認められる。政府が出荷停止を指示するのは、今月4日に千葉県旭市などのホウレンソウなどを対象に実施して以来。 福島県産シイタケをめぐっては、いわき市で1日に採取した分から基準値(1キログラム当たり500ベクレル)を超える890ベクレルの放射性セシウムを検出。8日採取分でも飯館村や伊達市、新地町で基準値を超えるセシウムが検出された。・・・」
本文を読む
 
 既報に記載したように、大気中にエアロゾルとして漏洩している放射性物質であるセシウム(Cs)、ストロンチウム(Sr)、ヨウ素(I)はいずれもイオン化傾向が高い元素であります。
 しかし、チャルノブイりの原発事故では拡散して
長距離を飛散してわが国まで到達しているという事実から、上記元素は水に不溶性の化合物を形成しているのではないかと想われます。(一般に公開・公表していないだけかもしれませんが・・・)

 大気圏における飛散したエアロゾルの滞留高さによっては、雲の高さより低いところに存在するものは雨などに溶解して近隣アジア地域にフォールアウトするとは想いますが、いずれにしても正体が不明なのが、放射能物質に無知・無関心であったため、なんとも不気味に感じます。
 初歩的な知識として、アルカリ金属(Li、Na、K、Rb、CS、Fr)、アルカリ土類金属(Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Ra)ハロゲン(F、Cl、Br、I、At)などイオン化傾向が高い物質の水との反応性、特に不溶性化合物があるかどうか調べました。
* 
周期律表は別紙参照。Cs、Sr、I は漏洩放射能元素

1.geocities.によれば、
(一部抽出ました。)
1)アルカリ金属
http://www.geocities.jp/don_guri131/tennkei01.html
・・・同じアルカリ金属内では、より外側の電子殻を最外殻とするものが、より大きな反応性を示す・・・」
2)アルカリ土類金属
http://www.geocities.jp/kido_makoto_9th/ch4-8.html
一般的な元素についての記載
・アルカリ土類金属は2価以上の陰イオン(CO32-, SO42-, PO43-など)と水に不溶性の塩を作りやすい.
アルカリ土類金属の単体
 銀白色の軽金属(Raを除く)であるが,・・・単体の反応性はアルカリ金属に次いで活発である.いずれも冷水と反応して水素を発生する.この反応は原子番号が大きい程激しい.・・・Be,Mgは常温の水とは反応しない。ただし、Mgは沸騰水とは反応する。・・・
① Ca + 2H2O → Ca(OH)2 + H2  
② Mg + 2H2O → Mg(OH)2 + H2 ・・・」

2.啓林館第3節 「ハロゲンとその化合物」によれば、
http://www.keirinkan.com/kori/kori_chemistry/kori_chemistry_m1/contents/ch-m1/3-bu/3-1-3.htm
(一部抽出ました。)
ハロゲンの単体
F:水とは激しく反応し,HFと02の他03やH2O2,OF2等が生じる。
Cl、Br:臭素は水に比較的よく溶け(3.5%),臭素水になる。臭素水は塩素水より安定で,水を分解する作用(Br2+H2O ー→  HBrHBrO)は弱い。
I:ヨウ素は動物・植物・鉱物の3界を通じて広く分布しているが,その存在量は非常に少なく地殻の0.0001%,海水には0.001%含まれているに過ぎない。
 海草の灰の中には1%程度存在している。ヨウ素の一般的な製法は,塩素によるヨウ化物の酸化である。
・ハロゲンの化合物
ハロゲン化銀AgCl,AgBr,Agは水に不溶性の化合物で,光が当たると分解し銀の微粒子を生じるので,写真の感光材料に用いられる・・・」

今回の調査から、水に不溶性の化合物として
・アルカリ金属 :水との反応が活発であり、その反応生成物は水溶性であるようです。
 原子番号の小さいLiについては、リチウム(Li)イオン電池に用いられているコバルト(Co)酸Liなど、および光学材料、セラミック原料に用いられているリン酸リチウムなどは潮解性もなく比較的不溶性ではと推察しています。
 原子番号が大きいセシウム(Cs)のCsCl、Cs2SO4のような単独化合物では水溶性を示すと想われますが、複合金属の化合物(酸化物)などとの塩の場合はどうなるか?
・アルカリ土類金属:上記のように
CO32-, SO42-, PO43-などに不溶性になります。
 Srは、水から水素発生させる触媒などに用いられている複合金属化合物は水不溶性となると想われる。
Srを含有する水からの水素精製光触媒の化合物例(LaSrFeO4)を
google画像検索から引用して記載しました。


ハロゲン:
概ね水溶性ですが、I(ヨウ素)は感光剤のAgIとして水に不溶性ではありますが、光によって分解するようです。他の金属元素と複合化した化合物がどうなるか?


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