水徒然

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紫外線と崩壊放射線の作用の違いに係る記載(その1:被曝エネルギー量)

2011-05-07 | 日記

 既報にて、紫外線が生態系に与える影響を調べました。
今回、大量に漏洩した放射性物質からの崩壊放射線が今後どのように海の生態系に作用していくのか?個人的には、よくわかっておりません。

既報にて断片的に一部調べましたが、海に漏洩した放射性物質に対して国を挙げての衆知を結集した具体的な除去回収計画はどようになっているのかもよく解っていない現状であります。
 杞憂かもしれませんが、 海は逐次荒廃して最終的には「海からの幸」は全滅するのでは?とも想っています。
 既報より、排他的経済水域には拡散していないようですが、魚介類の高次濃縮によって海外においての訴訟問題に発展しても不思議ではありません。杞憂?
 予算化、公開化して海の浄化の状況が話題に登り「目で見える化」を期待しています。
 空論はさておいて、今までの「水中の放射性物質の影響と浄化に係る記載」を参考にして、崩壊放射性線と紫外線の作用とその関連エネルギーに係る記載を整理しました。

1.放射線の比較
1)環境中の影響範囲とエネルギー  
放射線      水中到達距離     エネルギー 
<粒子線>
アルファ線:  約0.04mm       1~10MeV
ベータ線:    約1~100mm      0.01~1MeV
中性子線*1:  約100mm<    5MeV<
電磁波>*2
ガンマ線:   約1~100mm     0.5MeV<
X線(人工):  約1~100mm     0.001~0.5MeV
紫外線:    約0.1~10m    3.5~1000eV(0.001MeV)
可視光:    約2~50m      1.9 〜 3.1eV                 
                                       (MeV=10×106eV)
*1 500mLのポリ瓶水溶液の水中元素の中性子線放射化分析が可能
*2 電磁波の空気中速さ: 30万km/秒

⇒海底に沈積している放射性物質(正体不明?、非公開?)からの崩壊放射線は水中で吸収されて紫外線のように水中を自由に透過しません。
 全て熱に変換されてしまえば問題はありませんが、放射化現象で至近の共存物質からの電磁放射線を発生させて順次エネルギーが小さい活性放射線を発生させて最終的に紫外線化して有害な作用をしない限り、「海底に寝た子を起こさず」、うまく回収してしまえば海外侵犯の可能性はないと思われます。
  桁違いのエネルギーをもつ崩壊放射線が既報までに断片的に紹介した放射化分析法のような2次放射線を発生させる副作用の可能性は充分考えられます。

 現状の海水中(表面から海底)の水生生物、微量元素などの分析をすれば空論かもしれません。

2.有害放射線のエネルギーについて
1)紫外線放射量 
 太陽エネルギーの利用」によれば、  (一部抽出しました。)
http://home.q08.itscom.net/ryo-tai/sun.htm

1.太陽エネルギーとは
・・地球表面に到達する電磁波のエネルギーは、紫外線が8%、可視光線が44%、そして赤外線が48%
2.太陽エネルギーの大きさ
・・・地球表面で、大気が理想的な条件の場合、中ないし低緯度地において、正午に、平地1㎡の面積が受ける太陽光のエネルギーは、1200ワット程度です。この条件で、12時間、太陽光を受けたとすると、1.2KW×12=14.4KWのエネルギーを受け取ることになります。実際には、雲や雨の影響を受けるので、この半分として7.2KWになります。・・・」

紫外線の放射エネルギーは0.576kW/日・m2

これを仮に、排他的経済水域(370km)四方の面積ではどのくらいになるか算出してみました。
 576(W/日・m2)×(370×1000×370×1000)
 ≒7.9×10+13(10の13乗)(W)
 =7.9×10+10(kW) =7.9×10+7(MW)
 =7.9×10+4(GW)/日

2)崩壊放射線量 
①既報(その6:水中での放射時の挙動)より、セシウム(Cs)から主に、ガンマ線、ベータ線が放射(線量係数1)されています。仮に、その放射エネルギーは1MeV。
②既報(その2)より、海へ流出した高濃度汚染水に含まれていた放射能の総量は4700兆ベクレル。
③既報(その5)の算出結果より、原発から50km四方(面積2500km2)の深さ100mの海水量250km3に拡散した場合、その海水中の放射線強度は約2万Bq/kg

<エネルギー単位換算用のメモ>
・1eV = 1.60219 ×10-19 J 
・1W(ワット)= 1J/s(ジュール/秒)
・1kcal=4187 J 
・1MeV=4.45×10-20 kWh  
(単位の定義)
・1eV:電子1個を1Vの電位差で加速したときのエネルギー
・1Bq:1秒間に1つの原子核が崩壊して放射線を放つ放射能の量
・1Gy=1 J/kg:物質1 kgあたり1Jの吸収があったということ 
・1Sv=1 J/kg:α線:20、中性子線:10、X線,β線,γ線:1の線質係数を掛けるため、
       [Gy]とは別もの
*千 k(キロ)10の3乗、M(メガ)10の6乗、 G(ギガ)10の9乗、
  兆 T(テラ) 10の12乗、京(けい)10の16乗、 垓(がい) 10の20乗


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