全国の小学生集い、バドミントンで交流 京都で「若葉カップ」

2018-07-29 10:07:47 | イベント

 全国の小学生バドミントン選手が集う「若葉カップ」が27日、京都府長岡京市長法寺の西山公園体育館で開幕した。予選を勝ち抜き出場を果たした96チームの中には、西日本豪雨の被災地の子どもたちも。長岡京市の友好都市、中国・寧波市のジュニア選手が招待され、国際交流を深める。

 京都国体をきっかけに始まった34回目の大会で日本バドミントン協会や長岡京市などが主催。男女の団体戦があり、30日まで熱戦を繰り広げ、クラブチーム日本一を決める。

 開会式では、約千人の選手が入場行進。長岡京市バドミントンスポーツ少年団の笹井結斗君(12)と柳杏優さん(12)が「感謝と挑戦の気持ちを忘れず戦い抜く」と宣誓した。予選リーグが始まり、選手たちが機敏な動きでシャトルを追いかけた。

 男子の広島県代表・広島安佐ジュニアは、土砂災害が発生した広島市安佐北区と隣接する、安佐南区の子どもを中心に活動。練習拠点の小学校は避難所となり大会前に練習が約1週間できなかった。

 選手の山本崇史君(9)は自宅裏の田畑が流され親族宅へ一時避難。練習再開後も道路の寸断で数日間参加できなかったという。「調子を落とすかもと不安で家で素振りや縄跳びをしていた。ここに来られてうれしい」と言い、勝利を誓った。

 長岡京市などは、東京五輪・パラリンピックを見据えて前回から「バドミントンのまち」を発信しようと海外選手を招待しており、今回は寧波市から小学生10人が訪れた。本戦出場チームとの交流試合や、大会終了後に長岡京市内である13歳以下日本代表チームの合宿に参加する。

 選手団の主将、楊郡(ヤンジュン)さん(11)は、開会式に先立って訪問した市役所で「参加できてうれしい。たくさん友達をつくりたい。緊張しないよう大きな声を出して試合に臨みたい」と話した。

【 2018年07月28日 09時40分 】


昔懐かし涼呼ぶ音色 大阪・水無瀬神宮に風鈴700個

2018-07-29 10:05:38 | 創 creation

 チリンチリン―。酷暑の中、約700個の風鈴が、大阪府島本町広瀬3丁目の水無瀬神宮の境内に涼やかな音色を運んでいる。

 伝統の夏の風物詩を感じてもらいたいと、昨夏、同神社が100個の風鈴を境内に飾ったところ、「昔懐かしい音色。穏やかな気持ちになる」と好評だった。今夏は規模を大幅に拡大した。

 風鈴には、参拝者の記入した短冊がぶら下がり、健康や平和、家族への感謝の言葉が並ぶ。新婚夫婦の参拝者が記念に「割れない」との験担ぎを込めて奉納した鉄の風鈴も飾られている。

 夫婦で参拝した黒永佳代さん(30)=同町江川3丁目=は「音が鳴ると、神様に迎えられているようなすがすがしさを感じます」と話していた。

【 2018年07月27日 09時28分 】


戦争の実相伝えるウェブ博物館 京都、行政文書や学校新聞収録

2018-07-29 10:01:00 | 創 creation

 京都府長岡京市はこのほど、市内に残る戦争関連の文書や写真をウェブ上で公開する「バーチャル平和祈念館」を開設した。戦時下の市井の暮らしを報じる学校新聞や、本土決戦に備えた地域での兵力動員の状況を記した行政文書など、市内の実相を記録した貴重な資料に光を当てる。戦中を生きた世代の高齢化で記憶の継承が難しくなる現実を背景に、市は「若い世代に向けて平和への願いを伝える材料となれば」と期待する。

 1945年7月19日、乙訓地域で唯一の空襲「神足空襲」を受けた長岡京市が、同日を「平和の日」と定めて30年になるのを記念して取り組んだ。市のホームページ上に設け、時の経過で散逸、劣化が進む戦時資料に、誰もがアクセスできる環境を整える。

 神足小が35年から、学校生活や校区の新神足村(当時)の動きを伝えた「神足月報」を取り上げる。市へ寄贈された実物の紙面を写真で紹介し、解説を添える。満州国から帰還した師団を出迎えた地元の国防婦人会(36年7月号)▽地域で実施された防空訓練と空襲への心構え(40年9月号)▽前線将兵への感謝を込めた人文字を盛り込んだ体育大会(40年11月号)-など、戦時色に染まる地域の姿が映し出されている。

 戦中に当時の今里区が保有した行政文書群「今里区有文書」の一部も閲覧できる。本土決戦の際の戦闘員として地域住民を組織化するよう同区へ求める乙訓村(当時)の依頼書や、地区ごとに年齢や男女を区別して結成された「国民義勇戦闘隊」の編成表からは、国民皆兵が極まりゆく様子が見て取れる。

 元海軍兵の市民のインタビュー映像や戦没者遺族への聞き取り記録、戦争の経過と長岡京市の状況を関連づけた教材なども掲載。市人権推進課は「資料の収集を続けて更新を重ね、平和の大切さを考えるきっかけを提供したい」とする。

【 2018年07月24日 08時56分 】


夏休み中の子どもへ食料援助 京都、フードバンクが出荷開始

2018-07-22 14:15:08 | 護 help

 給食のない夏休みに就学援助受給世帯などに食品を届ける「フードバンク子ども支援プロジェクト」の初回出荷作業が21日、京都府八幡市内里の京都八幡高・南キャンパスで行われた。西日本で初めての試みになるという。

 食べられる食品を捨てられる前に福祉施設や生活困窮者に届ける「フードバンク」の活動を行うNPO法人セカンドハーベスト京都(京都市下京区)が実施した。

 同プロジェクトは、給食のない長期休暇中に家庭で十分な食事を取れず、やせ細って登校する子どもがいることから山梨県で始まった。京都の取り組みは全国では6例目で、京都市と八幡市の各1小学校で就学支援や生活保護を受ける50世帯に発送する。

 出荷作業は、京都八幡高ボランティア部の生徒8人も参加し、企業や大学など4団体から寄付された米やビスケット、缶詰などを1世帯分ごとに仕分けした。

 寄付の詳細はセカンドハーベスト京都のホームページで。同京都075(343)7250。

【 2018年07月22日 09時10分 】


酷暑続く京都、小学校のアイドル「高齢ヤギ」点滴で命つなぐ

2018-07-22 14:13:31 | 護 help

 京都府長岡京市友岡1丁目の長岡第四小で飼育するヤギの「シロ」が、炎天下で懸命に命をつないでいる。学校の「アイドル」は、人間で言えば80歳近くに達した。昨冬には容体が一時危ぶまれるなど衰えが目立ち、酷暑のさなかに主治医から点滴を受けて栄養を補給した。「元気に夏を乗り切って」。児童たちは祈りを込める。

 雌の12歳。生後2カ月の2006年5月、南丹市のヤギ農園からやってきた。若かりし頃を知る同小教頭の吉岡学さん(54)によると、かつては全校マラソンで児童と一緒に校庭を走り回り、校内全域で草をはんだ。

 容体の悪化は昨年12月。足取りが重くなり、草地から小屋へ戻ろうにも座り込んで、普段は1、2分の道のりに10分かかるようになった。「年をとったなと実感した」と吉岡さん。大山崎町で動物病院を開く獣医師の米沢美樹さん(57)の治療で回復した。

 今年は夏になっても毛が抜け替わらず、厳しい暑さの中で舌を出して苦しそうにする姿を教諭らが案じ、18日に再び米沢さんを呼んだ。

 「しっかりスタミナつけようね」。木陰で縄につながれたシロの体に聴診器を当て終えた米沢さんが、脱水予防のリンゲル液とビタミン剤を点滴した。

 診断では、老齢性のホルモン性疾患の可能性があるが、食欲はあり便に問題はなく、急を要する状態ではないという。ただ、「高齢になって初めて経験するこの暑さ。注意がいる」(米沢さん)。

 同小では、4年生が飼育委員を務め、シロの小屋を毎日掃除している。委員長の西宮功貴君(10)たちは「ちゃんと水を飲んで暑さをしのいでくれるか心配。人間でさえ大変なのに。夏休み中も様子を見に来たい」と話した。

【 2018年07月21日 11時50分 】


万福寺塔頭の夜座禅が人気 京都・宇治、さい銭を被災地へ

2018-07-22 14:11:30 | 護 help

 夜に座禅を行う「夜坐(やざ)」が、京都府宇治市五ケ庄の万福寺塔頭・宝善院で5月から月1回開かれ、人気を集めている。次回の22日には、参加者からのさい銭全額を大阪府北部地震や西日本豪雨の被災地へ送る。

 宝善院が、仕事などが終わってから参加できるよう企画した。禅を知ってもらう場として始めたところ、過去2回とも地元住民を中心に20人前後が参加し、予想を超える人数だった。

 夜坐は午後8時から9時まで行い、禅語の解説など法話も行う。参加費は徴収せず、参加した人が自由にさい銭を納める。22日のさい銭は義援金として被災地へ届ける。

 宝善院の副住職、秦崇志さん(32)は「6年前の南部豪雨で被災した時に助けてもらった側として恩がある。今、大変なことになっている被災地に協力したい」と話している。

 夜坐の参加申し込みは宝善院0774(32)4683。

【 2018年07月20日 12時20分 】


ブロック塀から生け垣へ 京都・長岡京の制度に関心集まる

2018-07-22 14:08:28 | 政 governing

 大阪府北部地震を機に、危険なブロック塀の存在が各地で多数明らかになる中、ブロック塀を生け垣に付け替える費用を助成する京都府長岡京市の制度に、市民の問い合わせが相次いでいる。これまで利用は低調だったが、地震を受けて市は急きょ、制度内容を周知するチラシを全戸配布した。

 助成対象は創設当初、緑化の観点で生け垣の新設だけだったが、2009年から防災対策も兼ねてブロック塀からの付け替えなどにも広げた。付け替え時の補助額は上限7万5千円。ブロック塀の改善に独自の補助制度があるのは府内の自治体で少数という。

 長岡京市によると、地震発生以降、同制度の実務を担う市緑の協会と市には18日までにブロック塀撤去に際して制度利用が可能かを尋ねる相談が計27件あった。問い合わせは昨年度3件で、以前も同程度にとどまっていたという。

 同市奥海印寺の林恵美子さん(68)は相談した一人。自宅のブロック塀は、建築基準法に基づく塀の安全基準が強化された1981年以前の設置とみられ、ひび割れが目立つ。塀のそばで近所の子どもたちが遊んだり、車が止まったりするため危険と感じて市へ問い合わせた。林さんは「阪神大震災の後に一度は補修したが、ずっと不安だった。事が起きてからでは遅い。何かいい方法はないか」と案じる。

 助成制度は、フェンスへの付け替えには適用されず、幅員4メートル以上の道路に面しているなどの要件がある。利用は15年度で3件、16年度はゼロ、17年度は2件と振るわず、市公園緑地課は「周知不足に加え、生け垣にした後の維持管理がネックになっているとみられる。手間のかからない品種を紹介したい」とする。

 市内では地震後の緊急点検で、現行の安全基準を満たさないブロック塀が通学路上だけで634カ所確認された。大半は民家の所有物といい、市教育委員会は特に安全上の懸念が強い塀について、所有者へ個別に点検や改修を依頼し始める予定。

 市は6月末、ブロック塀の安全点検項目と助成制度の説明を併記したチラシを広報誌に折り込んで全世帯に配布した。「制度を広め、まちの安全性と住環境を高めていきたい」(同課)とし、助成の原資となる市緑の協会への補助金を、18年度一般会計の当初予算15万円(2件分)から、大幅に増額する方向で検討している。

【 2018年07月19日 11時40分 


罹災証明、申請7割が「自己判定」 大阪地震1カ月、対応迅速化

2018-07-22 14:06:36 | 災 disaster

 大阪府北部地震は18日で発生から1カ月。近隣の京都府乙訓3市町では、家屋の罹災(りさい)証明書の発行件数が300件に上っていることが分かった。長岡京市と大山崎町は、証明書を発行するため現地調査を省き、被災者が撮影した写真を持ち込む「自己判定方式」を初めて導入した。同町では全体の7割近くが同方式で申請され、速やかな対応を進めている。

 3市町の発行件数の内訳は17日正午時点で、向日市が20件(申請22件)、長岡京市が62件(同68件)、大山崎町218件(同272件)。被害はすべて一部損壊で、屋根瓦が落ちたり、外壁がひび割れたりするなどした申請だった。全、半壊はなかった。

 罹災証明書は、公的支援や義援金を受ける際に必要となる。一部損壊の場合、対象外となるケースが多いが、保険会社や職場への提出が求められる場合もあるという。

 大山崎町では当初、すべての申請に対して職員が一軒一軒現地調査をする予定だった。しかし、申請件数が予想以上に多かったため6月27日から自己判定方式を導入。約68%の184件を被災者の持ち込んだ写真を基に同方式で手続きを進めている。町は「自己判定方式を導入していなければ今も現地調査に追われていたかもしれない。自己判定方式でスムーズに罹災証明書が発行できた」としている。

 長岡京市も、申請件数のうち、23件を同方式を使って手続きを進めた。

【 2018年07月18日 11時07分 】

 

居場所失ったネコ、里親探し 京都で譲渡会

2018-07-22 14:04:40 | 会 party

 さまざまな事情で居場所を失ったネコの譲渡会が16日、京都府長岡京市神足2丁目のバンビオ1番館で開かれ、里親を希望する家族連れらがネコと触れ合った。

 飼育が困難になったネコを繁殖家や愛好家から引き取ったりして保護している団体「猫スマイル」が、乙訓地域では初めて開いた。

 会場では、0~4歳の22匹の里親探しが行われた。訪れた人たちは気に入ったネコを選んだ上で、スタッフと飼育条件や費用負担などを確認していた。譲渡が決まったネコは後日、各家庭に届けられる。

 運営スタッフの主婦早川由美さん=京都市東山区=は「保護されているネコがいることや、そんなネコたちを家庭で受け入れる譲渡会があることを、ぜひ多くの人に知ってほしい」と話していた。

【 2018年07月17日 11時05分 】

 

手作り甲冑の児童武者行列「参戦」へ 京都・長岡京ガラシャ祭

2018-07-22 13:58:58 | 祭 carnival

 京都府長岡京市の秋の一大イベント「長岡京ガラシャ祭」に今年から、手作りの甲冑(かっちゅう)を身につけた子どもたちの武者行列が加わる。地元ゆかりの戦国武将・明智光秀が2020年のNHK大河ドラマの主人公に決まり、行列に参加する顔ぶれを広げようと企画が持ち上がった。従来の細川ガラシャを主人公とするお輿(こし)入れ行列の参加者募集も始まり、「大河効果」を見込んで市内外へ広くPRする。

 昨年までの行列は、古代~江戸時代の衣装を着るなどした総勢約千人が約1時間半かけて歩いているが、時代行列へ公募の子どもが参加できる枠は侍童・侍女童役の10人ほどに限られていた。

 主催する長岡京ガラシャ祭実行委員会(事務局・市)は「敷居を下げ、子どもたちの憧れの舞台となれば」と期待。地元・勝龍寺城に輿入れしたお玉(ガラシャ)の父・明智光秀が大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」の主人公となることから、「大河との相乗効果で集客につなげたい」とする。

 武者行列は小学生が対象で約60人。8月1、4の両日午前9時半から、バンビオ1番館(同市神足2丁目)で開催する、段ボールキットを使った甲冑づくり教室への参加が条件。千円。定員各日先着30人で残席わずか。

 教室参加者は、11月11日の本番までに、色を塗ったり折り紙で模様を付けたりして甲冑を装飾。「麒麟隊」と銘打った行列をつくり、長岡第六小から勝竜寺城公園までの約2・7キロを勇壮に歩く。

 実行委では、お輿入れ行列の主要キャスト、ガラシャと細川忠興・藤孝、光秀ら計9人に扮(ふん)する参加者も募集中(有料)。8月10日締め切りで9月2日にバンビオ広場公園で公開抽せん会を開く。

 甲冑教室やお輿入れ行列への参加に関する問い合わせ、申し込みは市自治振興室(959)1299。

【 2018年07月17日 06時00分 】

 

地震被災の街に活気 京都・八幡で「太鼓まつり」

2018-07-16 12:17:19 | 祭 carnival

 京都府八幡市の夏の風物詩として親しまれている高良神社の「やわた太鼓まつり」のクライマックス、宮入りが15日、同市八幡の同神社や石清水八幡宮頓宮であった。太鼓を載せた屋形御輿(みこし)が威勢良く練り、6月の大阪府北部地震での被災が目立つ街に、勇壮な音を響かせた。

 高良神社は石清水八幡宮の摂社で、太鼓まつりは例祭の宵祭りとされている。疫病退散を願う祭りとして江戸時代後期に始まり、一度は途絶えたが、1987年に復活した。

 屋形御輿4基と子ども御輿3基は、ブルーシートを被る瓦屋根の家が目立つ各地区を巡行し、午後5時半すぎから続々と頓宮に集結した。式典で太鼓まつり連絡協議会の森田義博会長は、地震で同市の住宅被害が大きかったことに触れ、「少しでも皆さんを元気づけられれば」とあいさつした。

 その後、御輿が約500基の提灯(ちょうちん)に照らされた石清水八幡宮参道に繰り出した。屋形御輿の上の太鼓が打ち鳴らされる中、「ヨッサー、ヨッサー」の掛け声とともに、担ぎ手たちが参道を往復した。集まった市民らは大きな拍手と歓声を上げて見守った。

【 2018年07月16日 09時10分 】


日中友好のハス、涼やかに咲く 京都で「西湖紅蓮」が見頃

2018-07-16 12:11:48 | 水 water

 友好都市の証しとして中国・寧波市から京都府長岡京市に贈られたハス「西湖紅蓮(さいここうれん)」が、同市天神2丁目の八条ケ池で見頃を迎えている。薄紅と白の花が風に揺れ、酷暑の中で涼を演出している。

 紅蓮は1993年の友好都市締結10周年記念式典に出席した寧波市の当時の市長が提供を長岡京市に提案。96年に寧波市の専門家が訪れ、同池に約150株を定植した。現在約300株に増えた。

 池では、外側の花びらが薄紅色、中側が純白の直径20センチ前後の大輪があちこちに咲いている。水上橋の通る市民らが足を止めて見入ったり、写真を撮ったりしている。同市商工観光課によると、例年に比べ開花は1週間ほど早い。7月末ごろまで楽しめそうという。

【 2018年07月15日 11時30分 】


比叡山名花エイザンユリ開花 宇治市植物公園、京都府内では絶滅

2018-07-16 12:07:37 | 木 plants

 京都府内で絶滅したとされるエイザンユリ(ヤマユリ)が、宇治市広野町の市植物公園で開花し、初公開されている。大人の手のひらほどの白い花を咲かせ、強い香りを放っている。見ごろは来週半ばごろまで。

 エイザンユリは比叡山の名花として、幕末期の写本「山城草木志」に記録がある。1962年以降は確認されていなかったが、龍谷大教授だった土屋和三氏(70)が滋賀県側で発見して2012年に種子を採取し、翌年に同公園が譲り受けて鉢で育ててきた。

 昨年に初めて花を付け、今年から草丈が最長約1メートルの6株を園内に植栽し、今月6日から順次咲き始めた。同公園では他に鉢植えで50~60株を生育中で、今後、比叡山に植える計画をしている。

 土屋氏は「古来豊かだった比叡山の自然の再生を願っている」と期待を寄せる。問い合わせは同公園0774(39)9387。

【 2018年07月14日 09時56分 】


京都・西山のチョウ標本寄贈 地元男性、オオムラサキなど49匹

2018-07-16 12:04:02 | 士 cerebrity

 西山の麓に位置する西代里山公園(京都府長岡京市奥海印寺)の管理棟に、地元の男性がこのほど、西山一帯で採集したチョウの標本を寄贈した。オオムラサキやミヤマカラスアゲハなど、個性豊かな面々が色鮮やかに並び、男性は「すぐそばにある豊かな自然への入り口になれば」と思いを込めている。

 吉田豊さん(60)=同市奥海印寺。長法寺小5年の時、友人の影響でチョウの採集を始めた。西山の林道伝いにチョウを探し、標本の作り方を見よう見まねで身につけた。子どもが小学生になった30代の頃には、休日のたびに網を持って西山へ入った。

 今回寄贈したのは、8年前に捕まえたオオムラサキや、温暖化の影響で生息域を広げるイシガケチョウなど、近年、単身赴任先から帰省する度に、西山一帯で採集を重ねたチョウ計49匹と、クワガタなどの標本。雌雄や季節によって体色が変化するミヤマカラスアゲハも並んでいる。

 定年退職で今年1月に地元へ帰ってきた吉田さん。「チョウの生息状況を通じて、ふるさとの自然の変化へ目を凝らしていきたい」と話している。

【 2018年07月14日 11時29分 】


日本兵の手紙展示、戦争考えて 京都で企画展

2018-07-16 11:59:54 | 会 party

 京都府向日市の第2向陽小学区の住民らでつくる団体「2向区憲法9条を守る会」は14日、企画展「子どもたちに伝えたい戦争と平和」を同市物集女町の物集女コミュニティセンターで開く。太平洋戦争で戦地に赴いた日本兵からの手紙をはじめ戦時中の地図や軍隊手帳などを並べて、平和や命の尊さを伝える。

 戦争とは何かを若い世代にも考えてもらおうと、約40人の会員らが所有する戦争資料を持ち寄って初めて企画した。

 同会代表の柏木信博さん(63)=同市寺戸町=は、通信兵だった父親の故甚三郎さんが戦時中に友人らから受け取った手紙108通のうち64通について、読みやすいように文面を書き下した上でパネル化して出展する。旧満州などに兵士として赴いた同級生や国内の軍事工場で働く弟からの手紙には、共通の知り合いの消息や身辺の出来事を知らせてほしい、などと厳しい環境のもとでも仲間たちを思いやる心情がつづられている。後に東南アジアで戦死した兵士の手紙も含まれている。

 柏木さんは「これからの社会をつくる子どもたちが平和や命について考えるきっかけにしてほしい」と話している。無料。午前10時~午後4時。

【 2018年07月13日 10時52分 】