チャオプラヤ河岸の25時

ビジネスマンの日記帳

日本の立地

2024-01-12 15:56:15 | インポート

 イスラエル・ハマス戦争の波紋が拡大を続けている。ハマスを支援するイランの関係組織、ヒズボラとフーシはイスラエルとの衝突を繰り返し、今では紅海とペルシャ湾で商船やタンカーを攻撃する事態になっている。日本の石油の90%はこの湾岸からの輸入に頼っており、地域の不安定化はいずれ甚大な影響が及ぶことを意味する。

 ロシアはこの第二戦線により欧米の関心がウクライナから離れるため、イランとの関係強化には余念がない。何らかの意思疎通がイランとの間にあることに疑念の余地はない。さしものアメリカも複数の戦線を支援するだけの体力に疑問があり、更にロシアの盟友の中国・北朝鮮がアジアで第三戦線を開けばそれぞれの地域に任す、以外の選択肢はおそらく無くなる。

 プーチンはこの状況下で今まで控えていた北方領土の訪問を必ず実行する、と昨日表明した。第三戦線が必ずしも半島や台湾で開かれるものとは限らない、と日本をけん制したと云うことになる。平和ボケ日本の足下はかなり怪しくなりつつある。ロシア、中国、イラン、北朝鮮の悪の枢軸4か国の内、3か国とは海の国境を接する隣国であり、イランの軍事的影響下にある中東にエネルギーを依存している、日本の立地が如何にリスクに囲まれているものかが露になっている。ボケてはいられないのだ。

 枢軸4ヶ国は阿吽の呼吸以上に緻密に連携している、そのように考えれば次の発火点は必ずアジアになる。自分のことは自分で守ってくれ、その時にアメリカが吐く台詞も分かり切っている。一体日本はどうするのか、そんな議論がまったく聞こえないままでスキャンダルに塗れた国会、懸念は深まる。

 

 

                                川口

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