チャオプラヤ河岸の25時

ビジネスマンの日記帳

原宿

2008-02-26 01:46:41 | インポート

 

  原宿の表参道から少し左に入った裏通りに「カフェア・ライム」というタイ・レストランがある。表参道のキンキラと違って、こんなところに?といった佇まいのいいお店だ。

 東京にしばらく滞在すると無性にタイ料理に飢えてしまい、ここに立ち寄ることが多い。ちょっと現地の味とは違い、洗練された味になっているような気がするけれど、贋物ではない。紛れもないタイ料理で、納得する。きっとコックさんはタイ人なのだろう。

 最初は抵抗があったタイ料理だが、もうすっかりパクチーにも馴れた。むしろ遠ざかるとバンコクに早く戻り、「レモングラス」や「シーファー」での食事がしたくなる。サムイ島で食べた魚味のゲンソンプラーという辛いスープは特に絶品だった。辛すっぱいの代表格だが、タイ人はトムヤンクンよりこっちの方を好む。危ない中国食品で満ちた日本の食卓より、断然タイの料理が豊かで安全な気がする。

 5月末にベルリン、ミラノ、ロンドンに行くことになりそうだ。南北の移動は飽きるほどしたけれど東西は良く分からない。大体ヨーロッパは敷居が高く、鼻持ちならない印象がある。西洋史学をしこたま詰め込んだ時期があったが、時系列で因果律を追っていくと宗教史になってしまう。

 そしてクラウゼビッツの「戦争論」とデビット・カパーフィールド、宗教的偏執と暴力的エスニック・クレンジング、陰影の濃い歴史。それが私にとってのヨーロッパだ。アジアの風土とは永久に距離のある場所だと思っている。

 気は重いけれど、大陸を越えた世界の差を感じてこようと思っている。

 食文化の豊かさではアジアの優位は断然と聞いている。芋とパンの世界がどんなものかしらないけれど、きっとバンコクに戻ればソムタム・タイを山のように食べると思う。

 もうすぐ、三月。明けたばかりと思っていた今年なのに、まごまごしているとあっという間に終わってしまいそうだ。気合を入れなおし、達成目標を明確にしておかないとまずい。人間に残されている時間などしれたもの。何をしようにも漫然と流れに任せてしまえば、まるで時間がないということになる。慌てず、でも着実に。流されるのではなく、流れを作らねばならない。仕切りなおして、がんばろう。

 明日は「バーン・カニタ」でカイニャオ・マンムアン、マンゴーと甘もち米のデザート、絶品だ。

                   

                         

                             川口

 

 

 

 

 

 

 

 

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