Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

西へ行け

2016年10月22日 | 映画など

ジャ・ジャンクー監督「山河ノスタルジア」を見る。

これは傑作だなあ。

若い男女の三角関係から始まるこの映画、

あれよあれよという間に物語が転がっていき、

強引とも言える幕引きでありながら、思わず感極まってしまう。

 

 

1999年、2014年、そして2025年と、

一人の女と二人の男が、

愛し合い、喧嘩し、別れ、再会する。

時代は変わり、環境は変わっても、

結局のところ、家族の血のつながりとか、

情愛とか確執とかは相変わらず存在するというか。

国を構成しているのは人間なわけで、

人間の感情のかたまりが国になっているという。

そんな当たり前のことを教えられる。

 

前作「罪の手ざわり」では、

暴力をキーワードに中国を描いたジャ・ジャンクー監督だけど、

今回は人と人の繋がりの美しさと悲しさを淡々と、

しかも、感情を込めて描き、

中国という国を浮き彫りにしようとする試みだと想像する。

 

この監督の音楽の使い方には、いつも唸るのだけど、

ペット・ショップ・ボーイズの「ゴー・ウエスト」が

印象的に使われていて、

というか、この映画の印象を決定づける曲、

と言った方が正確かもしれない。

明るいけど、どこかもの悲しいなあと、しみじみ。

 

 

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